白濱亜嵐:有意義だったステイホーム期間 ショートムービー製作、オンラインライブも 10年後の構想は?

映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」にフウ家の次男アンドリュー役で出演している白濱亜嵐さん
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映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」にフウ家の次男アンドリュー役で出演している白濱亜嵐さん

 7月23日公開の映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」に出演している俳優の白濱亜嵐(しらはま・あらん)さん。この映画で白濱さんは、大富豪の父の10兆円遺産を狙う次男を演じている。俳優のほかにもダンス・ボーカルグループ「GENERATIONS」のリーダーとしても活躍する白濱さんに、映画についてはもとより、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるステイホーム期間中の過ごし方や10年後の将来像などについて聞いた。

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 ◇ステイホーム期間「無駄な時間は一切なかった」

 ステイホーム期間中は毎日、GENERATIONSやEXILEのメンバーとリモート会議を行い、ピアノの練習をするなどして、「無駄な時間は一切なかった」という白濱さん。「いつかやってみたい」と思っていた映画のトータルプロデュースにも友人2人に協力してもらいながら挑戦。出演はもとより、監督、撮影、美術から劇伴までを一人でこなすショートムービー「26歳・男」を作って動画配信サービス「YouTube」にアップした。

 オンラインライブも経験した。そんな生活を過ごしながら思ったのは、「今後の仕事の仕方とエンターテインメントの在り方が変わってくる」ということだった。

 「オンラインでたくさんの人が(ライブを)見てくれたことで、そういう新しいスタイルが今後、主軸になっていくと感じました。ただ、それができる分、(人と直接)会えることがもっと大事なことになって、リアルなライブの価値がもっと上がり、チケット代も今後変わってくると思います。“直接(触れ合うこと)”の価値が、より上がった期間だったと思います」と位置付けた。

 ◇自身の武器は… 今後やってみたい役も

 1993年8月4日生まれの現在26歳。10年後の自分を想像してもらうと、「同世代で、ダンスミュージックに特化した音楽レーベルを作って、映画も製作するような会社を作りたいと思っています。それをやりながら会社にも恩返ししていきたいです」と具体的な構想をすでに持っていた。

 ステイホーム中に撮ったショートムービーを足掛かりに、今後は長編映画も撮ってみたいと考えている。「劇中歌や主題歌も全部自分でやってみたいです。僕が知る限り、そういうことまですべて自分でやっている人はいないので、それは僕の武器だと思っています」と意欲を見せる。

 今後やってみたい役に挙げたのは、「ホラー映画で死ぬ役」。動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」が制作した「呪怨:呪いの家」(2020年)を見たときに、出演している友人で俳優の長村航希(おさむら・こうき)さんの演技に触発された。「ホラーって本当に演技がうまい人しかできないと思ったんです。だからこそ挑戦してみたい。あとは単純にどうやって撮っているんだろうという好奇心。ホラー映画の現場を経験してみたい」と願っている。

 ◇健康の秘訣に挙げたのは…

 多忙な日々を送る白濱さんだが、健康面で気をつけていることは「人間ドックを受けること」と即座に答えた。人間ドックは「毎年必ず受けている」といい、そのほか、毎日自宅でエアロバイクを漕(こ)いで汗を流す有酸素運動をやっているという。

 食事面では、ライブが近くなると、2カ月くらいかけて体脂肪率を落とすための食事をとるそうだが、ライブの予定がない今は「雑食。何でも食べています(笑い)」と明かす。もともと料理を作るのは好きで、今はまっているのは「キューバサンド」。きっかけは、映画「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」(2014年)を見たことだった。

 「手間がめちゃくちゃかかる」ため、メンバーにはまだ振る舞っていないそうだが、それでも「食べさせたいと思います」と意欲を見せる。ちなみにキューバサンドをうまく作るコツは、「やけど覚悟でフライパンの上のパンを(手で)押しつぶすこと」だそうだ。

 ◇大量の札束と高級ホテル滞在で富豪気分

 そんな白濱さんが今回の映画で演じるのはフウ家の次男アンドリューだ。大富豪フウ家の当主レイモンド(北大路欣也さん)が亡くなり、その10兆円もの遺産を巡り、姉ブリジット(ビビアン・スーさん)、兄クリストファー(古川雄大さん)と火花を散らす。遺産を狙うダー子(長澤まさみさん)、ボクちゃん(東出昌大さん)、リチャード(小日向文世さん)、五十嵐(小手伸也さん)らコンフィデンスマン(信用詐欺師)もフウ家に入り込み、世界中から集まった詐欺師たちとコンゲーム(だまし合い)を繰り広げる。

 白濱さんは、大金を浪費する傍若無人なアンドリューになりきることを楽しんだ。「船の中でアンドリューがパーティーをやっているシーンがあります。あれは日本で撮ったんですけど、思う存分札束をくわえました(笑い)」と楽しそうに話す。

 撮影は国内ロケを経て、マレーシアで行われた。その間、白濱さんがマレーシアに滞在したのは10日間。パーティーやフウ家のシーンは高級リゾートホテルを利用して撮られ、キャストもそこに滞在した。お陰で優雅に過ごすことができたという。

 例えば、撮影がオフの日には、アクションカメラ片手にジェットスキーに興じ、ホテルのプールで「ぷかぷか浮いて」英気を養った。もっとも、プールで浮かんでいるとき、ちょうどロケハンにやって来た助監督に「何をやっているんですか」と聞かれ、とっさに「大富豪の役作りをしています(笑い)」と答えたそうだが。

 ちなみに白濱さんに「10兆円あったら?」と聞くと、「全部宝くじを買って、もっと大きなお金を狙います。そして投資します」という。

 長澤さんらレギュラーキャストとの共演を、「すごく有意義な時間でした」と振り返る。「僕としてもここまで豪華な作品に出るのは初めてでしたし、僕は長澤さんと東出さんと一緒のシーンが多かったのですが、完全に役が出来上がっている状態の方とお芝居するのも初めてでした。こういう大作に出ている方のたたずまいや、メインの役としてのあり方はすごく勉強になりました」と実り多い経験になったようだ。

 そして、「撮っているときはあまり思わなかったんですが、完成した映画を見たら、意外とアンドリュー、おいしかったなと思いました」と笑顔を見せていた。

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