名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
人気アニメ「ルパン三世」の新作テレビアニメ「ルパン三世 PART6」が、10月9日に日本テレビ系でスタートする。「PART6」はアニメ化50周年記念作品であり、1クール目は「ミステリー」をテーマに探偵のシャーロック・ホームズが登場することも話題になっている。栗田貫一さんが1995年に故・山田康雄さんからルパン三世役を引き継いで約26年、山寺宏一さんが2011年に故・納谷悟朗さんから銭形警部役を引き継いで約10年がたつが、二人はともにルパン、銭形を演じることに「慣れることはない」「常に原点回帰」と語る。演技のこだわり、作品への思いを聞いた。
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栗田さん 台本は1話ごとに渡されて、その先は全く聞かされないんです。毎話毎話新鮮で「こういう話なんだ」「次はどうなんだろう」と。まさにご覧になる人も僕たちが味わったのと同じ気分を味わっていただけるかなと思います。
栗田さん 今回はスペシャルな単発(オムニバス)になっているので、これは見逃せない12話になると思いました。
山寺さん 前作の「PART5」では、ネット社会を舞台に「互いに監視する時代にルパンはどうするんだ」という世界観だったので「今回はこれか!」と思ったのが、第一印象ですね。さらに、シャーロック・ホームズが登場するということで「どういうこと?」と(笑い)。今回のシリーズの軸となる話がそこなので、これは面白いなと思って。ミステリーの要素が強いので、今回もすごいことになるなと感じました。
栗田さん グリーンというか、ペパーミントブルー、ペパーミントグリーンというか、ブルーともグリーンともつかない色ですよね。どこのシリーズのジャケットとも違う。だから、新しいルパンだと思いましたね。
栗田さん 今回は、最初から「ものすごいものを抱えさせられて生きていくルパン」が描かれますが、演じている時点では、その答えが分からない。そういう意味で、ずっと何かを抱えながら演じた作品かな。ルパンとしては、最後の最後にそれを吐き出せてよかったかな。
山寺さん 「原点回帰」と銘打たれてはいますが、こちらとしては毎回その役を一生懸命やるだけです。「今回はこういう気持ちでやってみようかな」とかそんな余裕はないです。この台本には何が書かれていて、銭形はどういう役割だということをちゃんと考えて、一本一本を全部1回目だと思って新鮮に銭形を演じる。普通は10年やったら「こんな感じかな」みたいなところもあるのかもしれないんですけど、「ルパン三世」に関しては一切ないです。銭形をちゃんとやろうという気持ちで真摯(しんし)に演じるだけです。常に原点回帰です。
山寺さん 僕はないです。
栗田さん ないですね。
山寺さん 栗田さんもですか?
栗田さん ないない。
山寺さん 僕たちは栗田さんの真面目な姿をずっと見ていますからね。
栗田さん 毎回、台本を読む時は、その話でどれぐらいルパンが登場するかを目で追っていって、次はルパンが登場する手前から読んでいって、だんだんせりふが分かってきて、それから映像を見て、タイムに合わせてしゃべる練習をする。だから、その時、その時でルパンを作っていっている感じですよね。
山寺さん 「ルパン三世」はいろいろなテイストがあって、いろいろな展開があるから、我々は台本をもらってから作り上げていく。毎回そこからなので。
栗田さん 毎回、ルパンと銭形のやり取りで「とっつぁん、またな」「待て、ルパン! お前を絶対つかまえる」というのが出てくるけど、それもシチュエーションや登場するキャラクターによって違ったりする。たまにルパンととっつぁんが仲良くなることもあるし。
山寺さん ルパンと銭形が共闘するシーンは、うれしいですね。一時休戦で手を組まざるをえなくなるという。その時にルパンを捕まえられるだろうと思うけど、「今はそれよりも大事なものがある」というね。それは毎回好きです。銭形にとってルパンは宿敵だけど、ものすごく尊敬していますからね。愛がありますから。不思議な信頼関係がある。
