WOWOWは、5月23、24日の午前9時20分からWOWOWライブでドキュメンタリー番組「世界は布思議~布のおはなし~」を放送する。全4回。同番組はオリジナルのドキュメンタリーで、映像作家の内田英恵さんが手掛け、世界の布を題材にしている。布は世界中の人々の暮らしの中にあり、流行も伝統も映し出す。世界各国で脈々と受け継がれてきた布の文化。土地に根付き育まれてきた染色、刺しゅうなどの技術の数々。それらを通して見えてきた人と人、国と国とのつながりを紹介する。番組プロデューサーを務めたWOWOW制作局制作部の泉理絵プロデューサーに、番組の魅力を聞いた。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
――番組の概要と魅力は?
布は、世界中のすべての人々の暮らしの中にあります。私たちの身近にある布も、素材や色、模様、作られる技法など、そのルーツをたどれば必ず「世界」につながっています。そして布のふるさとを訪ねると、土地の風土や文化が色濃く布に表れていることに気づきます。旅番組のように世界の国々を訪ねながら、魅力的な布、その作り手、そしてその土地のストーリーをひも解いていきます。布を知ることで、もっと布が、そして世界が好きになる番組です。
――今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?
世界の素晴らしさを伝えたい。そんな思いから始まった番組です。
世界にはさまざまな文化が存在します。その文化を基にさまざまな暮らしが生まれ、その土地特有の民芸品が生まれます。そんな彼らの手仕事に注目してみたいと思いました。中でも色や模様のモチーフなど、布に表れる特徴はすごく興味深く、布をテーマに知的好奇心をくすぐるような世界の布という番組の制作にたどりつきました。
――制作中、一番に心がけたことは?
各回に紹介する布が決まると、その布の魅力が画面から最大限に伝わるものにするにはどうしたらいいかという部分で、撮影方法や、見せるべきところに気を使いました。また知的好奇心を満たせるものでありながら堅苦しくなりすぎず、布自体が持つ雰囲気やデザインなど、身近なものとして多くの方々に楽しんでいただける作品になるよう心がけました。
――番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?
取材にご協力いただいた方々との出会いは本当にすべて宝物です。インタビューではもちろん布にまつわるお話を中心に伺っていますが、日本と世界の布をつなぐ活動に至る経緯も伺いました。皆さん本当にさまざまな体験をされており、お話を聞かせていただくのが大変うれしい時間でした。
海外ロケをしたインド、ポーランドでは現地の皆さんに本当に助けられました。例えば、ポーランドでは何人もの織り手さんのお宅に取材に伺い、どこへ行ってもテーブルいっぱいのお食事でもてなしてくださり、布にも表れている本当に心の温かい方ばかりで、すてきな時間を過ごすことができました。映像でもそれが伝わるとうれしいです。
――番組の見どころを教えてください。
いろいろな国や地域を旅し、地元の人々の暮らしに触れながら、布の面白さや魅力を発見できるということが最大の見どころだと思います。そこには必ず人のストーリーがあり、布には人の思いが込められているということを改めて感じていただける番組だと思います。
――視聴者へ一言お願いします。
布のストーリーに目を向けてみると、そこには文字通り「世界」が広がっているのだと、今回「世界は布思議」に取り組んで改めて実感しました。食べるものが体を作るのだから、食品はよく見てよく選ぶようにといわれます。一方、布は暮らしを作るものだと思います。布をよく見てよく選び、その布がどうやって生まれたかを知ることは、私たちの暮らしが心地よく、より豊かなものになるのではないかと思っています。また、さまざまな背景を持つ各地の布文化を知ることは、現地へ行かずして旅ができる方法だと思っています。番組を見ることで世界旅行も楽しんでいただけたらうれしく思います。
WOWOW 制作局制作部 プロデューサー 泉理絵
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