ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
スポーツ競技・カバディをテーマにしたマンガが原作のテレビアニメ「灼熱カバディ」が、4月2日深夜からテレビ東京ほかで放送される。内田雄馬さんが高校でカバディ部に入部する主人公・宵越竜哉、岡本信彦さんがカバディ部の部長・王城正人を演じるなど人気声優が出演する。アフレコで「声優の意地を見せたくなった」と語る内田さん、岡本さんに、カバディの魅力、アフレコの様子、演技のこだわりを聞いた。
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「灼熱カバディ」は、武蔵野創さんが2015年から小学館のマンガアプリ「マンガワン」で連載中のマンガが原作。高校生たちがカバディに青春を懸ける姿が描かれる。スポーツ嫌いで元中学サッカー界のエース・宵越竜哉は、高校に入学し、カバディ部に勧誘される。「カバディなんてネタだろ」と内心ばかにしつつ、練習を見に行くと、格闘技のような激しい競技が行われていた……というストーリー。
カバディは、敵陣と自陣に分かれたコートで2チームが向かい合って行う鬼ごっこと似た競技。攻撃する時はチームの中の一人が「カバディ、カバディ……」と連呼しながら敵陣に入り、敵チームの誰かにタッチして自陣に戻れたら得点が入る。激しい接触が多いコンタクトスポーツとしても知られる。
――原作を読んだ印象は?
内田さん カバディというスポーツ自体を詳しく知らなかったこともあって、どういう話になるのか想像できていなかったのですが、主人公の宵越が一からカバディを知って、その熱さにのめり込んでいく話だったので、全然カバディを知らない自分でもすごく分かりやすくカバディのことが頭に入ってきました。スポーツ魂みたいなものも、かなり熱く描かれていたので、僕ものめり込んで読みました。
岡本さん 印象としては筋肉と汗(笑い)。武蔵野先生が描くキャラクターの表情がすごくて、中でも僕が演じる王城の表情の差が異常すぎてビックリしました。宵越もそうなのですが、キャラクターの熱く、鬼気迫る表情が印象的でした。雄馬君の言った通り、熱い物語です。
――カバディの魅力は?
内田さん バトルスポーツですよね。ただ、あまり知られていない競技なので、宵越と同じで「カバディってネタスポーツだろ」と捉えている人も多いと思います。
岡本さん 鬼ごっこの強化版みたいなイメージだよね。
内田さん それぐらいの印象だったのが、カバディを知って本当に全身使うスポーツだなと。ケガをする可能性もありますからね。
岡本さん 体を鍛えないと、自分がケガをしてしまう。遊び半分でやっちゃいけないスポーツな気がします。カバディの動画を見たら、筋骨隆々の人たちが出てくるんです。僕には無理だなと思いました。こんな人たちと戦えないって(笑い)。声優業界でカバディができるのは、多分稲田(徹)さんや黒田崇矢さんだよね。
内田さん 本当に体が強そうな人ですね(笑い)。どちらもアニメには出ていらっしゃらないですが。
岡本さん アニメのキャストで言うと、たっつん(鈴木達央)さん。
内田さん そうですね。自分にできるかと言われたらできないけど憧れはありますね。こんなスポーツ、本当に格好いいなと思います。
――カバディは、「カバディ、カバディ……」と連呼するキャントと呼ばれるかけ声が大きな特徴の一つです。「灼熱カバディ」はプレーするシーンも多いですが、演じる上で意識したことは?
内田さん カバディをどう演じるか。キャントという非常に独特なかけ声がありますからね。
――キャントは息継ぎせずに続けなければいけないというルールがあります。
岡本さん キャントは難しいです。「カバディ」と「カバディ」の間を空けていいというのが信じられなくて、何秒まで空けていいんだろうと。実は、プレーヤーの皆さんも間隔を空けているらしいんです。
内田さん 僕もリアルに息継ぎせずにやってみたんですけど、15秒も続かなかったです。これを動きながらやっていると思ったら、すごいです。演じる上では、アニメ的表現とリアルなカバディの合間を狙っていくのは、かなり意識しました。
岡本さん 宵越は表情筋がすごく動くから、まるで叫んでいるかのような「カバディ」になるんだよね。
内田さん 上達すればするほど、叫ばないはずなんですよね。息が続かなくなると分かるから。でも、物語が進めば進むほど盛り上がるので、すごく「カバディ!」と叫びたくなる。実際はささやくような「カバディ」のはずなんですよ。その合間を狙って、カバディの面白さを伝えていくのが大事なところですね。
岡本さん キャントを収録した時に、息を吸う音が入ってしまったら消してはくれるんですけど、声優的には息を吸わずにやりたいと思うんです。やっぱり意地というか、絶対やってやるみたいな。
内田さん そう、ノーブレスでやってやろうじゃないかと。
岡本さん そうなるよね。これは本当に声優の性(さが)だと思います。最終的に、息を吸いながらキャントする方法を編み出したんですけど、たっつんさんから「だめだろ」と言われました(笑い)。
――アニメでは、岡本さんと内田さんは、同じカバディ部の先輩後輩を演じていますが、お互いの印象は?
