くりぃむ有田:いきなり朝ドラの洗礼 台本9ページの長回し 「前日の段階でせりふが…」

「半分、青い。」で朝ドラに初出演する有田哲平さん (C)NHK
1 / 4
「半分、青い。」で朝ドラに初出演する有田哲平さん (C)NHK

 永野芽郁さんが主演を務めるNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「半分、青い。」に出演しているお笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の有田哲平さん。ヒロイン・鈴愛(永野さん)の“モノづくり”に影響を与える一人となる津曲雅彦(つまがり・まさひこ)役で、朝ドラデビューを果たした有田さんを待ち受けていたのは、台本9ページにわたる長回しという“洗礼”だった。「明日撮りますっていう一発目のシーンが9ページの長回しで、しかも長ぜりふもあって。(共演の)佐藤健君に聞いたら『一気に9ページいきますよ』って言われて。こんなに覚えたのは受験勉強以来!」と驚きを隠せない有田さんに、話を聞いた。

あなたにオススメ

 ◇朝ドラ出演は「真逆の人生」 バラエティー番組との違いは…

 有田さん演じる津曲は、岐阜・梟(ふくろう)町のつくし食堂に、突然現れたうさんくさい男。かつては大手広告代理店に勤めていたが、独立し、「ヒットエンドラン」という会社を立ち上げる。商品プランニング、マーケティング、コンサルティングと、さまざまな事業を展開しているというが、具体的に何をしているかは不明。後に鈴愛の人生に大きな影響を与える……という役どころ。24日放送の125回から登場した。

 昨年、7月期に放送された深夜連続ドラマ「わにとかげぎす」(TBS)で主演を務めたものの、有田さんの主戦場はあくまでバラエティー番組。今回、初めて体験した朝ドラの現場では「真逆の人生」というくらいに大きな違いがあるという。

 「『有田式』っていうと大げさですけど、僕はバラエティー、特に『しゃべくり007』なんかは本番までゲストは誰かとか、どんな企画があるとか知らない。他も基本的には台本に何も書かなくていいですっていうタイプで、全く準備をしない」といい、「そういうスタイルで来たので、真逆じゃないですか、ドラマは。準備してなんぼって。だからしんどいですね。楽屋で台本をずっと読んだり、せりふを覚えたりってしたことなかったから」と苦労を明かす。

 ◇朝ドラ撮影は驚きの連続? 台本9ページの長回しシーンは…

 さらに有田さんは、今回「リハーサルが(収録とは)別日にあるというのにびっくりした」といい、「バラエティーでは100%ないこと。だからビビってしまいました。どんな感じにするのかマネジャーに確認をしたら、『せりふを覚えていく必要はない。台本を持ちながらやる人もいる』って言われたんですけど……。当日、現場に行ったら、誰も台本なんて持ってないかった」と苦笑いを浮かべる。

 「もう恥ずかしくて。やばいってなって。終わってすぐ事務所の会議室でマネジャーと2人で何度も何度もずっと練習して、次の日は臨んだんですけど……。前のドラマの現場でもなかったんですよ、そんなの。いやもうびっくりしましたよ。今までのクセというか、なんとなくでいけばいいのかなって思ったら、リハーサルからみんな真剣。でもそうやらなくてはダメですもんね」としみじみする。

 冒頭で語った長回しに関しては、「そんな僕ですから、前日の段階でせりふが入っていなくて。9ページといっても、途中で止めながらやるんでしょうって思っていたら、『半分、青い。』では一気に9ページいくって。だから楽屋で必死に覚えて、無事ドライ(カメラなしのリハーサル)を終えた時点で『ほら、見てみろ』とドヤ顔でいたら、みんなは当たり前って顔をしていて、『あれ、誰も褒めてくれないんだ』って」と恥ずかしそうに告白。それでも有田さんは、「曲がりなりにも“二足のわらじ”というか、役者が本業ではない僕でさえ頑張ってはいたので、そこは見ていただきたいな」とアピールしていた。

 「半分、青い。」は、大ヒットドラマ「ロングバケーション」(フジテレビ系、1996年)などで知られ、“恋愛ドラマの神様”の異名も持つ北川悦吏子さんのオリジナル作品。1971年に岐阜県で生まれ、病気で左耳を失聴したヒロイン・鈴愛(すずめ、永野さん)が、高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜ける物語。

写真を見る全 4 枚

テレビ 最新記事