田中みな実:ラブ&キスシーンもあっさり 本格女優デビュー作ですごさ体感

連続ドラマ「絶対正義」で石森麗香を演じている田中みな実さん
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連続ドラマ「絶対正義」で石森麗香を演じている田中みな実さん

 女優の山口紗弥加さん主演の連続ドラマ「絶対正義」(東海テレビ・フジテレビ系、土曜午後11時40分)で、本格的な演技に初挑戦しているフリーアナウンサーの田中みな実さん。妻子がいる男と不倫関係にある女優の石森麗香を熱演。キス&ラブシーンなど体当たり演技も披露している。「背中が見えているキスシーンぐらい。好きな人以外とのキスって何も感じませんでした」と、あっさり語る田中さんに、女優業に挑戦した感想などを聞いた。

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 ◇アナウンサーで得た「滑舌の良さ」が演技にも

 「絶対正義」は、読後に嫌な気分になる「イヤミス小説」で話題を集める秋吉理香子さんの同名小説(幻冬舎文庫)が原作。法律を唯一の価値基準として生きる正義のモンスターで“最恐主婦”の高規範子(山口さん)が、高校時代の同級生ら周囲の人間を翻弄(ほんろう)し、運命を狂わせていく姿を描く心理サスペンス。同級生役で、美村里江さん、片瀬那奈さん、桜井ユキさんも出演している。

 田中さんは、オファーを受けた当時、「私に務まるのかなって思いました」と、不安を感じたというが、「30歳を過ぎて新しい挑戦をさせていただけることはなかなかないと思いました」と、新境地に踏み出したと語る。

 「最初に台本の読み合わせをした時に、山口さんや美村さんから『滑舌が良いね』って言われました。演技のシチュエーションによって、滑舌が良過ぎるのもどうかと思うこともありますが、アナウンサーで得た経験を生かせて良かったと思っています」とにっこり。

 ラブシーンについては「なかなかそういう経験をさせていただける機会もありません。麗香にとって、不倫という後ろめたい気持ちがあってのシーン。若者のような『好き好き!』っていうテンションではなく、罪悪感や悲壮感のようなものを(監督から)求められていたと思います。私なりに、表情など精いっぱい表現させていただきました」と語った。

 ◇演技で「反省点いっぱい」 女優のすごさ体感

 実際に演技をしてみて「よしあしというよりは、反省点がいっぱいあります」と語る田中さん。画面を通して見た自身の演技については「撮影現場で演技をしている時はものすごく怒ったり、叫んだり、自分が今まで出したことがないような声を出したのですが、画面を通して見ると3、4割減ぐらいで伝わるんだなって思いました」と分析している。

 「最初のころのお芝居では、感情が高ぶって涙を流すことなどができたりしたのですが、何度も何度も同じことを繰り返していくと、感情が薄れてしまって、感情の赴くままにお芝居することができなくなってしまいました」と苦労をした。

 「山口さんが、せっかくこっちに目線を投げ掛けてくれているのに、私はそれに全然気付いていなかったり、自分の演技に集中するだけでなく、掛け合いの間とか、もっとリアリティーを出せたんじゃないかって思いました」と振り返った。

 「見よう見まねではなかなか難しい。経験を重ねないとできないお仕事だなって思いました。女優さんは何度同じシーンをやっても、感情を引き戻してアウトプットしています。本当にプロフェッショナルだなって思いました」と話す田中さんは「また、お芝居に挑戦する機会をいただけたら、もっと思い切り声を出したり、周りを見た演技をしたい」と力を込めた。

 ◇女優経験が今後の人生・仕事の糧に

 芝居という新しいジャンルに挑戦した田中さんは「もし『絶対正義』がDVDとかになったら、買いたいと思います(笑い)。将来、もし子供ができたら『お母さん、女優やったことがあるんだよ』って言えますよね」とちゃめっ気たっぷりに話した。

 「私が出演する番組に、ゲストとして出演してくれる俳優や女優さんたちに、作品に対する思い入れなど、より一層理解しながらお話を聞くことができるようになったと思います。女優さんの気持ちがほんの少し分かるようになれたので、今後、そういったお仕事にもつなげていけるなって実感しています」と、満面の笑みを見せていた。

 9日深夜0時から放送の第6話は、範子を殺害した麗香らが精神的に追い詰められていく姿が描かれる。田中さんが今後どんな芝居を見せてくれるのか、楽しみだ。

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