ニンテンドースイッチ:“巣ごもり需要”で深刻な品薄 あつ森、フリマアプリ、リングフィットの影響は…? 原因と今後を探る

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品薄が続いている「ニンテンドースイッチ」(写真はあつまれ どうぶつの森セット)

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、いわゆる“巣ごもり需要”で、任天堂のゲーム機「ニンテンドースイッチ」の品薄が続いている。緊急事態宣言に伴い、多くのリアル店舗が営業を休止する中、ECサイトにアクセスが集中。一部サイトは通常販売をやめ、抽選販売に移行。ところが、抽選の受け付け段階でサイトがダウンするなど、これまでに例を見ない過熱ぶりが続いている。ここまでの需要の原因と経緯を追うとともに、多くの県で緊急事態宣言が解除されるなか、今後の状況を探った。

 2017年3月に発売されたニンテンドースイッチは、据え置き型ゲーム機でありながら、液晶ディスプレーを持ち、携帯型ゲーム機のように使えるのが特徴。コントローラー「Joy-Con(ジョイコン)」だけを取り外して遊ぶこともでき、人気のフィットネスゲーム「リングフィット アドベンチャー」は、専用のリングコンとジョイコンを合体させて遊ぶ。また、ディスプレーとコントローラーが一体化し、携帯モードに特化した「ニンテンドースイッチライト」も2019年9月に発売された。

 「ポケットモンスター ソード・シールド」で盛り上がった2019年の年末商戦を終え、従来であればゲーム業界は年度末のソフトラッシュまで小休止となるが、今年は状況が違った。1月下旬から再びスイッチ本体の在庫が枯渇状態に陥ったのだ。複数の関係者によると、一人で複数台を購入しようとする“業者風”の客も増加したといい、中国での外出制限に伴う“巣ごもり需要”による需要増を指摘する関係者もいた。中国でもスイッチは正規販売されているが、正規版は対応ソフトが少ないため、割高でも並行輸入版の需要が高いという。

 やがて、中国でのピークアウトが報じられるようになるが、過熱ぶりが収まることはなかった。「あつまれ どうぶつの森(あつ森)」のテレビCMが流れ始めたころから、“業者風”の客は減少し、スイッチを買い求める客層が変わってきたという。いざ発売されてSNSを中心に「あつ森」人気が盛り上がるにつれ、スイッチ本体はさらに“レア化”。4月の緊急事態宣言の発令で休業する販売店が増えたことで、ECサイトに需要が集中。それまで先着販売だったが、抽選販売に切り替えるサイトが続出するも、申し込み段階でサーバーがダウン。倍率も数百倍に上るなど過熱ぶりはとどまらなかった。

 「あつ森」以降のこうした過熱ぶりの代表的な理由として挙げられるのが、「あつ森」のゲームシステムだ。島でのスローライフを楽しむゲームだが、作成できる島はゲームソフトではなく、本体1台につき一つ。同時プレーはできるものの、島を作ってしっかりゲームを楽しむには自分自身の本体が必要となるわけだ。

 また、フリマアプリの存在を指摘する関係者も多い。もちろん純粋に転売目的で抽選販売にエントリーするユーザーもいるだろうが、仮に複数当たった時の“保険”としてのフリマアプリの存在が、複数サイトへのエントリーのハードルを下げているともいえる。

 なお、スイッチ本体と同様に、品薄で抽選販売形式がとられていることも多い「リングフィット アドベンチャー」。コロナに伴う“巣ごもり需要”が報じられることが多いものの、コロナ禍前からそもそも人気で品薄だったことから、販売本数の面からは明白に“コロナだから需要増”とは言いにくい。もっとも、中国での生産や出荷の遅延が生じていることから、出荷減という意味ではコロナの影響があるといえるだろう。

 今後は、多くの県で緊急事態宣言が解除され、“巣ごもり需要”も落ち着いていくとみられるが、これまでに例を見ないレベルまでエスカレートしている以上、スイッチの品薄状態が解消されるかはまだまだ不透明だといえる。店頭にスイッチ本体が並ぶ“かつての日常”にはもうしばらく時間がかかりそうだ。

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