板尾創路:“板尾ワールド”は不器用の結果 縦型コントは「刺激的」

コント番組「板尾イズム」に出演する板尾創路さん
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コント番組「板尾イズム」に出演する板尾創路さん

 お笑いタレントで俳優の板尾創路さんの冠コント番組「板尾イズム」が、ニュースサービス「LINE NEWS」の縦型動画コンテンツ「VISION」で配信中だ。板尾さんが豪華俳優や旬な芸人とコントを繰り広げるという番組で、縦型動画でコントを披露するという新たな試みでも話題になっている。縦型動画のコントは「刺激的だった」と語る板尾さんに、番組制作の裏側や、世間から“板尾ワールド”と呼ばれることもある独特の世界観について直撃した。

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 ◇“縦型コント”は「未知」への挑戦 制限がある方が「面白い」

 板尾さんの冠コント番組は、テレビ東京で2010~11年に放送された「板尾ロマン」以来、約10年ぶりとなった。板尾さんは「コントを封印していたわけではありません(笑い)。番組のお話をいただいたから、やらせていただいた」と説明する。

 同じくVISIONで配信中の縦型ドラマ「上下関係」で警察官の光岡大悟を演じた板尾さんは、ドラマの撮影中にプロデューサーから今回の「板尾イズム」の話を受けた。縦型の画角でコントを披露するという試みについて、板尾さんは「こういう形でコントをやるっていうおかしさが、僕の中で刺激的に感じました。どういうものが出来上がるのか、未知なところがありました」と振り返る。

 横型から縦型に画角を変えて撮影するには、今までの演出に変化を与えないといけない。しかし、板尾さんは「制限がある中でやる方が、面白い」ときっぱり。「分かりやすく言うと、縦型の画角は出演者が多数いた場合、横に並べません」と説明。美容室を題材としたコント「グローバルトレンディ」や、サウナを題材とした「整わせる男」では、出演者が“縦に並ぶ”という奥行きのある方法をとった。

 板尾さんは「例えば予算がないとか人が足りないとか、制限があった方が、アイデアを絞り出したり、面白くするパワーが出るものです。予算や人が足りていたりと何でもできると甘えちゃうと思う」とアイデアの源も明かした。

 ◇“唯一無二の世界観”は「やりたいことをやった結果」

 新たな挑戦となった今回、アイデアを絞り出してコントを完成させた板尾さん。そんな板尾さんのコントは、独特な世界観で異彩を放ち、世間では“板尾ワールド”と評されることが多い。

 板尾さんは、“板尾ワールド”と評されることについて「ありがたいです。でも、僕みたいな者が大層に言うことではありません」と苦笑い。続けて「僕自身はやりたいことをやってきた結果、自分の世界を作ってしまった。自分で意識してその世界観を作っているわけではありません。いろいろなコント番組で活躍できる、すごい芸人や俳優さんもいます。でも僕は不器用。唯一無二の世界観を作ってしまったから、世間にそう呼ばれるんだと思います」と分析していた。

 せりふの言い回し、予想できないコミカルな動きなど、随所に“板尾ワールド”がちりばめられた板尾イズムは、各話約10分で全10話。板尾さんは、「本当に気軽に見てください(笑い)。心構えして見るものでも、みんなで見るものでもありません。片手でサッと見られるので、待ち時間にでも見てください」と満面の笑みを見せていた。

 番組は、毎週水曜午後6時に最新話が配信。第6話は10月6日に配信される。第1~5話もアーカイブ視聴できる。

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