名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
「コードギアス 反逆のルルーシュ」などの谷口悟朗監督が手がけるオリジナルアニメ「revisions リヴィジョンズ」が、フジテレビの深夜アニメ枠「+Ultra(プラスウルトラ)」で9日深夜から放送される。「STAND BY ME ドラえもん」などの白組が制作する3DCGアニメだ。なぜ3DCGで制作されることになったのか? 日本の深夜アニメで3DCGアニメが増えつつある中、更に増えていくのだろうか? 谷口監督と、CG監督を務めた平川孝充さんに聞いた。
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「リヴィジョンズ」は、幼い頃に誘拐された過去を持つ高校2年生・堂嶋大介と幼なじみたちが、「渋谷転送」に巻き込まれ、渋谷の街ごと300年以上先の未来に飛ばされ、未来人リヴィジョンズや巨大な機械の化け物と戦う……というストーリー。谷口監督によると「最初は手描きの選択肢もあった」というが、3DCGで制作されることになった。アニメでは渋谷の街が3DCGで再現される。
「渋谷を描くにあたり、写実性が必要だった。手描きでは高いカロリーが要求されます。昨今、手描きのアニメは限界を露呈しているものもある。今回は新しい座組で制作したのですが、手描きのスタッフをそろえるのはなかなか難しい。手描きとCGで制作する際、CGは先行で作業をしなければいけないけど、後回しにされることもあります。白組さんは、制作管理も最初から全部できるので、リスクが少ない。映像の品質も維持できます」
3DCGで制作することで「かなり高いレベル」の映像になったという。3DCGならではの映像表現も実現した。
「キャラクターの表情の付け方も話数が進むにつれスタッフの方が探っていた。モーションアクターの功績があります。手描きでやろうとすると大変な表現もモーションキャプチャーでできた。手描きではうまい人じゃないと描けなかったり、テレビアニメではなかなかできない表現をできるのはうれしいことですね」
平川さんがこだわった表現の一つにキャラクターの表情がある。
「手描きでは描き手の個性が出ますが、3Dで個性を出そうとすると非効率になってしまいます。ただ、やっていかないとフックにならない。今回もカットごとに表情の変化を少しずつ変えて、印象に残るようにしている。同じ顔をさせなかった」
1995年に世界初のフルCGの劇場版アニメ「トイ・ストーリー」が公開されて以来、ディズニーやピクサーはフルCGアニメを続々と制作している。日本国内のアニメは、2000年頃から、ロボットなどのメカのみを3DCG化する作品が増えているものの、手描きとCGが混在した作品が大半。しかし、「蒼き鋼のアルペジオ −アルス・ノヴァ−」「シドニアの騎士」など3DCGの作品も増えつつある。「ID-0」など3DCGアニメを手がけた谷口監督も「増えていかざるを得ない」と考えているという。
「昨今のアニメは、作品の本数に対して手描きのアニメーターの数が足りていない。今のアニメの作り方では動かしていられないので止め絵になってしまう。それでは、映像が持っている本来の楽しさを損ねてしまいます。ラーメン屋が、食材が間に合わないので安いもので済ませてしまう、では困りますよね。それまでの信頼と実績で、しばらく持つかもしれませんが、いつかファンがいなくなってしまう。制作体制の関係で、アニメは落とす(放送に間に合わない)こともありまが、テレビ局がそれを許さなくなっている」
3DCGアニメが増えれば、今度はCGを手がけるクリエーターが足りなくなるのでは、とも考えてしまうが、谷口監督や平川さんは「CGのスタッフは増えつつある」と話す。アニメ制作会社は、アニメーターの低賃金、人材不足、過酷な労働環境が問題視されることもある。谷口監督は「CGの制作会社は私が知っている限り、休日は休みましょうという発想があります。クリエーター希望の人もそういう会社を選ぶのではないでしょうか。手描きは残ると思いますが、今ほどの数にはならないと思います」という。
では、3DCGはどんなアニメにマッチするのだろうか? 以前。関係者に取材した中で「サザエさん」という声もあった。登場するキャラクター、舞台などがある程度決まっていて、一度モデリングしてしまえば使い回せるからだという。谷口監督は「サザエさん、マッチすると思います。あとはアンパンマン、ドラえもん、名探偵コナンもそうでしょうね。コナンは犯人や被害者をその都度、作らないといけないけど。実際に3DCGになるには、もう少し時間がかかるとは思います」と話す。
「リヴィジョンズ」が放送される「+Ultra」は、日本だけでなく海外にも向けた作品を発信することを前提に、昨年10月に新設された深夜アニメ枠だ。しかし、谷口監督は「世界向けということを特別意識したわけではない」とも話す。
「そちら側ではないんだなと意識しました。そちら側というのは、日本のアニメファンに好かれるのは萌え系、日常系が多いが、この二つのジャンルは世界的にはあまり受けがよろしくない。日本のアニメファンが日本のアニメを育て、発展に寄与してきたことを十分承知した上で、結果的に世界ではガラパゴス化しているのも事実だと思うんです。日本のアニメを否定しているわけではありません。やりづらくなったことをまたやれるようになったと捉えています。ドラマ本来の面白さに気づいてもらえるとうれしい」
「リヴィジョンズ」の、見せるドラマが注目される。
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