俳優の菅田将暉さんが主演を務める映画「キャラクター」(永井聡監督)が2021年6月に公開されることが決定し、4人組バンド「SEKAI NO OWARI」でボーカルを務めるFukaseさんが出演することが12月8日、明らかになった。Fukaseさんは今作で俳優デビューを飾る。
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映画は、「20世紀少年」「MASTERキートン」など人気マンガ家、浦沢直樹さんの作品を数多く手がけてきたストーリー共同制作者の長崎尚志さん、川村元気さん、村瀬健さんによるオリジナル作品。売れないマンガ家の山城圭吾は、ある日、殺人現場に遭遇してしまう。しかし、目撃した犯人を“キャラクター”化して「34(さんじゅうし)」というマンガを描いたところ、異例の大ヒットを記録。そんな中、「34」を模した事件が次々と発生し、山城の前に犯人が現れて……というストーリー。「世界から猫が消えたなら」「帝一の國」などの永井監督がメガホンをとる。
菅田さんは、スケッチに向かった先で、一家殺人現場に遭遇し犯人を目撃してしまう主人公・山城圭吾を演じる。山城はお人よしな性格ゆえに人の悪を描けずにいたが、殺人事件の犯人と出会ったことで運命に翻弄(ほんろう)されていく。Fukaseさんは、山城の運命を狂わす美しき殺人鬼・両角役を務める。
キャスト、スタッフのコメントは以下の通り。
映画「キャラクター」。久々の永井組に心躍りました。が、前回よりも悩みながらの現場でした。オリジナル脚本で「キャラクター」という題材。キャラクターとは「個性」でありその人の「生き様」。今とても重要なテーマだと思い向き合っていきました。
そんな中、SEKAI NO OWARIのFukaseさんが出演します。現場でのたたずまいが俳優部すぎて驚きました。初映画だと聞いてましたが、全然そんな感じはなく、むしろ学ぶところだらけでした。そしてやっぱり物作りと向き合うFukaseさんはとてもかっこよく、少しはかなげで美しかったです。きっとびっくりすると思います。僕自身完成が楽しみです。
オファーをいただいた時は正直とても悩みました。果たして自分に務まるのか、ご迷惑をかけてしまうのではないかと。しかし、1年間以上の長い時間をかけて準備することができたので、撮影が始まると程よい緊張感の中非常に楽しく過ごさせていただいてクランクアップを迎えた時には涙があふれそうになりました。
この映画の実現には、実に10年を費やした。設定はあまり変わっていないが、最初の原案の主人公は女刑事だった。手直しを加え続けたが、プロジェクト自体がなかなか進まない。そろそろ小説にでも切り替えようと考えていた矢先、本気で映画化を考えるとの連絡。半信半疑だった。本当なんだと思ったのは、撮影が始まってからだった。
菅田将暉さんは主人公のイメージ通りと、はなから満足していたが、撮影現場でまさかの驚きがあった。なんと20代の浦沢直樹氏に似ている……聞けばマンガ家の動作を学ぼうと「漫勉」を研究したとか。だからなのか? 才能のある役者は乗り移るのだろうか。
両角役がFukaseさんと告げられた時は、正直理解不能だった。彼のイメージは、天使のような声を持つ少年。え、その人が殺人鬼? だが映像を見て納得した。非現実的なキャラクターの行動が、逆にリアルな恐怖を生み出し、作品をグレードアップさせている。
「キャラクター」は、創作者の心の闇を描いた作品だ。だがそれ以上に、展開の読めないドキドキ感――見る人の想像を超えるエンターテインメントであることを約束しよう!
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