綾瀬はるか:震災テーマのドラマで母親役 共演に池松壮亮

2021年3月6日に放送される「東日本大震災10年 特集ドラマ『あなたのそばで明日が笑う』に出演する綾瀬はるかさん(左)と池松壮亮さん=NHK提供
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2021年3月6日に放送される「東日本大震災10年 特集ドラマ『あなたのそばで明日が笑う』に出演する綾瀬はるかさん(左)と池松壮亮さん=NHK提供

 女優の綾瀬はるかさんが、2021年3月6日に放送されるNHKのドラマ「東日本大震災10年 特集ドラマ『あなたのそばで明日が笑う』」で主演を務めることが10月12日、分かった。宮城県石巻市を舞台に、震災で行方不明となった夫を待ち続ける一人息子の母・真城蒼(綾瀬さん)が、震災を知らない建築士と出会い、心を通わせていくさまを軸に、周囲の人の優しい心を織り交ぜて描かれる愛の物語になるという。

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 池松壮亮さん、土村芳(かほ)さん、二宮慶多さん、阿川佐和子さん、高良健吾さんの出演も発表され、池松さんは建築士の葉山瑛希、高良さんは蒼の夫・高臣、阿川さんは高臣の母・浅子、土村さんは高臣の妹・遥を演じる。

 脚本は、2019年に放送された連続ドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る。」(NHK総合)などを手がけた宮城県出身の三浦直之さん。

 「あなたのそばで明日が笑う」は3月6日午後7時半からNHK総合で放送。

 ◇綾瀬はるかさんのコメント

 東北の皆様をはじめ、一生懸命復興に歩み続けている皆様に、温かな、穏やかな、そして明日の活力となるような一時を、物語をお届けしたいと思っています。

 ◇池松壮亮さんのコメント

 9年前、20歳の時にあの日を迎えました。それからまもなく10年がたつことに、時の流れの早さを感じています。今回、俳優として向き合う機会とご縁をいただきました。当事者と非当事者の絶対に超えられない壁を、それでも超えられないものか、超えられなくともどう寄り添い共に生きていけるのか、考え続けるさなかでこの作品に巡り合えたような気がします。心を込めて、あの場所と向き合うと共に、理解しようとする意志と力を信じて、雲の上ではなく、人と人の心と心の間にもしかしたら宿るかもしれない神様を、綾瀬さんと共に、このチームと共に探してきたいと思います。そして願わくば、物語の力を信じて、この世にあまたある無念の魂に寄り添い、共に笑い、共に怒り、共に涙を流すことができるドラマになればなと思います。

 ◇脚本・三浦直之さんのコメント

 ずっと考え続けているけれど、今まで言葉にできなかったことを、たくさんの人たちの力を借りてようやくほんの少し言葉にできた気がします。分かる・分からないの二項対立を乗り越えるために物語はあるのだと信じています。これからも考え続けていくために書きました。どうか東北の人をはじめ、たくさんの人に届きますように。

 ◇北野拓プロデューサーのコメント

 “こちらの人は感情を深く潜行させている。今も語れない言葉があることを忘れないでほしい”。取材の初期段階で心に突き刺さった言葉でした。それから長い取材期間を経て、今も前か後ろかどちらに進んでいるのか分からない人の背中をさするような優しいドラマを届けたいと思いました。この思いに賛同してくれた脚本家の三浦さんが繊細なセリフを紡ぎ、石巻の方々の協力も得て、一つの物語が生まれました。綾瀬はるかさんや池松壮亮さんをはじめとした思いのある俳優陣を迎え、石巻・東北・世界で悲しみを抱えながらも必死に生きている人の胸に響くようなドラマを丁寧に作っていきたいと思います。

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