歌手で女優の知英さんの主演映画「私の人生なのに」(原桂之介監督)が14日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで公開される。清智英さん原案、東きゆうさんが手がけた同名小説(講談社)が原作。新体操のスター選手だったヒロインが半身不随になってしまい、絶望に打ちひしがれる中で音楽と出合い、次第に前を向くさまを知英さんが熱演している。
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新体操で将来を嘱望されていた金城瑞穂(知英さん)は、練習中に脊髄梗塞(せきずいこうそく)で倒れ、下半身まひになってしまう。選手としての未来を断たれた瑞穂は、両親やアスレティックトレーナーの誉田哲二(落合モトキさん)の思いやりを受け入れられず、絶望と孤独に打ちひしがれる。そんなある日、幼なじみでストリートミュージシャンの柏原淳之介(稲葉友さん)と数年ぶりに再会。「一緒に歌おう」と誘われ戸惑う瑞穂だったが、ギターを手にすることで音楽に引かれていく……というストーリー。知英さんはJY名義で主題歌「涙の理由」を歌っている。
最近ではシリアスからコメディーまで幅広い役を演じ、すっかり女優というイメージも板についてきた知英さん。今作でも新体操やギター、さらに車いすなどさまざまなことにチャレンジしている。いずれも違和感なく自分のものとしていて、自然な動きに見える演技に驚かされた。スター選手から一転して選手生命が断たれてしまうという難しい役どころも、心の機微を表情や仕草で表現し、すんなり感情移入させてくれる。ミュージシャン役を演じた稲葉さんの貴重な弾き語りシーンも見逃せない。(遠藤政樹/フリーライター)
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