「第37回日本アカデミー賞」で最優秀作品賞などを受賞した映画「舟を編む」の石井裕也監督がメガホンをとり、安藤ゆきさんの同名マンガを実写化した映画「町田くんの世界」。同作の主演にオーディションで抜てきされたのが、新人の細田佳央太(かなた)さん(17)と関水渚さん(21)だ。共に映画デビュー作で、演技経験がほとんどないまま、撮影に挑んだ2人が触れた演技の世界とは? 岩田剛典さん、高畑充希さん、前田敦子さん、太賀さん、池松壮亮さんらと共演し、「本当にすてきな役者さんばかりで、支えてもらった部分が多かった」と振り返る細田さんと関水さんに話を聞いた。
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「町田くんの世界」は、運動も勉強も苦手で、見た目も普通ながら、困った人のことは絶対に見過ごさず、接した人みんなの世界を変えてしまう不思議な力を持つ町田くんが、これまで知ることのなかった“分からない感情”に出会い、その感情に全力で向き合う姿を描く。細田さんは完成した映画の印象を、「何かに本気に向き合ったり、全力で取り組むって、周囲に引かれがちなんですけど、本当はそうじゃなくて。町田くんのような姿勢こそが一番、かっこいいし、すごくすてきなことなんだなって感じました」と明かす。
無自覚ながら、人を愛し、人から愛される物静かなメガネ男子の町田くんを、原作マンガと遜色ないビジュアルとひたむきさで再現してみせた細田さん。役作りの軸となったのは、町田くんの「全世界を家族のように思う、優しさ」。細田さん自身「僕が生きてきた中で使えるものは、何もなかった」というが、オーディションでの細田さんの印象を「一人だけ異彩を放っていて、理屈でも経験でもない、作品に人生をささげられる人だと感じました」と語っていた石井監督らの支えもあり、最後まで演じ切ることができたという。
演技経験ほぼゼロということもあってか、「まだまだ全然足りてない部分しかない」としながらも、撮影ではうれしい体験も。週刊誌記者役で出演している池松さんとの共演シーンで、細田さんは「二人でぶつかり合うシーンは一番印象に残っていて。そこで生まれて初めて『芝居ってこんなにも楽しいものなんだ』って思ったんですね。お芝居をしている最中はもちろん、カットがかかって、カメラ位置を変えている時もにやけが止まらない、謎の高揚感があったんです」と声を弾ませる。
更に「とにかく『町田くんの世界』が自分の俳優としての基盤になったので、そこで学んだことを基にもっといろいろな作品に出て、役と出会って、新しいことを吸収して成長していきたいです。どの役もできるように、を一番に考えているので。憧れの俳優さんは持たないようにしているんですけど、でも池松さんのようなすごい俳優になれるよう頑張りたいなって思っています」と力を込める。
町田くんのクラスメートで町田くんとは対照的な人嫌いのヒロイン・猪原奈々を演じたのが関水さんだ。北島直明プロデューサーは、関水さんについて「演技経験もテクニックも何もないはずなのに、不思議な魅力というか華やかさというか、とてつもない伸び代を感じ、彼女に懸けてみようと思いました」とコメント。その通り「自己嫌悪」の塊のようなヒロインを好演してみせた。
撮影では石井監督から「振り切ってお芝居をしなくてはいけないってずっと言われていた」という関水さん。「でも、本当にお芝居をやったことがなかったので、恐る恐るになってしまって。監督は何でも分かっているからバレてしまって、『もっとできるでしょう』って言われるんですけど、それでもやっぱりできなくて……」と苦笑い。
「リハーサルをやらせていただいた時も、思いっきり笑う、舞う、踊るっていうのを、私一人できなくて号泣してしまったり。その時は本当につらかったですね」としみじみと振り返る。
そんな映画デビュー作で味わったつらさや涙も、関水さんにとってはいい思い出。今では「ここまでハマったものがないっていうくらいお芝居にハマってしまっている」といい、「なんだかすごく楽しいんですね。知らなかった自分の一面を知るのも楽しいし、役の子のことをどんどんと知っていくのも楽しい。ごはん食べる時、何から箸を付けるんだろうとか、朝起きたら何をするんだろうって、自分の生活に入ってくる感じ。そうやって役のことを考えている時間が楽しいし、あとは監督が厳しく指導してくれるのも、普段の生活で怒られるってそうそうあるものじゃないから、それも多分楽しさの一部なんだろうな」と話している。
女優として今後「やりたいことはたくさんある」という関水さんは「もう一回、石井監督の作品に出たい」と笑顔を見せる。「朝ドラ(NHK連続テレビ小説)や連続ドラマにも出たいなって今は思っていて。そう思わせてくれたのが『まんぷく』。見ていて本当に面白くて、安藤サクラさんはもちろん、ほかのキャストの皆さんもすてきで、朝から温かい気持ちになったので。台本を読んでいてすごく面白かったんだろうなって思ったら、私もやりたいなって気持ちが大きくなっていた。だからいつか、『まんぷく』のような作品にも出会えたらなって思っています」と目を輝かせていた。
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