山崎育三郎:朝ドラ出演を祖母が大喜び 「エール」でまた“プリンス”も「僕は男っぽい世界で生きてきた」

NHK連続テレビ小説「エール」に佐藤久志役で出演している山崎育三郎さん(右) (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「エール」に佐藤久志役で出演している山崎育三郎さん(右) (C)NHK

 窪田正孝さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」(総合、月~土曜午前8時ほか)に、主人公・古山裕一(窪田さん)の幼なじみ・佐藤久志役で出演している山崎育三郎さん。ミュージカルを中心に活躍しつつ、2018年の同局の連続ドラマ「昭和元禄落語心中」など、映像作品でも印象深い演技を披露してきた。今回、ミュージカル界で「プリンス」などと呼ばれてきた山崎さんが、音(二階堂ふみさん)が通う音楽学校の“プリンス”を演じていることも話題。「今だからこそ、『エール』というタイトル通り、全国の皆さんに寄り添い、身近にある音楽が力となり、希望になり、多くの方を励ます作品にしたいと思っています」と意気込む山崎さんが、ドラマや役について語った。

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 山崎さんは「エール」が初の朝ドラとなった。周囲の反響について「祖母がとても喜んでくれました。『いつか朝ドラに出てね』と言われていて、『僕はミュージカルがメインだから、出られないよ』って答えていたので、放送が始まって家で毎朝見られるのが楽しみと言ってくれたのは、うれしかったです」と喜びを明かす。

 演じる久志は、裕一の小学校の同級生で、県議会議員を務める裕福な家の息子。後に東京の音楽学校を卒業し、歌手となって裕一の曲を歌い人気を博す。

 歌を歌い、ピアノを弾き、周りからプリンスと呼ばれ、ちょっとキザなことを言う久志は、山崎さんによると、「皆さんが思い描くミュージカル俳優としての山崎育三郎に近いかもしれませんね」。一方で、「僕も美しいものに惹(ひ)かれるというのは、久志と同じですが、本当の僕は男4人兄弟で育って、野球をやってという男っぽい世界で生きてきたので、『昭和元禄落語心中』で演じた助六の方が近い気もしますね」とも語っていて、「久志は明るく、社交的であるけれど、それは自分自身を守るための立ち振る舞いで、きっと根は繊細でもっと人間的な部分もあるんじゃないかと思っていて、表面的な部分だけでなく、そういった彼の芯の部分も大事にして演じています」と明かした。

 ドラマでは、前週第8週「紺碧の空」から今週の第9週「東京恋物語」にかけて、裕一(窪田さん)、久志(山崎さん)、そして鉄男(中村蒼さん)の“福島三羽ガラス”の再会が描かれた。

 3人の関係性について聞くと、「久志は優しく裕一や鉄男の話を聞いて、相談に乗ってと、一見支えているように見えますが、実は久志の方が2人に助けられていると思っています。自分にない才能を持っている2人を尊敬しているとともに、何でも言い合えて、本来の久志を解放できる唯一の場所なんだと思います」と山崎さんはしみじみ語る。

 「僕にも、地元に“山崎軍団”(笑い)という小学校からの幼なじみがいて、かけがえのない絆があるので、久志の気持ちが分かります。実際に、窪田くん、蒼くんともリハーサルや撮影の合間に3人の雰囲気を作り上げることができて、お芝居していても福島三羽ガラスでのシーンが、一番好きです!」と声を弾ませた。

 最後に「久志については、単に格好いい人というだけでなく、せりふや動きに少しクスッとなって、愛(いと)おしいキャラクターとして見てもらえるとうれしいです」と思いを明かし、「今後は、そんな久志の根本になった幼少期のエピソードも描かれますので、楽しみにしていてください」と視聴者に呼びかけていた。

 「エール」は、昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う曲を数々生み出した作曲家・古山裕一と、裕一の妻で自らも歌手になる夢を追い続ける音の音楽と共に生きる夫婦の物語。

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