俳優の中川大志さん主演の連続ドラマ「ボクの殺意が恋をした(ボク恋)」(読売テレビ・日本テレビ系、日曜午後10時半)で、ヒロインの鳴宮美月(葉山葵)を熱演している女優の新木優子さん。新木さんといえば、2018年公開の映画「あのコの、トリコ。」(宮脇亮監督)での夢に向かってまい進する高校生、2019年放送の連続ドラマ「トレース~科捜研の男~」(フジテレビ系)での難事件を解決に導く主人公にひかれていく新人法医研究員と数々の作品でヒロインを務めてきた。新木さんがヒロインとして輝く魅力を、本作の中間利彦プロデューサーに聞いた。
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ボク恋は、最高に“間が悪い”殺し屋・男虎柊(中川さん)が、ターゲットの人気マンガ家・美月に禁断の恋をする姿を描くラブコメディーだ。新木さん演じる葉山葵が美月の替え玉をしていたとドラマ中盤で判明したのだが、葵がなりすましていた美月は、クールビューティーで性格は気が強いという設定になっていた。
そんな美月役に新木さんを起用した理由について、中間さんは「クールでかっこいい役が誰よりも似合うと思っている」と言葉に力を込める。
クールビューティーという設定は、視聴者からすると冷たくて近寄りがたい雰囲気があったりと、ヒロインとしてはデメリットにつながる可能性もある。しかし、中間さんは、新木さんの魅力の一つとして「クールな表情とキュートな笑顔という二面性があり、このギャップがヒロインとしての魅力だと思います」と説明する。
中間さんは、新木さんの二面性をより魅力的に見せるため、ドラマの序盤では、美月の笑顔を極力組み込まないという脚本作りをしたという。クールな表情と可愛らしい笑顔のギャップが最も見られたシーンが第4話にあった。美月が「デス・プリンス」こと八乙女流星(鈴木伸之さん)にチョコを食べさせた後に、屈託のない笑顔を見せた。流星が美月に恋をする瞬間を描くシーンだったが、新木さんのギャップに“落ちた”視聴者も多いのではないだろうか。「クールな表情」と、「屈託のない笑顔」という新木さんの二面性は、劇中に「緊張」と「緩和」を生み出し、視聴者の視線を引きつける魅力につながっているといえる。
表情のギャップのほかに、中間さんは、新木さんのもう一つの魅力として「たたずまいの美しさ」も挙げる。
新木さんは、女性ファッション誌「non-no」(集英社)の専属モデルで、表紙を飾るほどの人気モデルでもある。大型ファッションイベント「マイナビ presents 東京ガールズコレクション(TGC)」のトップバッターやファッションブランドのイメージガールも務め、モデルとしても第一線で活躍している。
中間さんが言うとおり、身長165センチの新木さんが、179センチの中川さんと185センチの鈴木伸之さんと並ぶと、画面がとても映えるのも事実だ。新木さんの美しいルックスとスタイルの良さもあるが、目を引くたたずまいは、カメラの前に立ち続けて培ってきたモデルとしての経験が生かされているのだろう。
中間さんは、容姿やたたずまいのほかにも、新木さんの性格について「裏表がなくストレートな方。疑問点があると制作陣にすぐにぶつけに来てくれます。こちらが、こういう意図がありますと説明すると、『なるほど』ってすぐに理解してくれます。そしてその上で、より良くなるアイデアも出してくれるのでありがたいです」と、役どころや心情をすぐさまつかみ取るセンスの良さも明かす。
さらに今作では、新木さんが撮影の合間に、自身のカメラで共演者を撮った写真をドラマの公式インスタグラムにアップしている。中間さんは、新木さんの行動について「現場の空気を盛り上げ、明るくしてくれています」とコメントしていた。表情のギャップやたたずまいだけでなく、演技のセンス、撮影現場を盛り上げる姿勢などが、新木さんが多数の作品でヒロインを任される魅力につながっているのかもしれない。
9月5日放送の第9話では、葵が美月の引退会見を開くことが決定する。そんな中、兄を綿谷詩織(水野美紀さん)に殺害された葵は、これ以上罪を重ねてほしくないと詩織をかばおうとする柊とすれ違っていく……。新木さんが、柊とすれ違う葵をどのように表現するのか、注目だ。
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