山口紗弥加:「主体的に生きる」40代の野望語る “等身大の女性”演じる喜びも

連続ドラマ「ドリームチーム」で主演を務める女優の山口紗弥加さん
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連続ドラマ「ドリームチーム」で主演を務める女優の山口紗弥加さん

 逆境を乗り越えようとする女性たちを描いた1月22日スタートのNHK連続ドラマ「ドリームチーム」(総合、金曜午後10時)で主演を務める女優の山口紗弥加さん。演じるのは、ママ友から羨望の的だった“ステキ主婦”から“ふびんな妻”へ転落する主人公の香菜で、等身大の女性を演じることに「大きな喜びを感じています」と心境を明かす。山口さんに等身大の女性を演じる楽しさや現在の活躍への思い、40代の野望などを聞いた。

 ◇「スラムダンク」でバスケを勉強
 
 ドラマは、高校時代にバスケットボール部のキャプテンとして青春をかけた女性たちが逆境を乗り越え、新たな人生へと一歩踏み出していく姿を描く。高校バスケ部の恩師・安東勝仁(伊武雅刀さん)のお別れ会に集まった元女子部員の榎木香菜(山口さん)、鶴賀優子(財前直見さん)、三代澤茜(桜庭ななみさん)の3人は、それぞれが予想もしなかった出来事に見舞われ、どん底に突き落とされていた。そんな中、恩師の妻・佳恵(余貴美子さん)からバスケ寮に住むことを提案され、3人はひとつ屋根の下に住むことになり……という内容。

 演じる香菜は、かつてバスケ部でキャプテンを務めていた女性。「バスケは苦手」だったという山口さんは、勉強のため、マンガ「スラムダンク」を読んで撮影にのぞんだと笑う。さらに、少しでも上達するため、夜はボールを抱いて寝ていた、と山口さん。「練習してもドリブルがなかなかうまくできなかったので。自分でも、何をやっているんだろうと思ったんですが、そうするよりなかった(笑い)。指導の先生が『ボールに触れていればうまくなる』と仰っていたので、練習する余力がない時はしっかり抱いて眠っていました。おまじないです(笑い)」と明かす。
 
 香菜は、最愛の娘とコメンテーターとして活躍する大学教授の夫と暮らし、ママ友からは羨望の的という存在。しかし現実は、夫に抑圧された生活をひた隠している。そんな香菜を演じるうえで意識していたのは、笑顔を作ることだったという。「香菜は無理をして、自分をごまかしながら健気に必死に生きているような女性。娘に『なんで謝って、なんで笑っているの』と言われるシーンがあるんですけど、その言葉が胸に刺さって抜けなくて。子供に見透かされているんだ、と。だから、つらい状況であればあるほど、無理して笑顔を作っていたところはあります。笑顔の仮面はすごく意識して演じていました」と振り返る。

 ◇等身大の女性役に喜び

 昨年12月に最終回を迎えた連続ドラマ「共演NG」(テレビ東京系)では中井貴一さん演じる人気俳優・遠山英二の妻・雪菜役を演じ、その“怪演”ぶりが話題を集めた山口さん。こうした「怖い」と言われるキャラクターの役には魅力を感じ、「嬉々として演じていた」というが、同時に「ありのままで臨める役」を演じたいという“欲”もふくらんでいた、という。

 「『怖い』と言われている役柄は、だいたい自分とかけ離れたところが多くあるので、想像で演じることが多かったんです。ただ、想像するよりも、現場で感じたことや相手の役者とのやり取りで生まれてきたものを、そのまま誇張せず、足したり引いたり計算することもなく、自身の延長線上で臨めるような、そんな役柄を演じたい……という願いが静かに湧いてきていたんです」と山口さんは打ち明ける。

 怖い役は、作品の中のひとつのスパイスとして、描かれ方が極端なこともある。「たとえばひどい怒りだったり、深い悲しみだったり……一方的な思いが多く、相手とのやり取りというと、なかなか難しい。でも、等身大の役となると、日常生活での出来事や身近な問題などを扱っているので、共感できる部分が多いんです」と語る。

 今作の香菜役でも、そうした等身大の役ゆえのやり取りができているようで、「調和を大事に、周囲とのバランスを取りながら普通に生活していると、きっとドラマのようには人間関係は深まらないけど、ドラマでは、物語を盛り上げるための事件や問題、仕掛けが用意されていて、日常生活では考えられないような人と人との深い関わりを経験することができる。そういう、人と人との深い部分での心のやり取りができている、という事実に、大きな喜びを感じています」と等身大の役を演じる喜びを語る。

 ◇数々の作品で主演も「活躍していると思うことはない」

 2018年に「ブラックスキャンダル」(読売テレビ・日本テレビ系)でドラマ初主演を務めたほか、以降も「絶対正義」(東海テレビ・フジテレビ系)や「38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記」(テレビ東京)、そして今作と、数々の作品で主演を務める山口さん。現在の活躍ぶりをどう捉えているのか聞いてみると、「活躍しているな、と思うことはありません」と笑う。

 「ドラマを見た友人からの連絡が多くなって、『すごくありがたいな』と思いながら、ちょっと驚きもあり。不思議な感じなんですよね、私自身はやっていることは何も変わってないですし。主演をやらせていただくこともあるけれど、基本的には脇役を演じることが多いので、特に意識することはなく。ちょっと反響が増えたかな、という感じです」と淡々と語る。

 現在40歳。来月には41歳の誕生日を迎える。改めて40代の野望を聞いてみると、それは企画段階から作品作りに携わるなど、「主体的に生きる」ことだという。

 「『こういうものをやりたい』と自ら企画を持ち込むとか、そういうところから作品作りに関わってみたいな、という野望はあります。ある女優さんと、『こういう役で、こういう作品で一緒にやりたいね』と話したり、『この人に相談してみよう』と少しずつ動き始めてはいて。40代は、オファーを待つだけではなく、主体的に生きる、という挑戦をしようと思っています」と意欲的だ。

 最後に、その企画の一端を尋ねてみると「内緒です!」と山口さんは照れ笑いを浮かべ、続けて「不惑……もう惑わされない! そんな思いでおります」と楽しそうに40代の決意を語ってくれた。

 ドラマ「ドリームチーム」はNHKの「ドラマ10」枠(総合、金曜午後10時)で1月22日から放送。全8話。

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