鬼頭明里:人気声優の変化 「自信を持つこと」を大切に 「魔術士オーフェン」の挑戦

「魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編」に出演する鬼頭明里さん
1 / 4
「魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編」に出演する鬼頭明里さん

 人気ライトノベル「魔術士オーフェン」の新作テレビアニメ「魔術士オーフェンはぐれ旅」の第2期「魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編」が2021年1月20日からTOKYO MX、WOWOWほかで順次、放送される。第2期の新キャラクターで、盗賊団の女性剣士・メッチェンを演じるのが声優の鬼頭明里さんだ。鬼頭さんは、大ヒットアニメ「鬼滅の刃(きめつのやいば)」の竈門禰豆子(かまど・ねずこ)役などで注目を集める人気声優。バラエティー番組にも出演するなどさまざまなフィールドで活躍している。まさに破竹の勢いで活躍する鬼頭さんだが、デビュー当時は「緊張で空回りすることが多かった」といい、変化があり「自信を持つこと」を大切にするようになったという。鬼頭さんに「魔術士オーフェン」への思い、変化について聞いた。

ウナギノボリ

 ◇大人の格好いい女性に憧れも

 「魔術士オーフェン」は、1994年に誕生した秋田禎信さん作、草河遊也さんイラストのライトノベル。モグリの金貸し兼魔術士のオーフェンが仲間と旅をする姿が描かれている。1998~2000年にもテレビアニメ化されている。シリーズ誕生25周年を記念した企画の一環として、「魔術士オーフェンはぐれ旅」が約20年ぶりに新作テレビアニメとして制作され、第1期が2020年1~3月に放送された。主人公・オーフェン役の声優を森久保祥太郎さんが続投したほか、声優として大久保瑠美さん、小林裕介さん、日笠陽子さんらが出演する。

 鬼頭さんは「魔術士オーフェン」のタイトルは聞いたことがあったが、オーディションを受けるまで原作を読んだことはなかったといい、「王道のファンタジーで、すごく新鮮でした」と話す。強く、格好いい女性剣士・メッチェンを演じることも鬼頭さんにとって「新鮮」であり「挑戦」でもあった。

 「こういう女性はあまり演じたことがなかったので、挑戦でしたし、勉強になりました。髪も短いし、ボーイッシュなのかな?と強くてクールな女性をイメージして、最初は男っぽくなりすぎていたんです。『もう少し強くて色っぽい感じを出してほしい』というディレクションをいただき、そこを気をつけています。20歳を超えてからは、大人の女性、格好いい女性にも憧れるようになりましたし、演じられてすごくうれしかったです」

 第2期からの参加ということもあり、「緊張しました」というが、森久保さんや大久保さんら先輩に助けられた。

 「大久保さんは『オーフェン』にすごく詳しいのですが、『メッチェン役がすごく合っている』と言っていただけたのがうれしかったです。森久保さんにも『オーフェン』のことをいろいろ教えていただきました。第2期からの登場で、現場の雰囲気が分からないところもありますし、仲間になれるのかな?とも思っていましたが、皆さんに入りやすい環境を作っていただき、ありがたかったです。皆さん、優しいんです」

 メッチェンは変化していくキャラクターだ。鬼頭さんも演技の中で変化を意識している。

 「登場した当初は敵意をむき出しにしていますが、オーフェンと出会い、行動を共にすることで、柔らかくなりますし、親しみやすさも出てきます。メッチェンなりの柔らかさもちょっとずつ見えてきます。そこを演じるのが楽しみです。彼女には目的、信念があります。どうなっていくのか、見守っていただけるとうれしいです」

 ◇後輩、同世代の活躍から学んだこと

 鬼頭さんは「鬼滅の刃」のほか、「安達としまむら」「虚構推理」「地縛少年花子くん」「トニカクカワイイ」「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」などにも出演する人気声優で、その活躍はまさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。さらに「しゃべくり007」「ザ!世界仰天ニュース」などのバラエティー番組にも出演するなど活躍の場を広げている。大活躍の中で、大切にしているのは「自信を持つこと」だという。

 「事務所に入ったばっかりの頃、自信がなく、周りの大人や社会が怖かったんです。変なことをしたら怒られちゃうのかな?って。自分を解放できず、お芝居も縮こまっていました。緊張していたんですね。緊張で空回りすることが多かったので、いい意味で力を抜いて、自信を持ってお芝居に取り組むようになりました」

 自分に自信を持とうとするきっかけは何だったのだろうか?

 「なかなかオーディションも受からず、悩んでいました。そんな中で後輩も入ってきて、後輩や同世代の方の活躍を見て、自分と何が違うんだろう?と考えたんです。やっぱり笑顔で元気な人が活躍しているんですね。私もビクビクしていないで、自信を持とう!となりました。それから段々とお仕事がうまくいくようになっていきました」

 「魔術士オーフェン」の現場でも「森久保さんや大久保さんらキャスト、スタッフ、周囲の方々のおかげで自信を持つことができました」という鬼頭さん。「魔術士オーフェン」の演技はもちろん、今後のさらなる活躍が楽しみだ。

写真を見る全 4 枚

アニメ 最新記事