名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
「アオハライド」「ストロボ・エッジ」などで知られる咲坂伊緒さんの人気マンガ「思い、思われ、ふり、ふられ」が実写映画化、劇場版アニメ化されることが23日、明らかになった。実写映画は、2人のヒロインを女優の浜辺美波さんと福本莉子さんが演じ、俳優の北村匠海さん、赤楚衛二さんもメインキャストとして出演する。浜辺さんと北村さんは、ダブル主演した映画「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」(キミスイ)以来の実写での共演となる。劇場版アニメは、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などで知られるA-1 Picturesが製作する。
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「思い、思われ、ふり、ふられ」は、マンガ誌「別冊マーガレット」(集英社)で連載中の咲坂さんのマンガ。ダブルヒロインの山本朱里と市原由奈、2人の男子・山本理央と乾和臣の4人の高校生男女の恋模様を描いた青春ラブストーリー。5月13日発売の同誌6月号で最終回を迎え、コミックス全12巻で完結予定。電子版を含めシリーズ累計部数は450万部を突破している。
実写映画では、浜辺さんが、1人目のヒロイン・山本朱里、福本さんが、もう一人のヒロイン・市原由奈、北村さんが、朱里に思いを寄せながらも親の再婚により朱里と血のつながらない姉弟となってしまう山本理央、赤楚さんが、由奈の幼なじみで、やがて理央や朱里のよき理解者となっていく乾和臣をそれぞれ演じる。「僕等がいた前篇・後篇」「アオハライド」などの三木孝浩さんが監督を務める。
実写映画は2020年8月公開。劇場版アニメは20年5月公開。
キャスト、三木監督、原作者の咲坂さんのコメントは以下の通り。
以前から原作が大好きで実写化されるとしたら誰が演じるんだろうと思って読んでいました。咲坂伊緒さん×三木孝浩監督の青春実写という、私の憧れのコンビネーションの映画に出演できることにとてもご縁を感じ、うれしかったです。朱里は人との距離のとりかたは器用ではありますが、傷つく怖さをちゃんと知っている女の子です。朱里として、一度しかない青春を必死に、駆け抜けたいと思います。
共演の北村さんは何度かご一緒させていただいていますが、最初にご一緒した時から雰囲気が変わらず安心感があります。福本さんは2回目の共演でも、同い年なので、撮影当初から話しやすく楽しかったです! 赤楚さんは今回初めまして。そして4人の中だと最年長でいらっしゃるのですが、同級生のように話しかけてくださり、緊張せずに撮影できました! とても居心地のよい雰囲気で撮影に臨むことができました。
原作のイメージを壊さないように心がけるのはもちろん、映画内の4人のコントラストを大切にしたかったのでテンション感はたくさん考えました。役作りに関しては、“言葉とは裏腹の気持ち”をとにかく大事にしました。前向きな言葉とは反対の表情をしてみたり、それがすごく理央らしさにつながっていくのではないかと思いました。共演者の浜辺さんも、福本さんも、赤楚くんも、とても真っすぐでひたむきな方々でした。
浜辺さんとは“キミスイ”以来でしたが、花が咲いたようなキラキラした雰囲気があふれていて、同じ空間にいてとても楽しかったです。4人で楽しくやりながら、青春時代を謳歌(おうか)できていたと思います。また三木監督とは僕がまだ小さい頃から作品を一緒にやらせていただいていて、映画は実に6年ぶりくらいだったのですが、変わらずあたたかい人柄でスタッフさん含むみなさんを包んでいました。芝居しやすかったですし、自由にやらせてもらえるなかにも監督の意図もしっかりあって、話し合いながら進めていくことができました。
初めて原作を読んだ時に、この作品はきっと誰にとっても共感できる青春の物語なんだと思いました。待っているだけで降ってくる幸せより、4人が努力してつかんだ幸せだからこそ心から応援したくなるキラキラとした物語になっているんだと感じました。私が演じた由奈ちゃんは人見知りで自分に自信が持てない女の子ですが、真っすぐな芯を心の中に秘めているので、その純粋さやまっすぐさを大切に演じました。そしてどんどん成長していく由奈ちゃんを表現するために視線でのお芝居もかなり意識しました。
