放課後カルテ
第6話 そんな状態では見えるもんも見えないぞ
11月16日(土)放送分
女優の有村架純さん主演で、毎週火曜午後9時から放送中の連続ドラマ「姉ちゃんの恋人」(カンテレ・フジテレビ系)。本作で有村さん演じる“肝っ玉姉ちゃん”安達桃子の3人の弟の一人、長男・和輝を演じているのが、人気グループ「King & Prince」の高橋海人さんだ。グループの最年少メンバーで、ファンの間では「国民的弟」として親しまれている高橋さんだが、今回が初のGP(ゴールデン・プライム)帯ドラマ出演となる。配役が発表された際の「国民的弟が弟役」という反響に対しての感想や、現場に挑む思い、演技での経験がアイドルとしての活動に与える効果などを語ってくれた。
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ドラマは、岡田惠和(よしかず)さんが脚本を手がけるオリジナル作品。高校3年生のときに両親を事故で亡くして以来、女手ひとつで弟3人を養う安達桃子と周囲の人々が織りなす、恋と家族愛の物語を描いたラブ&ホームコメディーだ。
そんな本作に、主人公の弟という大きな役どころで参加することになった高橋さん。出演の知らせは「King & Prince」のメンバーと一緒に聞いたといい、「うちのグループは新しい仕事が決まったとき、必ず全員の前で発表されるんです。今回もそうでメンバーは『おめでとう!』『頑張ってね!』と声をかけてくれました」と頬を緩めながら、「皆、主演が有村さんだと聞いて『すげ~!』と盛り上がっていましたよ(笑い)」と裏側を明かしてくれた。
出演、配役情報が公開されると、SNSを中心に「国民的弟が弟役」だと話題を呼び、ツイッターでは「海ちゃん」というワードが長時間にわたってトレンド入り。そういった反響に対し、高橋さんは「ファンの方々は僕の演技をもっと見たいと言ってくださっていたので、すごくうれしかったです。グループでも弟的な立ち位置なので、今回の役は皆さんの“理想”に合っているんだろうなと思いますし、キャスティングしていただいてとても光栄です」と、ファンの気持ちをしっかりくみ取る。
期待値が高まっていた分、クランクイン当初はプレッシャーも感じていたというが、撮影を重ね、「今はとにかく後悔しないように全力で頑張ろうという思いで、楽しみながら演じさせていただいています」と、真っすぐな瞳で語った。
高橋さんは、2018年に放送された連続ドラマ「部活、好きじゃなきゃダメですか?」(日本テレビ系)でドラマ初出演。2019年には連続ドラマ(同)、映画、動画配信サービス「Hulu(フールー)」のオリジナルストーリーで展開された「ブラック校則」に出演し、今回が自身にとって3作目のドラマとなる。
しかし、現場には「ほぼ初めての感覚で臨んでいる」と話す。「やはりまだまだ演技経験が少ないですし、今まではメンバーや事務所の先輩が一緒だったので、甘えてしまっていた部分もあって。でも、そうではないので、共演者の皆さんの立ち居振る舞いなどを見て、すごく勉強させていただいています」と謙虚な姿勢を見せる。
特に共演シーンが多い有村さんは「切り替え方がすごい」といい、「自分は『やばい! まだ“高橋海人”が残ってる!』というときがあったりするので、有村さんに引っ張っていただいているなと感じます」と尊敬のまなざし。
さらに、「4姉弟は食卓を囲むシーンが多いのですが、実は食べながらの演技が初めてで、すごく難しくて。おかずもあるのに、気づいたら僕はずっとパンしか食べていなかったんです(笑い)。そんなときに有村さんのお皿を見たら、ちょうどいい配分で食べられていて、しっかり考えていらっしゃるなと感激しました」と、ちゃめっ気たっぷりな一面ものぞかせながら、「日々いろいろなことを学べるので、毎回撮影が楽しい」と充実感を語った。
岡田さんの作り出す脚本は、演者の想像に委ねられる部分も大きいという。高橋さんも自身が演じる和輝について、「『和輝(微笑)』と書かれている場面が多々あったので、温かいほほ笑みだったり、少し含みを持たせたほほ笑みだったり、ほほ笑みのレパートリーを考えた」と話す。
そんな難しさがありながらも、「最近はやっと、そのシーンがどんな状況でどんな表情だろうとイメージを膨らませることに慣れてきた」と手応えも感じているようで、「自分の中で台本の“余白”を想像するのが楽しい」と、どこまでも楽しみながら作品に臨む姿が印象的だ。
また、さまざまな表現をすることは、アイドルとしての活動にも良い影響を与えているといい、高橋さんは“ほほ笑みのレパートリー”が増えたことで「雑誌などの撮影で笑顔がうまくなりました」と相乗効果を語る。「僕は緊張すると本当に笑えなくなってしまうのが悩みだったんですけど、いつもニコニコ明るい和輝を演じているうちに、緊張していても笑えるようになったなと。先日、グループで行った配信ライブで実感して、アイドルとしても成長させていただいているなと思いました」と変化を明かした。
今回のインタビューを通して、自分にとって新鮮な要素を「今後に生かせるように」と積極的に吸収しようとする高橋さんの姿勢が心に残った。その熱意を武器に成長を目指す高橋さんに今後も注目したい。
※高橋海人さんの「高」は「はしごだか」。
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