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注目映画紹介:「犬ヶ島」黒澤明、宮崎駿へのオマージュも 日本を舞台にしたアンダーソン監督最新作

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映画「犬ヶ島」のビジュアル (C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

 「グランド・ブダペスト・ホテル」(2014年)などで知られるウェス・アンダーソン監督の最新作「犬ヶ島」が、25日からTOHOシネマズ シャンテ(東京都千代田区)ほかで公開される。近未来の日本を舞台にしたストップモーションアニメ。愛犬を捜す少年と犬たちの冒険譚(たん)が描かれている。黒澤明監督、宮崎駿監督らの日本映画へのオマージュを捧げながら、4年の歳月をかけて670人のスタッフが作り上げた。

 20年後の日本。メガ崎市ではドッグ病が流行。人間への感染を恐れた小林市長(野村訓市さん)は、ノラ犬や飼い犬をゴミの島の犬ヶ島へと追放することにした。まずは市長の護衛犬スポッツ(リーブ・シュレイバーさん)を送り込む。その数カ月後。元ペット犬たちとノラ犬だったチーフ(ブライアン・クランストンさん)は、小林市長の養子のアタリ(コーユー・ランキンさん)が自分の親友だったスポッツを捜しに島へ降り立ったところに出くわして……というストーリー。

 人間の声に渡辺謙さん、村上虹郎さん、夏木マリさん、オノ・ヨーコさんら、犬たちの声にエドワード・ノートンさん、ビル・マーレイさん、スカーレット・ヨハンソンさん、ティルダ・スウィントンさんらが集結し、豪華キャストが共演を果たしている。

 太鼓が鳴り響くオープニング……。三船敏郎さんそっくりの市長が演説をする冒頭からワクワクさせられる。犬たちとの友情とハラハラの冒険に目を奪われ、最後までひき付けられる。小津安二郎監督、黒澤監督、1950~60年代の怪獣映画……日本映画を彷彿(ほうふつ)させるショットが散りばめられ、神社や浮世絵のようなキャッチ―な日本だけでなく、「ちょっと昭和っぽい」「こんな風景ありそう」といった微妙なニュアンスまで、日本の新しいところと古いところを織り交ぜた映像で楽しませてくれる。

 3Dプリンターを使わず、多くの人形を造形。皮膚の彩色から毛の1本1本まで、凝りに凝った手作りの人形たちが、アンダーソン監督らしい独特のとぼけた味わいのある愛らしい動きをしている。アンダーソン監督が、ロマン・コッポラさん、ジェイソン・シュワルツマンさんと共同で物語を作った。音楽は、「グランド・ブダペスト・ホテル」や公開中の「サバービコン 仮面を被った街」(17年)などのアレクサンドル・デスプラさんが、日本の太鼓にサックスやクラリネットなど西洋楽器を合わせて新しいサウンドを生み出し、少年の勇気と友情の物語を盛り上げている。(キョーコ/フリーライター)

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