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TAAF2019:アニメの過去、現在、未来を考える レジェンドの貴重な言葉も

アニメ
「東京アニメアワードフェスティバル2019」のオープニングセレモニーの様子

 国際アニメ映画祭「東京アニメアワードフェスティバル2019(TAAF2019)」(同実行実行委員会・日本動画協会主催)が8~11日、東京・池袋で開催された。TAAFは、アニメ文化と産業の振興や新たな人材の発掘、育成を目的に2014年から開催されており、今年で6回目。アニメの「過去を見直す、今を見つける、将来を見通す」映画祭となった。

 ◇高畑監督の仕事とは…

 TAAFでは、日本国内で未興行の世界のアニメを対象にしたコンペティション部門、日本国内で発表されたアニメを対象としたアニメ オブ ザ イヤー部門などを選定。コンペティション部門にノミネートしたフランス、ドイツ、ポーランド、ロシア、韓国、中国など世界中の長編、短編アニメを上映した。高畑勲監督の追悼企画のほか、ワークショップ、シンポジウムなども行われた。

 TAFFの各イベントは、新作アニメが発表されたり、人気声優が続々と登場することもなく、派手さにはやや欠けるところがある。だが、「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」のキャラクターデザイン、作画監督として知られる小田部羊一さんら“レジェンド”の話を聞くことができるなど、他にはない企画が用意されているのはTAFFならではだろう。

 特に、高畑監督の追悼企画が豪華だった。1981年に公開された名作「じゃりン子チエ 劇場版」が上映され、同作の原画を手がけた友永和秀さんが、高畑監督との仕事について「高畑さんが理論的に飲み屋の広さ、空間をレイアウトで説明してくれるんですよ。それを意識しながら芝居をつけていきました。カットの意味を言語化してくれた」と振り返るなど貴重な話を聞くことができた。

 ◇日本のアニメの現状を危惧する現場の声も

 シンポジウム「『動きのコンペティション』講評とシンポジウム」で、「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」「電脳コイル」などに参加してきたアニメーターの井上俊之さんが若いクリエーターに、日本のアニメだけでなく世界中のアニメを見て、勉強することを勧めたり、厳しくアドバイスする場面もあった。中国のクリエーターが台頭しつつある中で、日本のアニメの現状を危惧する現場の声も聞かれた。

 フェスティバルディレクターの竹内孝次さんは、授賞式でコンペティション部門やアニメ産業の社会的地位の向上に大きく貢献した人を選定する功労部門のコンセプトを「過去を見直す、今を見つける、将来を見通す」と説明していた。このコンセプトは、映画祭全体で目指していたところでもある。

 子供を対象したアニメ制作のワークショップ「アニメ水族館」が開催されたたほか、「コードギアス」シリーズや「名探偵コナン」のスタッフによるトークショーも開催されるなど若いアニメファンに向けた企画もあった。偉業を振り返りつつ、若いアニメファンも楽しめる。さらに、子供にアニメの素晴らしさを伝え、未来にバトンをつないでいこうとする。冒頭でも書いたように一見、派手さには欠けるところもあるが、アニメの過去、現在、未来について考えさせられる4日間となった。

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