「デッドプール」で知られるライアン・レイノルズさんがピカチュウの声を担当した米映画「名探偵ピカチュウ」(ロブ・レターマン監督)が3日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで日本先行公開される。ゲームやアニメ、映画などさまざまなコンテンツで人気を集めている「ポケットモンスター」シリーズのニンテンドー3DS向けゲーム「名探偵ピカチュウ」が原作で、ポケモン初の実写化だ。名探偵ピカチュウはおっさん口調で生意気だが、表情豊かで、キュートさは期待を裏切らない。ピカチュウと主人公ティム(ジャスティス・スミスさん)の軽妙な掛け合いも見どころだ。
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「名探偵ピカチュウ」は映画「パシフィック・リム」「ダーク・ナイト」シリーズのレジェンダリー・ピクチャーズが製作。俳優の渡辺謙さんが出演しており、日本語吹き替え版ではティムの声を竹内涼真さん、ヒロインのルーシー(キャスリン・ニュートンさん)の声を飯豊まりえさんが担当している。
少年の頃、ポケモンが大好きだったティムのもとにある日、疎遠になっていた父ハリーのかつての同僚のヨシダ警部補(渡辺さん)から、ハリーが事故で亡くなったという連絡が入る。複雑な思いで人間とポケモンが共存する街ライムシティへと向かったティムは、荷物を整理するために訪れた父の部屋で、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す「名探偵ピカチュウ」と出会う。かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは事故の衝撃で記憶を失っていたが、「ハリーは生きている」という確信を持っていた。ハリーを捜すため、名探偵ピカチュウとティムはコンビを組むが……というストーリー。
あの「ポケモン」が、なんとハリウッドで初の実写化! 期待と不安の入り混じった気持ちで鑑賞したが、リアルで生き生きとしたポケモンたち、大迫力の美しいCG映像、クスリと笑えるギャグ、練られたストーリー……と、序盤から一気に物語の世界に引き込まれた。そして何より、レイノルズさんが声を担当したおっさん口調の名探偵ピカチュウの可愛らしさに悶絶。レイノルズさんはモーションキャプチャーに初挑戦したといい、その成果がピカチュウの豊かな表情に表れている。生意気だけど可愛いピカチュウとティムのウィットに富んだ掛け合いは、映画の見どころの一つだ。
劇中にはコイキングやギャラドス、コダック、フシギダネ……などおなじみのポケモンが多数登場するのもポケモンファンにはうれしいところ。レターマン監督によると、舞台となるライムシティは東京・新宿にインスピレーションを受けてデザインされているということで、街の景観にもぜひ注目してほしい。日本語吹き替え版では、吹き替え初挑戦となる竹内さんと劇場版アニメ「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>」で見事な声優ぶりをみせた飯豊さんが主要キャラの声を違和感なく演じている。そしてなんといっても気になるのはピカチュウの声だが……それは劇場で確かめてほしい。(河鰭悠太郎/フリーライター)
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