奥平大兼:「キネマ旬報ベスト・テン」で新人男優賞 「演技の楽しさに気づけた」

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 2020年公開の映画から選出する「第94回キネマ旬報ベスト・テン」の授賞式が2月4日、東京都内で行われ、映画「MOTHER マザー」で新人男優賞を受賞した奥平大兼さんが登場。同作の撮影時16歳だったという奥平さんは、「あのころはわりと反抗期で(苦笑い)。今考えると家族の支えはすごくありましたが、(当時は親と)しゃべったり撮影のことを言ったりしなかった」と話し、「こういう形で親孝行できたのは良かった」とうれしそうな笑顔を浮かべていた。

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 受賞の感想を聞かれた奥平さんは、「多くの方に見てもらえて、そしてこのように評価をしていただいてすごくうれしい」とにっこり。撮影を振り返り、「初めての現場、初めての演技で監督やスタッフの方に迷惑をかけたこともありましたが、皆さん優しく接してくださり、現場を通して演技をする楽しさを教えてもらいましたし、演技の楽しさに気づけた。自分の人生の中で濃い1カ月でした」と感謝の言葉と共に語った。

 自身の演技については、「だめだったところしか見られない。演技経験も全然ないし、得意なことや苦手なこともまだわからない」と明かし、「これからみつけてもっともっと演技の道を突き進んでいきたい」と意気込みを新たにしていた。

 ◇個人賞(敬称略)

 日本映画監督賞:大林宣彦(「辺の映画館ーキネマの玉手箱」)▽日本映画脚本賞:濱口竜介、野原位、黒沢清(「スパイの妻<劇場版>)▽外国映画監督賞:ポン・ジュノ(「パラサイト 半地下の家族」)▽主演女優賞:水川あさみ(「喜劇 愛妻物語」「滑走路」)▽主演男優賞:森山未來(「アンダードッグ」)▽助演女優賞:蒔田彩珠(「朝が来る」)▽助演男優賞:宇野祥平(「罪の声」「本気のしるし<劇場版>」「恋するだけのもの」「37セカンズ」「星の子」)▽新人女優賞:モトーラ世理奈(「風の電話」「タイトル、拒絶」)▽新人男優賞:奥平大兼(「MOTHER マザー」)▽読者選出日本映画監督賞:田中光敏(「天外者」)▽読者選出外国映画監督賞:ポン・ジュノ(「パラサイト 半地下の家族」)▽読者賞:川本三郎(「映画を見ればわかること」)▽特別賞:野上照代

 ◇2020年第94回キネマ旬報ベスト・テン受賞一覧

 日本映画ベスト・テン第1位:「スパイの妻<劇場版>」(黒沢清監督)▽外国映画ベスト・テン第1位:「パラサイト 半地下の家族」(ポン・ジュノ監督)▽文化映画ベスト・テン第1位:「なぜ君は総理大臣になれないのか」(大島新監督)▽読者選出日本映画ベスト・テン第1位:「天外者」(田中光敏監督)▽読者選出外国映画ベスト・テン第1位:「パラサイト 半地下の家族」(ポン・ジュノ監督)

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