マーベル・コミックの異色のヒーローが活躍する映画「デッドプール2」(デビッド・リーチ監)が、6月1日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。マーベルヒーローものでは異例のR15+指定で、過激なバイオレンス描写や下ネタジョークで観客の度胆を抜き、日本でも20億円を超える興行収入を記録した前作「デッドプール」(2016年)。続編となる今作でも、デッドプールの毒舌と行儀の悪さは健在で、しかも「Xフォース」なる新たなチームが登場。前作に勝るとも劣らない“やばい”シーンが満載だ!
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最愛のバネッサ(モリーナ・バッカリンさん)との幸せな生活を取り戻した“デッドプール”ことウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズさん)の前に、人間と機械が合体した“ケーブル”(ジョシュ・ブローリンさん)が現れる。未来から来たというケーブルの狙いは、ミュータントの孤児院で暮らす少年ラッセル(ジュリアン・デニソンさん)だった。バネッサの励ましを受け、ラッセルをケーブルの魔の手から守ろうと決意したウェイドは、特殊能力を持つメンバーを集め、「Xフォース」なる新チームを結成するが……というストーリー。
相変わらず、他の映画をこき下ろしたりパロディーにしたりとやりたい放題。レイノルズさん自身の過去の出演作もやり玉にあげられる。「9時から5時まで」や「トゥモロー」といった名曲の数々が、このシチュエーションでこれ?と首をかしげたくなるタイミングで流れ、そのミスマッチ感が逆に小気味いい。前作で免疫はできていたとはいえ、「おおっ」と腰が引けるバイオレンスシーンの衝撃を薄めてくれた。
さらに、Xフォースの“面接”にやって来るのは、あなた本当に超人なの?というインチキっぽい輩(やから)ばかりで、彼らのユニークさがまた、笑いを提供する。人相の悪いケーブルも悪役なりに味わいがあり、演じているのが「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(18年)で最凶最悪のヴィラン(悪役)“サノス”を演じたブローリンさんというのも意味深い。また、日本からは忽那汐里さんが参戦。ウェイドに会うたびに可愛らしくあいさつするミュータントのYukio(ユキオ)を、ポップかつキュートに演じているのも見逃せない。(りんたいこ/フリーライター)
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