半沢直樹:“人気キャラ”へと変貌 香川照之好演の大和田が愛されるワケ

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連続ドラマ「半沢直樹」のワンシーン(C)TBS

 俳優の堺雅人さん主演の連続ドラマ「半沢直樹」(TBS系、日曜午後9時)で、俳優の香川照之さんが好演している大和田暁が、SNSで「大和田推し!」「憎めないキャラで大好き!」といった声が書き込まれるなど大人気だ。前シリーズでは憎たらしい“ラスボス”だった大和田だが、原作に登場しない“オリジナルキャラ”として登場している今シリーズでは、どこか憎めない“人気キャラ”へと変貌を遂げた。視聴者から大和田が愛される理由を探ってみた。

 ◇ユニークな演出と胸を打つ演技が魅力

 ドラマは、池井戸潤さんの小説「半沢直樹」シリーズが原作。香川さんが演じる大和田は、かつて半沢の父・慎之助(笑福亭鶴瓶さん)を自殺に追い込んだ張本人で、堺さん演じる半沢の“父の敵”として激突した。半沢によって不正が暴かれ、大和田が苦悶(くもん)の表情とともに土下座をした前シリーズの最終回は42.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という高視聴率を記録し、話題となった。

 前シリーズでは、半沢の“宿敵”、そして“ラスボス”として存在感を放ち、物語を大いに盛り上げた大和田だが、今シリーズの原作には登場しておらず“オリジナルキャラ”として、「恩返しです」「お、し、ま、い……です!」「死んでも嫌だね!」といった皮肉たっぷりの名言や、目を大きく見開いたり、眉間(みけん)にしわを寄せたりして激情を伝える“顔芸”のほか、首をかき切るポーズなど小憎らしい動きなど、劇中で大暴れをし、視聴者を楽しませている。

 ドラマの中盤からは、伊佐山(市川猿之助さん)と三笠副頭取(古田新太さん)、箕部幹事長(柄本明さん)や紀本常務(段田安則さん)を打ち破るために、半沢と度々、共闘するなど、視聴者の胸を熱くさせるような展開が繰り広げられる中、“塩対応”の応酬、「人にものを頼むときの大事な7文字」、「おねしゃす」と言いながら“ソフトタッチ握手”をするなど、二人の関係性をユニークに描いた演出で、SNSには「もはやコント」「歌舞伎コント」「毎週、おなか痛い……です!」と大反響が起きている。

 その一方で、伊佐山が追い詰められたときに流した一滴の涙、第7話で債権放棄への思いを熱弁する半沢に目頭を熱くする姿も。大和田の心情を体現した香川さんの演技に、胸を打たれた視聴者も多いだろう。

 ◇本来のサービス精神と少年っぽさで大和田を体現

 9月6日に放送予定だった第8話が、“コロナ禍”で撮影に影響が出て放送が延期。代わりに放送された生放送番組「生放送!!半沢直樹の恩返し」では、香川さんが「大事な7文字」「さあさあ」といった、これまでに登場した名シーンの撮影裏話を興奮気味に語り、視聴者を楽しませた。さらに、自身のツイッターでも撮影秘話を明かしたり、第9話の予告映像に収められた半沢の「3人まとめて……」に関するクイズを出題するなど、本編以外に「半沢直樹」を楽しむ“仕掛け”を作ってきた。

 また、香川さんといえば、NHKで教育冠番組「香川照之の昆虫すごいぜ!」(Eテレ)が2016年にスタート。「人間よ!昆虫に学べ」がモットーの同番組では、昆虫好きの香川さんが、カマキリのコスチュームを着た“カマキリ先生”に変身。少年のようなキラキラとした目で、純粋さが伝わる興奮した口調や身ぶり手ぶりで大好きな昆虫の生態を紹介し、老若男女に楽しまれる人気番組へと成長させた。さらに、ボクシングファンの一面もあり、WOWOWのボクシング番組「エキサイトマッチ」にもたびたびゲスト出演。ボクシングに対する深い知識や思いを熱く語る一面を見せている。

 撮影の裏話やクイズで「半沢直樹」ファンを楽しませようとする、視聴者と近い距離感でのサービス精神や、気取ることなく少年のような純粋な瞳で、少年が好きな「昆虫」「ボクシング」に熱中している姿をそのまま見せてくれるのが、“俳優”香川照之の魅力の一つだといえるだろう。

 半沢が銀行内外の敵に「倍返し」をするストーリーが本筋だが、生放送でも明かされていたように、シリアスな展開の中で、堺さん、香川さんをはじめ、共演者、スタッフが常に演技のアイデアを出し合い、ドラマを盛り上げようとしている。そのような中で、サービス精神あふれ、少年のような純粋な心を持つ香川さんが体現する大和田だからこそ、視聴者も熱視線を向けているのかもしれない。

 9月27日午後9時から15分拡大で放送される最終第10話。半沢に「1000倍返し」を宣言された大和田にどのような結末が待っているのか……。最後まで、目が離せない!

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