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青木崇高:西郷隆盛“英雄視せず”存在感 最後まで貫いた国父・久光の美学…

テレビ
大河ドラマ「西郷どん」に島津久光役で出演している青木崇高さん

 鈴木亮平さん主演のNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」に島津久光役で出演している青木崇高さん。ドラマには今年1月の第1回から登場と、今や熊吉(塚地武雅さん)と並ぶ、“最古参”の一人となった。久光は5月27日放送の第20回「正助の黒い石」で“国父”として藩の実権を握ると、随所に存在感を発揮。喜怒哀楽の激しさも手伝ってか、その一挙手一投足がファンに注目されてきた。なぜここまで久光はみんなの「愛されキャラに」なったのか? その裏には主人公・西郷隆盛(鈴木さん)を“英雄視”しないという、国父・久光としての美学があり……。

 ◇主人公をはなからヒーローとして認識してしまう怖さ… 意識したのは「距離感」

 今回、青木さんが久光を演じる上で最も意識したのが、幕末のヒーローで明治維新の立役者の一人、西郷隆盛との「距離感」だ。「タイトルが『西郷どん』で、主人公が西郷隆盛となると、彼をはなからヒーローとして認識してしまう怖さがある。でもあえて主人公と思わないことが大切なんだと思っていました」と振り返る。

 「150年後に大河ドラマの主人公となる人物が家臣にいるなんて、当時の久光からしたら思ってもみないこと。それこそ久光からしたら(西郷は)家臣の一人でしかないわけで。のちに頭角を現すとしても、最初から距離が近いのはおかしい。そこの距離感はやっぱり意識しました」と改めて強調する。

 さらに「(西郷を)自分の真ん中に据えないようにするというか。仲間たちだったら『やっぱりどこか違う、すごいな』ってなるところ、そこを最後まで感じない存在として久光がいることで、逆に歴史のど真ん中に躍り出てくる西郷隆盛の引力が見えるのではないか考えましたし、主役を主役として見ないことが自分のテーマというか、距離感を取ることで西郷隆盛という人物やドラマの世界が広がると思ったんです」と持論を展開する。

 ◇西郷との“最後の対峙”は「本当に難しかった」 “ご褒美の花火”も!

 「西郷どん」の久光といえば、感情がそのまま顔に出る、または感情を押し殺そうとしても顔に出てしまう、人間臭さも魅力。その豊かな表情はファンの間で“顔芸”と捉えられ、人気を博してきた。

そんな久光のとっておきの見せ場が、4日放送の第41回「新しき国へ」に用意されている。これまで何があっても薩摩ファースト(薩摩のため)を貫いてきた久光が、廃藩置県を断行した明治新政府への抗議のため、藩中の花火を集めて一晩中、打ち上げたというエピソードの再現だ。

 青木さんは「花火のところは、久光について調べたときに一番、気になったエピソードで、なんて魅力のある人なんだと思わせてくれた、役を演じる上でモチベーションにもなったエピソードでもある。この花火は久光の怒りを表現していますが、自分にとっては“ご褒美の花火”になったんじゃないのか……」と笑顔を見せる。

 第41回には西郷との“最後の対峙(たいじ)”もある。青木さんは「本当に難しかったシーン」と言い、「亮平君、演出の方ともすごいやり取りをしましたし、それぞれの思い、このドラマが向かっていく方向、どこまで本音を言うべきなのか。ピリオドを打ってしまうのか、余白を作るのか、さらにちょっと足して、そこの意味を考えてもらうのか。長いことやってきた者同士の関係もありましたから、実際に撮って、このドラマにとってこの形かなって感じにはなりましたけど……。これは見てみないと分からないですし、僕自身も放送が楽しみなシーンになりました」としみじみと思い返す。

 ◇話題を呼んだ大久保との別れは「儀式」? 自分もちゃんと「さよなら」できた

 10月28日放送の第40回「波乱の新政府」で、一足先にお別れをした大久保利通(瑛太さん)への思いも聞いた。同回では仮病を使い、東京行きを拒んだことで、大久保に見限られてしまった久光の哀れな姿と、涙を流しすがる久光をその場に残し立ち去っていく大久保の表情が印象的だった。

 青木さんは「いい緊張感の中でできたと思います」と切り出すと、「最後、大久保が去っていくところは、久光としては怒りや悲しみがありましたが、僕個人としては大久保を送り出したような気持ちでした。芝居なんですけど、儀式に近い。1年間、役を演じてきて、自分の中でキャラクターが育ってきて、自分もちゃんと『さよなら』をしたい、昇華したいという思いがあったので、それができたんじゃないかな」と語った。

 「西郷どん」は大河ドラマ57作目で、西郷隆盛の生涯を描く。NHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送。

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