ライオンの隠れ家
最終話 僕たちの新しい始まり
12月20日(金)放送分
“文字”に隠された真実から未解決事件を解決する刑事ドラマ「未解決の女 警視庁文書捜査官」(テレビ朝日系、木曜午後9時)。対人関係が苦手な“文書解読のエキスパート”の頭脳派刑事・鳴海理沙(鈴木京香さん)とバディーを組む体育会系の熱血刑事・矢代朋役で主演を務める波瑠さんに、初共演の鈴木さんの印象や撮影の裏話などについてを聞いた。
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ドラマは麻見和史さんの小説「警視庁文書捜査官」(角川文庫)が原作。脚本は波瑠さんが主演したNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「あさが来た」の大森美香さんが担当した。警視庁捜査1課「特命捜査対策室」第6係(文書解読係)を舞台に、強行犯係から異動した朋が、理沙とバディーを組み、現在の事件と過去の未解決事件の二つを鮮やかに解決していく。沢村一樹さん、工藤阿須加さん、高田純次さん、光石研さん、遠藤憲一さんらも出演している。
――ドラマのオファーがあったときの心境は。
原作小説を読むと、主人公は理沙で、バディーは男性なんですよね。だから最初は「どれが私がやる役?」と分からなかったんです。そして大森さんがアレンジを加えて、男性を女性にしていると聞いて納得しました。大森さんは「あさが来た」で、ドタバタしている私を見ているから、行動派の私を見慣れてるんだと思いました。そして大森さんは、私ができること、できないことを知っていますから、安心感があります。朝ドラは本当に長いので、大変なこと、良いこともお互いに味わった仲なので。それを踏まえてできるのは、頼もしいですね。
――現場でのエピソードは。
6係にいる登場人物の名前が「財津」「草加」などと個性的ですよね。そういえば京香さんがなぜか「草加」と「草津」と勘違いしていたんです。京香さんはニコニコして「なんかさあ、名前が『財津』と『草津』と『津』合わせなんだね」と言ったんです。そこで間違いを指摘したら、「あ!」といったことがあって。そのときの京香さんの反応が可愛かったですね。登場人物の名前を覚えるのが大変……というエピソードです。
――バディーを組む鈴木京香さんの印象は?
すてきな先輩ですね。京香さんはたたずまいが柔らかく、(私のような)小娘にも笑顔で接してくださいました。マリア様ですね。ぬくもりを感じる女性です。京香さんとのバディーは「白と黒」なのですが、一方でそうでもないかもしれません。理沙さんみたいなひねくれ者は、ボコボコした道を通ったと思うんです。そして朋だから理解して寄り添えるのかなと思っています。序盤はかなり凸凹していますが。そもそも1話は、理沙さんはなかなか出てこないですからね。でもだんだん(外に)出てくるんですよ。理沙さん意外と行動派じゃん!とか。凸凹のような、それでいて似た者同士のような気がします。
――キャスト陣は濃い面々ですが、最もインパクトのある人を挙げてください。
一番癖があるのは、序盤では1人じゃないんですが……。特命捜査対策室の古賀室長(沢村さん)か(同じ6係の)草加さん(遠藤憲一さん)ですね。草加さんは理沙さんのことを好きっぽい役なんですよ。それが物語にどう絡むのかですね。そして沢村さんは、高圧的に私に「やめろ!」と言ってくるような役になります。沢村さんは背が高いから本当に威圧的で、「戻れ!」「引っ込んでいろ!」と言われると、本当に悔しくなりましたよ。
――波瑠さんが感じたドラマの見どころは。
まず「未解決事件ってこんなにあるんだ」というのが印象深かったですね。ニュースを見て、分かってるようで分かってないなあと。文書捜査官は、その未解決事件に寄り添っていこうとするすごく切ない作業だと思います。ドラマは、アクションもあり、痛快に事件を解決するのですが、同時に人の気持ちが色濃く出るドラマだと思います。
――波瑠さんは映画好きだそうですね。
いろいろ好きなのですが、最近だとフランス映画ですね。フランスの女優さんを見ていると控えめで、邦画に近い印象、さらに色のセンスが良いと感じました。ですが一番好きなのは、1周回って「ジュラシック・パーク」だったりします。スティーブン・スピルバーグ監督の夢を描いており、恐竜にリスペクトをしているのが見ると伝わってきます。子供のころにも感動した記憶がありますね。
――自らメガホンをとってみたいと思ったことは?
考えたこともないですね。脚本も監督も偉大と思っていますので。何もないところから作り上げていくのは「やりたい」とは言えないですよね。
――波瑠さんはモデルの一面もあります。マイブームは。
健康は常に私の中でブームですね。1年前から運動は定期的にしていて、体にどんな変化があるのか試していますす。そこに食ですね。食は人によって違うので、自分に合う健康法を試すのが面白い。運動は、おしゃれなモデルさんがやっているような感じではなく、スクワットをしたり……。1回土台を作ると楽になりますよ。
――10年後の自身を思い浮かべると。
10年後は結婚はしたいなあ。すぐにではなく、いつかできたら……というレベルの願望なんですが。今は仕事をやめようという気持ちもありませんが、(30代後半だと)もっと自分の時間を大切にしてもいいのかな……と思いますね。
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