放課後カルテ
第7話 お前が学校に来ようが来まいがどうでもいい
11月23日(土)放送分
木村佳乃さんが、10月期のテレビ朝日系の連続ドラマ「あなたには渡さない」で主演を務めることが1日、明らかになった。木村さんは平凡な専業主婦から一転、夫の愛人の出現を機にかっぽう料理屋の女将として再スタートを切る上島通子役を演じる。夫の愛人・矢萩多衣役の水野美紀さんと数々の修羅場を演じるという。また、通子の夫・旬平役に萩原聖人さん、通子とは幼なじみの笠井芯太郎役で田中哲司さんが出演することも明らかになった。
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原作は、1996年に出版された連城三紀彦の小説「隠れ菊」で、現代版にリメークする。結婚して20年の上島通子は、料亭の御曹司で板長を務める夫・旬平の元に嫁ぎ、2人の子供にも恵まれ専業主婦として平穏な日々を送っていた。しかし通子の前にある日突然、夫の愛人と名乗る女・矢萩多衣が現れ、「ご主人をいただきにまいりました」と告げる。6年前から関係を持っていたと語る多衣は、通子に夫の署名入りの離婚届を突きつけ、夫の母である亡き姑は自分たちの関係を歓迎していたと明かす。さらに夫の料亭は多額の負債で倒産寸前であることも発覚。思いもよらない事実を次々と突きつけられた通子は、多衣に旬平との婚姻届を6000万円で買い取ってもらい、自らが女将となって料亭を立て直すことを決意する……というストーリー。
ドラマは「おっさんずラブ」などが放送されたテレビ朝日のドラマ枠「土曜ナイトドラマ」(土曜午後11時15分)で放送。 ◇木村佳乃さんのコメント
ーー題材を聞かれた際のご感想は?
最初に「大人のドラマを一緒に作りたい」というお話をいただき、とても光栄でうれしかったです。私自身、ドロドロした良質のドラマを見るのがすごく好きなんですよ。小さいころから親に隠れてコッソリ見ていました。見ちゃいけないって言われれば言われるほど、見たくなるものですよね(笑い)。大人の方はもちろんですが、お子さんたちさえも引きつけられるような作品にできたらいいなと思います。
ーー演じる上島通子はどのような女性だと思いますか。
比較的若いうちに家業を持っている家に嫁いだわけですから、口を挟めないことが多いと思うんですよね。それでも「家を守ってくれ」という言葉に従って一生懸命に子育てをしてきたのに……。(突然夫の愛人から離婚届を突きつけられるなんて)裏切られた気分になってすべてが信じられなくなる気持ちは共感できます。
ーー共演者の方々の印象を教えてください。
水野さんとは初共演ですが、これまでも舞台などは何度も見に行かせていただいていました。「奪い愛、冬」に出られていた時は妊婦さんでいらっしゃったんですよね? ビックリしました。私も妊婦の時にドラマを経験したことはありますが、あんな体力は普通出ないですよ! そんな水野さんと今回バトルがたくさんあると伺ってドキドキしております……!
夫役の萩原さんとは何度も共演させていただいていますが、本当に男らしくて優しくて自然体な方。大先輩ですが、一緒にいてとても居心地がいい方です。田中さんは、水野さんと同じく初めてご一緒させていただくのですが、すごく芸達者な方ですよね。とても楽しみです。考えてみるとすごく濃い4人ですよね。お芝居バトル、頑張ります!
ーー今作は40代の男女の愛憎物語。とても大人な世界観になると思いますが、その魅力とは?
若い方の恋愛ドラマももちろん大好きで私もよく見ますが、大人になると配偶者や子供、仕事や介護など若い時とは違う悩みが出てきます。そんな中での恋愛は、より複雑になると思うんですよね。時には愛情が愛憎に変化することも……。そういうところが大人の恋愛ドラマの醍醐味(だいごみ)で面白いところなのかなと思います。
ーー題材を聞かれた際のご感想は?
原作小説を現代版にアレンジされるとお聞きして、より濃厚な大人の情愛が描かれるのではないかとさらに興味が沸きました。普段の生活の中で自分のドロッとした感情を表に出すことはほぼないので、こうして役を借りて相手にバトルを仕掛けたりドロドロした思いをストレートに言葉にして出せたりするのが、とっても楽しみです! 濃厚なヒューマンドラマになると思いますので、ぜひ私たちをご自身に置き換えて疑似体験として楽しく端から見ていただければと思います。
ーー演じる矢萩多衣はどのような女性だと思いますか。
「ご主人をいただきにまいりました」と言えてしまうメンタルを持った人は現代でもなかなかいないと思うんです。私はこれを手に入れたい、自分のためにこうしたい、ということが清々しいほどハッキリしているところが、ある意味うらやましいですね。もしかしたら対面した奥さんがキレイだったから余計にカッ! と競争心のギアが入ったのかも(笑い)。多衣の抱える愛は相手を思う純粋な愛というだけでなく、嫉妬などのいろいろな感情が渦巻いた愛のような気がしますね。
ーー共演者の方々の印象を教えてください。
木村さんはとても明るくて可愛らしいイメージしかないので、バトルになったときにどういう表情をされるのかが楽しみなのと同時に怖くもあります。萩原さんは女を深みにハマらせる得体のしれない色気を持つ役どころがすごく合う方だなと思いますね。
ーー今作は40代の男女の愛憎物語。とても大人な世界観になると思いますが、その魅力とは?