今回2度目の共演になる浜辺美波さんは事務所の先輩であり、同い年でもあるので私にとって心強い存在で、初共演の北村さんや赤礎さんとは初日に敬語を使わずに話すことを決めて、4人全員が本当の同級生のように和気あいあいとした現場でした。撮影に入る前に三木監督から作品に関するお手紙をいただいて、それが役作りをする時の道しるべになり、撮影に入ってからも親身になって話を聞いて思いを共有してくださるのでとても助けられました。三木監督の撮る映画は映像がとてもきれいで繊細な印象だったので、こうして私もその世界に入ることができてとてもうれしいです。
「ふりふら」を初めて読んだ時、4人の関係性や、思いの複雑な絡み合いにドキドキしながらも前を向き一歩を踏み出す勇気をもらえました。和臣は明るく真っすぐで、可愛らしさもあるけど、自分と向き合う事を諦めて、本当の思いを奥底に蓋(ふた)をしてる人間でもあるんだと感じました。和臣を演じることで心がけたのは素直でいること、そして彼が感じてる、抱えてる思いを表にはなるべく出さずにいることです。彼自身の心の微妙な変化に気を付けて演じました。
共演した美波ちゃんはおしとやかで、さまざまな場面で周囲に心配りができ、いるだけで華やかになるすてきな方でした。匠海くんは自分をしっかり持っていて博学多才な見たままの好青年で、現場では引っ張っていく力を持っているすごく魅力的な方だなと思いました。莉子ちゃんは居心地の良い空間を常に作ってくれて、自分の世界観を持っており、関西弁で親しみやすい方でした。そして三木監督は柔らかい雰囲気の方で、作品に対する思いや情熱はすごく熱いです。どう見えるか、どう映ってるかなどを丁寧に教えてくださって、繊細な心のひだを導き出してくださるすてきな監督さんでした。
大好きな咲坂伊緒作品を再び映画化する機会を与えていただけたことを本当にうれしく思います。原作の「思い、思われ、ふり、ふられ」は、思春期にある、ともすれば本人すらも見逃してしまいそうな小さな感情の機微を繊細にすくいあげエンターテインメントとして昇華させている描写力が本当に素晴らしい作品です。だからこそ実写化にあたっても大仰なファンタジーではなく、何気ない日常の中にある彩りや心の揺らぎを大事にしながら、親の庇護(ひご)下にある10代特有の焦燥感や、未来への希望と不安の中で、傷つきながらも光射す方へと向かっていく4人のキャラクターの成長譚を丁寧に描きたいと思い撮影に臨みました。
そして今回も、次の時代を担うフレッシュな俳優たちと共に悩み、迷い、心震わせて撮影することのできた、とても愛(いと)おしい青春群像劇になりました。青春映画が輝きを放つのは、きっと若い役者のみんなが、物語のキャラクターと同じように失敗や後悔を繰り返しながら撮影の中で成長していく様子に誰もが未熟だった頃の自分を重ねて思いをはせ、愛おしさを感じるからなのかもしれません。見る人すべてにとって、これは「自分」の映画だと思ってもらえるような作品になってくれてたらうれしいです。
マンガではできない色や音、動きの連続性のある映像の世界に落とし込んだ時、どんな表現になるのか想像するだけで今からとても楽しみです。実写、アニメとも、脚本の打ち合わせにはプロットから参加させていただきました。私が、キャラクターやひとつひとつのシーンに込めた思いやどうしても入れてほしいポイントを双方の脚本家の方たち、スタッフの皆さんと共有しながら脚本の成立に関わることができたのはとても貴重な機会でした。時には実写ならでは、アニメーションならではの見せ方の違いに感心することもありました。
実写では映画「アオハライド」でもお世話になった三木監督に再び撮っていただけると分かった時、「また三木監督とお仕事するのが私の夢です」と言って握手していただいたあの時の言葉が現実になった!と興奮したのを覚えてます。マンガ原作ではありますが、それでも人の感情の生っぽさを大事にしていただきたいと常に思っているので、そこを安心してお任せできる三木監督に撮っていただけて本当に光栄です。そしてそれを十分に理解してくださるキャストさんばかりに集まっていただけたことも、本当にすごいことだと思っています。
そしてさらにアニメーション映画の制作がA-1 Picturesさんに決まった時、その時点で絶対いいものを作ってくださると確信しておりましたが、制作過程を見せていただくたびにその気持ちは強くなる一方です。マンガでは動くことのない絵が、2次元のまま滑らかに動くアニメーションというのはマンガ家にとってロマンです。ふりふらのキャラクターたちがこの世界ではどんなふうに動くのか私も早く見たい気持ちでいっぱいです。マンガでしかできないこと、実写にしかできないこと、アニメーションでしかできないこと、この三つ全ての視点から楽しんでいただくことで、ふりふらという一つの作品を皆様の中で完結させていただければ幸せです。
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