注目映画紹介:「ムタフカズ」 「鉄コン」スタッフの異色アニメ 草なぎ剛、柄本時生、満島真之介が強烈キャラ

劇場版アニメ「ムタフカズ」の一場面 (C)ANKAMA ANIMATIONS - 2017
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劇場版アニメ「ムタフカズ」の一場面 (C)ANKAMA ANIMATIONS - 2017

 草なぎ剛さんや柄本時生さん、満島真之介さんが声優を務める劇場版アニメ「ムタフカズ」(西見祥示郎監督)が12日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで公開される。劇場版アニメ「鉄コン筋クリート」(2006年)などを手掛けたアニメ制作会社「STUDIO4℃」と、フランスのマンガ家・ギヨーム“RUN”ルナールさん、ゲームや書籍などの制作会社「ANKAMA」とのコラボ作。バイオレンス色の強い独特の世界観や異彩を放つキャラクターデザインなどが魅力の異色作だ。

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 舞台は、犯罪者と貧乏人の吹きだまりの街、DMC(ダーク・ミート・シティ)。厭世的なアンジェリーノ(通称リノ、草なぎさん)は、友達思いの親友ヴィンス(柄本さん)とアパートで同居しながら、おしゃべりなウィリー(満島さん)も加えた3人で日々をだらだらと過ごしていた。

 ある時リノは、美少女のルノに一目ぼれし、その直後に交通事故に遭う。以来、リノは事故の影響で奇妙な幻覚を見るようになったり、謎の黒服集団や武装警官に命を狙われ、街中を逃げ回る羽目に陥ったりと、人生を一変させる出来事が立て続けに起こる。ついに絶体絶命の危機に陥るリノだったが、突然スーパーパワーに目覚め……というストーリー。

 真っ黒で丸い頭の主人公に、ガイコツ頭の親友……と、一度見たら忘れられない強烈なインパクトのキャラクターたち。日本のテレビアニメではなかなかお目にかかれない異彩を放つビジュアルに当初は面食らったが、「STUDIO4℃」の、どこかファンタジックでバイオレンス色の濃厚な世界観と調和し、違和感の無い映像に仕上がっている。

 物語は、リノとヴィンスの逃避行を軸に、次第にSF要素も加わり、先の読めない壮大な展開が繰り広げられる。満島さんは劇中でアドリブのラップも披露しているほか、エンディングテーマもウィリー調で担当しているので、エンドロールまでお見逃しなく。(河鰭悠太郎/フリーライター)

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