二階堂ふみ:「他人の痛みやつらさに寄り添って」 映画「生理ちゃん」で主演

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映画「生理ちゃん」について語った主演の二階堂ふみさん

 女優の二階堂ふみさんが、突然やってくる“生理ちゃん”に振り回されながらも、仕事や恋にひたむきに生きる女性をコミカルに演じる映画「生理ちゃん」(品田俊介監督、11月8日公開)。原作を読んで「生身の人間がやるとどうなるのか、全く想像がつかなかった」と語る二階堂さんに、今作での演技や撮影エピソードについて聞いた。

 ◇映画の“生理ちゃん”は大きくてフワフワ

 「生理ちゃん」は、小山健さんのマンガが原作で、生理痛の原因を擬人化したキャラクターが登場する。2017年にウェブサイト「オモコロ」で連載がスタートし、2019年8月の時点で累計2000万PVを突破。2018年6月にコミックスがKADOKAWAから発売されて、重版されるなど話題になり、今年の第23回手塚治虫文化賞で短編賞に輝いた。マンガ誌「月刊コミックビーム」で連載中。二階堂さんは突然やってくる“生理ちゃん”に振り回されながらも、仕事や恋にひたむきに生きる女性編集者の米田青子をコミカルに演じる。ほかに、伊藤沙莉さん、岡田義徳さん、須藤蓮さんらが出演する。

 二階堂さんは、マンガを読んで「こういうものがちゃんと受け入れられる時代になったんだな」と感じたという。「マンガの絵のタッチが柔らかいからこそ、リアルなエピソードも読み手の懐にフッと入ってきやすいかもしれないですね」と分析する。だがその一方で、「これを生身の人間がやったらどんな感じになるのか、“生理ちゃん”が一体どんな状態で出てくるのか、全く想像がつかなかったです」といい、「初めて実物の“生理ちゃん“と対面したときは、思っていたより大きくてびっくりしました(笑い)」と振り返る。

 劇中に大小さまざまな“生理ちゃん”が登場し、相手の都合は一切構わず、強烈なパンチや注射をお見舞いする。二階堂さん演じる編集者の青子のもとに毎月やって来る“生理ちゃん”は、等身大の着ぐるみサイズ。二階堂さんは「“生理ちゃん”は結構重くて、背負って走る場面は少しつらかったです。まさに生理痛の圧迫感を全身で表現している感じで、それがよかったかもしれません」と明かす。

 ◇ハプニング続出! アナログ感満載の撮影現場

 さらにアナログ感満載の撮影ならではのハプニングも続出で「『“生理ちゃん”のパーツが取れました!』とか『“生理ちゃん”の足の裏が汚いからもう一回!』とか(笑い)」と舞台裏を明かす。

 「生理ちゃん」は、女性の体や生き方をテーマに描いた作品でありながら、マンガの作者も脚本家も監督も男性だが、撮影中は「タイトなスケジュールながらも、細かい部分をみんなで話し合いながら、撮影を進めることができました。それこそが、この映画の強みになっていると思います」と胸を張る。

 生理時の服装一つとっても、抵抗なく白いスキニーパンツがはける人もいれば、絶対ワンピースしか着ない人もいる。「同じ女性であっても痛みや症状が全然違うから、最初から『こうだ!』って決めつけないところが、作品においても重要でした」と振り返る。

 ◇「結婚ラッシュ」を肌で感じる現在の心境は?

 青子の恋人で、11歳の娘を持つシングルファーザーの久保役を演じる岡田さんとは、2012年にフジテレビで放送された深夜ドラマ「未来日記-ANOTHER:WORLD-」以来7年ぶりの共演となった。「当時私は17歳で制服を着ている役だったのに、今回久しぶりにお会いしたら、お付き合いしている設定で……」と月日の流れを実感したという。

 映画の中で青子と久保は結婚を前提に付き合うが、思春期を迎えた久保の娘となかなか折り合いがつかず、青子が苦悩する場面も描かれる。「岡田さんご自身も昨年ご結婚されて、お子さんも生まれたばかり。父親になった思いをうかがったりもしました」と明かす。

 そんな二階堂さんも現在25歳。「私の周りでも最近結婚する同級生が増えてきた」と、「結婚ラッシュ」を肌で感じつつ、「とはいえ『本当に自分の身にも起きることなのかな?』って、私自身まだあまり実感が湧かないですね」と心境を明かす。

 ◇どんな生き方を選択しようとも「体は一つ」

 現代は女性のライフスタイルは多様だが、二階堂さんは「たとえ自分がどんな生き方を選択するにしても、体はたった一つ。同年代の人たちは、女性も男性も仕事に追われて、自分の体のことを後回しにしてしまう人も多いかもしれません。でも、もしちょっとでも不調を感じることがあれば、すぐ病院に行っていただきたいです。私は半年に1回は必ず検診に行くようにしています」と呼びかけていた。

 「生理ちゃん」はタイトル通り、女性の生理や生き方にフォーカスを当ててはいるものの、二階堂さんいわく、決して「女性と男性の違いをあおるようなものではない」ときっぱり。「誰もが自分だけの物差しで測るんじゃなくて、自分とは違う人の痛みやつらさに寄り添って理解してあげられたら、きっともっとすてきな世界になるよねっていうお話だと思うんです。ぜひこの作品から感じとっていただけたらうれしいです」と笑顔でアピールした。

 (取材・文・撮影:渡邊玲子)

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