この世界の片隅に:「#あちこちのすずさん」キャンペーン 全国の“すずさん”発掘 オンラインイベントも

劇場版アニメ「この世界の片隅に」の「#あちこちのすずさん」キャンペーンのビジュアル(C)2018 こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
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劇場版アニメ「この世界の片隅に」の「#あちこちのすずさん」キャンペーンのビジュアル(C)2018 こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

 こうの史代さんのマンガが原作の劇場版アニメ「この世界の片隅に」(片渕須直監督)のキャンペーン「#あちこちのすずさん」が、実施されることが5月20日、分かった。「#あちこちのすずさん」というキーワードは2018年8月、NHKの番組「クローズアップ現代+」で、同作の主人公すずのように戦時中を懸命に暮らしていた人たちのエピソードをSNSで全国から募集したことがきっかけで生まれた。今回も「#あちこちのすずさん」と題した投稿を呼びかけ、NHKの特番やラジオ番組で紹介する。

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 今回のキャンペーンでは、8月13日に放送される特番をはじめ、ラジオ番組「らじらー!」(NHKラジオ第1)、朝の生放送情報番組「あさイチ」(NHK総合)など、さまざまな番組で連動。集まった投稿をアニメやイラストと共に伝える。今年は新たな試みとして、5月30日にVR(仮想現実)空間でのオンラインワークショップを開催する。各地の新聞社や博物館、教育関係者が「新しい戦争伝承」をテーマにディスカッションする。片渕監督、ジャーナリストの池上彰さん、評論家の荻上チキさんが登壇する。

 「この世界の片隅に」の原作は、マンガ誌「漫画アクション」(双葉社)で連載され、2009年に「文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門優秀賞を受賞したこうの史代さんのマンガ。戦時中、広島市から呉市へ嫁いだ18歳のすずの生活が、戦争の激化で崩れていく様子が描かれた。アニメは2016年11月に公開され、単館系の作品だったが、異例のヒットを記録。日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞に選ばれたほか、アヌシー国際アニメーション映画祭で長編部門審査員賞を受賞した。2019年12月には、新規カットを加えた「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が公開された。

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