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宇宙戦艦ヤマト2202:CG制作の裏側 戦艦一隻に4カ月 迫力の映像を支える職人技

アニメ
アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」に登場するヤマトのデザイン(C)西崎義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

 人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の最新作「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の第6章「回生篇」(羽原信義監督)が11月2日に公開される。「2202」の魅力の一つに大迫力の艦隊戦がある。映像のCGパートを手がけるのが、CG制作会社のサブリメイションだ。同社の木村太一さん、上保友人さんに「2202」のCG制作の裏側を聞いた。

 ◇安定感が増したヤマトのデザイン

 「宇宙戦艦ヤマト2202」は、2012~14年に劇場上映、テレビ放送された「宇宙戦艦ヤマト2199」の続編で、1978年に公開された「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」がモチーフ。小説「亡国のイージス」「機動戦士ガンダムUC」の福井晴敏さんがシリーズ構成と脚本を手がけている。全7章。

 「2202」で一隻の戦艦のCGモデルを作るのは、ベテランでも3~4カ月はかかるという。木村さんは「監督をはじめ、スタッフの方々と意見交換して、修正したり、ディテールを足したりしながら、作っていきます。ベテランだからできる。新人だと終わらないでしょうね」と話す。ヤマト以外にもアンドロメダ級、ガトランティス軍、ガミラス軍のメカに加え、パトロール艦、護衛艦、コスモタイガーなども登場するため、気が遠くなりそうだ。

 ファンの間では既に話題になっているが「2199」と「2202」のヤマトはデザインが異なる。「2202」は、「宇宙戦艦ヤマト2」「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」のヤマトのデザインに近いといい、上保さんは「『2199』は艦首がすっきりしていましたが、太くなっています。船体の幅も増して、エンジンノズルが太くなっています。後部の副砲の下に第四艦橋が加わっています」、木村さんは「安定感が増している」と説明する。

 ◇話題のヤマト級・銀河は…

 大和型戦艦をベースとしたヤマトのデザインは長く愛されている。木村さんは「いつ見てもヤマトはヤマト」、上保さんは「ヤマトは水上艦艇のイメージが残っていますが、エンジンノズル、第三艦橋は宇宙の船。ヤマトは絶妙なSF加減がいいんですよね。逆にアンドロメダはSF感が強い」とその魅力を語る。

 第6章には、ヤマトの意志を受け継ぐ新たな艦、ヤマト級・銀河も登場する。木村さんによると、艦首などのフォルムはヤマトとほとんど同じだが、観測ドームなどを備えている。小林誠副監督の描いたデザインを基にCGが作られた。上保さんは「船体の横の窓は後で追加することになりました。見慣れたヤマトのデザインではない。ヤマトよりもSFに寄っている。未来に進んでいるんだ!と感じるデザインですね」と話す。

 ◇時には嘘をつくことも

 サブリメイションはCGモデルを作成しているだけでなく、戦闘シーンなどのCGパートも手がけている。全長333メートルの巨大戦艦のヤマトをいかに迫力のある映像を見せるかが腕の見せどころだ。シーンによっては、CGモデルのサイズを変えることもあるといい、上保さんは「ヤマトが移動する場面で、通常の船の長さだと一瞬で抜けていきますが、長さを3倍や5倍にして、なめるように抜けていく……と見せることもあります。コスモタイガーが飛んでいくシーンで、手前では長くして、奥に行くと普通のサイズにしたところもあります。映像的な嘘(うそ)をつかない方が楽なのですが、単調にならないように、嘘をついて迫力のある絵にすることもあるんです」と明かす。

 「2202」のCGを手がける中で、上保さんは「監督をはじめ、スタッフの皆さんの熱量を感じます。こうするとクオリティーが上がるんじゃないかな?という話をよくしています」、木村さんは「『2202』の戦闘シーンは物量も爆発もすごい。技術、経験の蓄積ができて、どんどんいろいろなことができるようになっています」と感じているという。「2202」は愛がテーマ。職人たちの作品に対する愛があるから、迫力のある映像が生まれるのだろう。

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