岡本さん 雄馬君は、主人公をたくさん演じているイメージがあるのですが、初めて会ったのは、共演するイベントの前夜に食事をした時でした。すごく柔らかい雰囲気で、誰とでも絡める、絡みやすい後輩というイメージでした。今、こうやって座長をやっているのは、みんなから好かれる、愛される力が声優としての武器になっているのかなと思います。
内田さん 恥ずかしい……(笑い)。初めてお会いしたイベントの時に信彦さんが隣にいて、話しかけてくれたんですよ。僕はすごく緊張していましたし、周りに知り合いがいなくて、みんな僕が何者なのかも知らない、それに僕自身、何者でもなかったんですよ。そんな時に話しかけてくださって、僕はすごく救われた記憶があります。ちなみに余談なんですけど、あの翌年の誕生日に信彦さんに洋服をもらったんですよ。今も大切にしています。
岡本さん 本当に? ありがとう。
内田さん 信彦さんは、人を見て、思いやりを渡してくれるというか。今回信彦さんが演じる王城はプレー中に狂気を見せるようなところもあるけど、サイコパス的な異常さじゃない。それは、信彦さんの人柄がアニメーションのお芝居にも出ているのではないかと思いますね。
岡本さん ありがたいです。
内田さん こういうこと話すのは、ドキドキしますね(笑い)。
――内田さんが演じる宵越、岡本さんが演じる王城はともに、能力にたけた「天才」とも言われるプレーヤーです。この作品で自身にとって挑戦となったことは?
内田さん 宵越は頭を使ってプレーする選手で、モノローグも多い。演じるのは、思考を組み立てて、体の熱量とは別のところに神経を使うという作業だったので、自分としてはかなり挑戦だったかなと思います。豪快な作品に見えて、実は繊細にコントロールしなければいけない部分もあって、熱いけど丁寧というバランスがすごく大事でした。あと、本当に強気な人を演じるのは気合がいるので。
岡本さん 強気な役をやることは多そうだけどね。
内田さん いや、強がっている役は多いんです。
岡本さん あ、本当に強いと、たしかに難しいよね。
内田さん 宵越は、本当に強いがゆえの自信がある。考えられる人だし、必死になって「俺がやってやる」ではなくて、「俺の中で最大限まで組み立てた上で戦ってやる」という冷静さがある人なんです。天才って、演じる上でハードルが高いんですよ。
岡本さん 常人にはない部分を自分で見つけて表現しないといけないからね。
――岡本さんが演じる王城は、国内トップレベルの実力を誇る選手で、プレー中は獣のような表情を見せることもあるキャラクターです。
岡本さん アニメ「灼熱カバディ」は、キャラクターの異常性を絵に委ねた作品かもしれないです。異常性を声で表現すると、トゥーマッチになるから抑えてくださいというディレクションをいただいて、それは絵に委ねて、クールな方向になりました。絵と声で100点を狙いにいくのか、200点でいいのかは監督の方向性によるとは思うんですけど、今回の作品に関しては、絵と声で100点をねらいにいくイメージが強かったかもしれないです。
――最後にファンにメッセージをお願いします。
岡本さん すてきなキャラクターがたくさん出てきて、熱い物語が描かれます。手に汗握りながら見ていただけたらうれしいなと思います。
内田さん 第1話を終わった段階で、開いた口がふさがらないというぐらいの熱気があふれ出ていると思うので、作品を見て内なる魂、エネルギーをたくさん燃やしてほしいですね。
カバディの世界の熱気を描く「灼熱カバディ」。内田さん、岡本さんの熱い演技にも注目だ。
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