勢いや若気の至りではない40代の大人のバトルって可愛げがないですし、もうひたすら怖くないですか? いろいろ身に付けている同士だから悪知恵も働くし、相手を傷つけるための語彙(ごい)力や手段など、きっと持てる限りの武器を駆使して戦うでしょうね。お互いにかなりの痛手を負うのを覚悟してのバトルになると思いますね。犬も食わないどころの話じゃない、もう半径10メートル以内に近づきたくないほどの怖さですよ(笑い)。実際は絶対そこに入りたくないし、そうはなりたくないけど、ドラマとして見ている分にはとっても楽しいと思います。
ーーもしも水野さんが突然、離婚届を突きつけられたら、どうすると思いますか。
私だったらまず旦那さんに確認に行きますね。「こうやって女性から渡されたんだけど、これはあなたも望んでいることなのか」と。それで「そうだ」って言われたら、すぐにハンコを押します。そのへんはアッサリしている方だと思いますね。たとえ「これは一時の気の迷いだな」と思ったとしても、不倫相手が離婚届を持ってくるほどに盛り上がってしまっている状態の人たちに何を言っても無駄ですし、バトルをしたって余計に盛り上がるだけですから。そうしてあっさりハンコを押したら、多分フッと覚める瞬間があると思うんです。それでもしもまた戻ってきたら、その時は受け入れますね。
ーー題材を聞かれた際のご感想は?
怖いです。もう「怖い」しか出てこない(笑い)。私生活ではあんまり巻き込まれたくないですが、そこはドラマの醍醐味なので。思う存分グチャグチャしていきたいなと思います。
ーー演じる笠井芯太郎はどのような男性だと思いますか?
(通子に対する)報われない片思いを抱いている、大人の純愛を貫く人だなと感じました。奥さんがいるのに別の人にずっと思いを寄せているという特殊な役どころ。これまでそういう役はあまりなかったので楽しみです。
ーー共演者の方々の印象を教えてください。
木村さんは、ご飯を食べながらテレビを見ていても「おっ!」と目を引くような潔い演技をする方だなという印象です。どこかちょっと命を削っているような演技をされるというか。今回初めてお芝居で絡めるのがすごく楽しみです。そしてそれは、水野さんの演技にもいえることだと思うんですよね。今回そんな2人がぶつかるなんて大丈夫かな…? 僕と萩原さんで陰からコッソリのぞかせていただきます(笑い)。
ーー今作は40代の男女の愛憎物語。とても大人な世界観になると思いますが、その魅力とは?
40代はちょうど脂がのっている時期であり、いろいろ嫌なものを見てきた疲れ感も出てくるころ。4人共そういうものがいい具合に自然と演技ににじみ出てくるのではないかと思いますね。それがドラマの魅力にもつながるのではないかと思っています。
ーー題材を聞かれた際のご感想は?
みんなが嫌っているようで、実は大好きな題材だと思います。「幸せになりたいと思って生きているけど多分なれないかも」「この先どうするんだろう」というスリリングな感じって意外と誰もが嫌いじゃないんじゃないかなって気がするので。幸せになれるかどうかは分からないですけど、人としてはいろいろ変われるきっかけになるのかなと思いますね。
ーー演じる上島旬平はどのような男性だと思いますか?
根は誠実な男だと思っています。旬平はとても複雑で、不倫ではありますけど、角度を変えれば彼にとっては全てが正義と言いますか……。生きていればそういうことって、いっぱいありますから。僕はそうやって心がいつも動き続けていることも人間として大事なことのような気がしています。その根っこの部分を理解できれば、どう演じても成立するのかなと思っていますね。
ーー共演者の方々の印象を教えてください。
僕は佳乃さんとも美紀さんとも何度も共演させていただいているんですけど、佳乃さんとは今まで、ほぼ絶対うまくいかない役ばっかりなんですよね(笑い)。美紀さんとは恋愛の絡んだ役をやったことがないんですけど、舞台などもご一緒させていただいていますので、お二人共、とても信頼しています。
ーー今作は40代の男女の愛憎物語。とても大人な世界観になると思いますが、その魅力とは?
感情だけに任せないというか、感情を抑えてどう戦うのかが大人ならではのものになると思いますね。そして、その修羅場での戦い方が面白ければ面白いほど皆さんに見てもらえるようなドラマになるのではないでしょうか。
ーー萩原さんは最近「プロ雀士」になられ、今作はそれ以来初の連ドラ出演となります。それも含めての意気込みをお願いできますでしょうか。
そもそも麻雀のプロ資格を取ろうと思ったのは、俳優をやる上での刺激が欲しかったというのもあるんです。それによって忙しくなることが逆にエネルギーに変えられるんじゃないかなと思ったし、ありきたりな表現になってしまうかもしれないですけど、“どっちも魅力的であればどっちも見てもらえる”ということにつなげたいなと思って。ドラマを見てくれていた人が麻雀の試合で「旬平、頑張れ!」と思ってもらってもいいですし、「昨日、満貫振り込んでたよ、この料理人は!」って思われてもいいですし(笑い)。この二つの目的に向かって全力でやれていることで今、気持ちがちょっと若返った気がしているんです。自分の中で活性化しているのは事実。このお仕事もすごくワクワクしています!
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