坂本昌行:錦織選手のドキュメンタリーで3年連続のナレーション 「彼は日本のレジェンド」

坂本昌行さん
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坂本昌行さん

 人気グループ「V6」の坂本昌行さんが、12月29日放送のWOWOWテニスドキュメンタリー「錦織圭 覚悟~節目の一年を迎えて~」のナレーションを務めることが明らかになった。坂本さんは2017年12月に放送した「錦織圭・大坂なおみ それぞれの世界挑戦2018」、2018年12月に放送した「錦織圭 復活~世界の頂を目指して~」でもナレーションを務めており、錦織圭選手のWOWOWテニスドキュメンタリーでナレーションを務めるのは今回で3年連続となる。

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 2019年は全豪、全仏、ウィンブルドンとベスト8に進出し、2018年から数えてグランドスラム5大会連続ベスト8以上を記録した錦織選手。今年7月にはツアー通算400勝を達成し日本男子では歴代最多となる記録を打ち立てた。安定して勝利を重ねてきたが、9月に右肘の負傷で離脱を余儀なくされ、ツアーを最後まで戦うことができなかった。そんな中、錦織選手は、12月29日の放送日に30歳を迎える。番組は、この大きな転機を迎える錦織選手を追いかけ、20代最後の1年となったツアーを振り返りながら、これまであまり語られてこなかった人生観に迫る内容で、素顔から見える「プロテニスプレーヤー錦織圭」という人物を解き明かしていく。

 テニスの試合をよく観戦しているという坂本さん。1月にいきなり3年ぶりのツアー優勝を果たし、グランドスラムでは5大会連続ベスト8以上の成績を収めた今年の錦織選手の活躍について、坂本さんは「連続でベスト8以上というのはすごいと思いますが、グランドスラムではナダル、フェデラーといったレジェンドたちになかなか勝てないというジンクスみたいなものがあり、今年もそれを乗り越えられなかったのは本人が一番もどかしさを感じているのではないでしょうか」とコメント。「でも、グランドスラムで彼らとしっかりと戦えたことは、大きな自信になっていると思います」と、敗戦から学ぶことも多かったのではないかと話す。

 全米オープンでは3回戦で敗れ、その後、肘の手術を受けたことに関しては、「錦織選手と比べるのはおこがましいですが、ケガをして悔しい思いをしている彼の心境はよく分かります」と語る坂本さん自身も、今年膝の手術を受け、懸命にリハビリを行っている。「頑張ってください、応援しています、待っていますという周りの人の言葉はとてもうれしいのですが、実際はメスを入れたところの痛み以上にメンタルの方がつらい時期がありました。ですから、今、錦織選手にどんな声をかけたらいいのか分かりません」と、ケガをしたときの苦しい胸の内がよく分かると語る。

 しかし、ケガをしたときは前向きな気持ちが何よりも大切だと強調。「僕もそうでしたが、錦織選手も絶対に治したいという気持ちでリハビリに取り組んでいると思います。僕の場合はマイナスなことは考えないようにしました。ただ、常に前向きになるのは難しいことで、一歩前進しては半歩後退する毎日でした。少しずつできることが増えてくると気持ちが前向きになってきました」

 また、早く復帰したくて無理をするのは禁物だとも語る坂本さん。「あせることはないと思います。僕はずっと錦織選手のプレーを見ていたいので、じっくりと時間を使って、万全な状態になってからラケットを握ってほしいです」

 12月29日に30歳を迎える錦織選手。坂本さんにとって30歳は、大きな転機を感じたときだったと明かす。「スポーツ選手と一緒にしてしまうのは失礼ですが、選手生命ならぬアイドル生命というのはそんなに長くはないと当時は感じていたので、あせりみたいなものは確かにあったと思います」

 一方で、30歳になってみて初めて気づいたこともあった。「30歳になったときに、それまでの自分の中で感じていた“アイドル像”から解放された気がしたのです。肩の荷が下りたという感じで『素のままの自分でいいのだ』と思いましたね。アイドルという殻を破り、自由になれたような気がしました」

 坂本さん自身もかつてそうであったように、「錦織選手も今は周りから年齢のことはよく言われていると思います」と錦織選手の現在の状況が想像できるという。しかし、その声は気にする必要はないと強調。

 「30歳になり精神的なプレッシャーから解き放たれたときに、もう一つ上のステージに行けると思うのです。それまでのがむしゃらに頑張ってきた気持ちがなくなって、より目的がはっきりと見えてくる」と、30代になり一皮むけた錦織選手に期待を寄せた。

 来シーズンの錦織選手に期待することについて坂本さんは、「来年は東京オリンピックがありますよね。オリンピックの舞台に立つことはスポーツ選手にとっては最高の憧れだと思います。ですから、その舞台で活躍する錦織選手をぜひ見たい」と語る。

 さらに、今年はケガで欠場したデビスカップに来年はぜひ出場してほしいと坂本さん。「今年のデビスカップにジョコビッチやナダルが出ていて、国を背負って闘志むき出しで戦っている姿に心が揺さぶられました。その大会に錦織選手の姿がなくて、すごく悔しかった。2016年のデビスカップでは杉田(祐一)選手とダブルスを組んでいたのですが、またあのペアで国を背負って戦う姿も見てみたいです」

 最後に、坂本は「勝利する姿を見ることが一番ですが、僕はできるだけ長く彼のコートで躍動している姿を見続けていたいです。もはや彼は日本のレジェンドだと思うので、いつまでも後進たちの大きな目標になっていてほしいです」と熱を込めた。

 錦織選手に対して、熱い想いを語ってくれた坂本さんがナレーションを務める「錦織圭 覚悟~節目の一年を迎えて~」は、12月29日午後4時から、WOWOWライブで放送される。

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