村田諒太選手:デビュー戦、WBA世界ミドル級王座決定戦など振り返る 熱望する対戦相手は…

4月13日にWOWOWライブで放送される「エキサイトマッチ~世界プロボクシング 世界に羽ばたいた日本のレジェンドの試合をもう一度!<村田諒太編>」にゲスト出演した村田諒太選手
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4月13日にWOWOWライブで放送される「エキサイトマッチ~世界プロボクシング 世界に羽ばたいた日本のレジェンドの試合をもう一度!<村田諒太編>」にゲスト出演した村田諒太選手

 ボクシングの村田諒太選手を特集する番組「エキサイトマッチ~世界プロボクシング 世界に羽ばたいた日本のレジェンドの試合をもう一度!<村田諒太編>」が4月13日午後9時からWOWOWライブで放送される。番組にゲスト出演した村田選手が収録後、取材に応じ、デビュー戦やWBA世界ミドル級王座決定戦といった自身の対戦、対戦を希望する選手、今後の目標などについて語った。

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 ◇デビュー戦はキャリアで1、2を争う「緊張」 ベストバウトは…

 村田選手は、2012年のロンドン五輪ミドル級で金メダルを獲得後、翌年8月にプロデビューを果たした。番組では、その初陣となる東洋太平洋王者(当時)の柴田明雄選手との試合をハイライトで紹介。村田選手は7年前について「大学(東洋大学)の職員をしていたので、そのまま安定した道を選ぶのか迷ったけれど、好きなボクシングを続けられて、さらにここまで深く知ることができてよかった」と振り返り、デビュー戦については「本来ならば僕と戦う必要のない柴田さんが受けてくれたので感謝しかない。あの試合はキャリアで一番か二番に緊張した」と感慨深げに語った。

 2017年5月、12戦全勝(9KO)と挫折知らずのままWBA世界ミドル級王座決定戦に臨んだが、アッサン・エンダム選手からダウンを奪うも判定で敗れた。その5カ月後、エンダム選手と再戦した村田選手は7回TKOの圧勝で戴冠を果たした。そのときの心境については「解き放たれたという気持ちだった」と語り、「内容よりも勝利が欲しかった試合。それをつかめて良かった」と言葉を加えた。

 村田選手は2度目の防衛戦でロブ・ブラント選手に12回判定負けを喫し王座から陥落。直後は引退も考えたという村田選手だが、熟考した末「あれがボクシング人生最後の試合ではいけない」と再起の道を選択。そして、2019年7月にブラント選手と再戦し、2回TKO勝ちで王座奪回を果たした。この試合について村田選手は「最も自信を持って臨んだ試合」「あれでメンタルや人生の向き合い方などが分かってきた」と振り返り、本人いわく、「もちろんここまでのキャリアでベストバウト」と語っている。

 ◇サウル・カネロ・アルバレス選手との対戦希望 「どの階級にでも行く」

 村田選手が対戦を希望するのは、サウル・カネロ・アルバレス選手やゲンナディ・ゴロフキン選手だ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、アルバレス選手とゴロフキン選手も予定されていた試合が先送りとなっており、状況次第だが、9月に両者による3度目の対決が実現する可能性もある。

 村田選手はカネロ選手について「今のボクシング界で一番強いといえる選手かも。お金に加え人気、実力を備えている」と分析。また、かつて米国で一緒にトレーニングをしていたゴロフキン選手については「カザフスタンからアメリカに渡り、そこで一から上り詰めた選手」と話す。両者の試合には「スーパー・ミドル級で戦うのならカネロ有利と思うが、ミドル級ならば五分五分。今度も判定勝負になると思う」と予想した。

 カネロ選手との対戦には「ぜひ戦いたい。特にカネロは難しい相手だと思うし、戦うとなると階級の問題も出てくるかもしれない。でも、カネロが戦うと言ってくれるなら僕はどの階級にでも行く」と意欲を語った。

 ◇ボクサー“村田諒太”は「伸びしろある」と客観視

 村田選手は、番組で、改めて自身の試合を見て「もっとこうすればいいな、ああすればいいなと思うところもあるので、そう思うとまだまだ伸びしろはあるなと感じた」と述懐。「ガードは堅いし、パンチはありそうだなという感じですね(笑い)。ただ、上半身の動きが少なく、ブロック主体なので、もうちょっと上半身の柔らかさがあればいいのになと、自分の試合を見て思った」と、客観的な視点で“村田諒太”というボクサーを分析した。

 新型コロナウイルス感染拡大がスポーツ界や社会に大きな影響を与えている現状については「こればかりはスポーツ界がどうこう言っている状況ではない。感染拡大をしないように各自が意識を持つしかない」と言及。「ただ、ネガティブに捉えても仕方ない。これまではこんなに子供と一緒にいる時間がなかったので、今は家族で一緒に過ごしています。そういう時間に感謝しながら気持ちを切り替えていくしかない」と前向きだ。

 所属ジムにも行けない状況が続いているが、「体で痛いところなどがあるので、そこを治す、リセットするいい機会かなと。その一方、やっぱり34歳なので、一度落ちたらなかなか復活できる年齢ではないと思っている。ましてボクシングではピークに来ている時期かなと感じているので、それを逃さないように日々の生活をしないといけないと思う」と語った。

 そして「年齢のことよりも、この状況がいつまで続くのだろうかという不安に関しては皆さんと一緒。そんな中で何ができるのかと考えたら、ボクサーとして(好調な状態を)完全キープは難しいかもしれないけれど、せめて活動ができるように衰えを最低限に抑えなければならないと思っている」とコメントした。

 最後にファンに向けて、「この2試合をいい感じできているので、またそのボクシングを見せられるように、できる範囲で錆(さ)びないように、来たるべき時、来たるべき試合に備えておきます」とメッセージを送った。

 WOWOWでは、4月20日午後9時からWOWOWライブで「エキサイトマッチ~世界プロボクシング 世界に羽ばたいた日本のレジェンドの試合をもう一度!<三浦隆司編>」、同26日午前10時からWOWOWプライムで「エキサイトマッチ~世界プロボクシング 井上尚弥・長谷川穂積・山中慎介スペシャル企画!」を放送する。

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