栗田さん 僕は、山田さんが演じられていたルパン三世をまねしていた人間なので、そのテイストは絶対に基本になければいけないと思っています。山田さんが作られたルパン三世というキャラクターの匂いとか。それが出ればいいのかなと。声だけじゃなくて、人間性、スマートさみたいなところを台本以上に声で表現できたらいいなと。僕は、山田さんが演じられていた時にはなかったようなルパンもいろいろやらせていただいているので、そこをこれからも磨いていきたいなと思っています。
栗田さん そうですね。声でしか表現はできないんですけど。ただ、難しく言うと、お客さんって、笑わせようと思うと笑ってくれないし、泣かせよう思うと泣かないんですよね。表現する側としては、ゲラゲラ笑わせておきながら泣かせたら最高なんです。だから、微妙なところです。格好付けてしゃべろうと思うと、格好悪いんです。最近は、ルパンのせりふも格好いいのが多いから難しい。たとえば、ルパンが次元に「またうまい酒を飲もうぜ」という時も、どう言えば一番感じるのかなとか。自分が感じちゃうと伝わらなかったりする。それができるようになりたいなとは思います。
山寺さん 芝居ってそうですよね。こっちの意図が見えちゃだめなんですよね。難しいですよね。
栗田さん カリ城(劇場版アニメ「ルパン三世 カリオストロの城」)でも、(銭形役の)納谷さんが最後にクラリスに「ヤツはとんでもないものを盗んでいきました」と言う。多分、あのせりふを言う前から、すごく感じていると思うんです。なんとも言えないせりふですから。あの時、納谷さんは、どういう気持ちでそれをクラリスに伝えたのか。その前のルパンがクラリスに話すシーンもそうで、あの頃、どれだけあの人たちが集中したのか。だからこそジーンときちゃうんだろうね。
山寺さん その現場をのぞいてみたいですね。どんな感じで演じられていたのか。実はさらっとやっていたのか、すごく集中してやっていたのか。先輩たちはどっちだろうと思いますね。
山寺さん 僕も栗田さんと同じで、銭形らしさってなんだろうと。頭で考えているうちはダメなんだろうなと。今までは、台本に即した気持ちで、絵の表情に合うようにしゃべるのは当たり前ですけど、納谷さんだったらこういうふうに言っているだろうなと頭の中で鳴らして、そこに近付ける。納谷さんだったらこういう芝居をするんじゃないかって想像で必死だったんです。それがもっと自分の中で消化できて、理屈じゃなくてすっと銭形としてしゃべれるぐらいになれればいいんですけど。そうなれるようにこれから先もずっとやっていきたいなと思います。
栗田さん 50年間務められた次元大介という役を降りられるということで、敬意を持って、僕も26年間面倒を見てもらってきましたから。僕の親父(おやじ)が納谷さんだとしたら、親父の弟さんが引退されるような気持ちなんです。大塚さんに対しては、よくぞ来てくれたなと。これからまたリスタートできる、新しいファミリーが確立できたと。お二人とも本当にいい声なんですよ。
山寺さん 清志さんには、本当にもうリスペクトのリスペクトで、本当に憧れの人ですから。次元は清志さんが作ったキャラクターですから、一緒にここまでやらせていただいたのは本当にうれしいことです。
栗田さん 第1シリーズ当時、元祖・石川五ェ門を演じたのが大塚明夫さんのお父さん(大塚周夫さん)で、ご縁というか、運命を感じますね。
「ルパン三世」は、故・モンキー・パンチさんの人気マンガ・アニメシリーズ。テレビアニメは「PART1」が1971~72年、「PART2」が1977~80年、「PART3」が1984~85年、「PART4」が2015~16年、「PART5」が2018年に放送された。「ルパン三世」シリーズの約23年ぶりとなる劇場版で、シリーズ初の3DCGアニメ「ルパン三世 THE FIRST」が、2019年に公開された。
新作は、ルパン三世をひもとく二つのキーワードがあり、1クール目のキーワードは「ミステリー」。舞台はロンドンで、英国政府を陰で操る謎の組織・レイブンが隠したお宝と、その手がかりとなる一枚の絵を狙うルパン三世の前に、探偵シャーロック・ホームズが現れる……というストーリー。10月9日から日本テレビ系で毎週土曜深夜0時55分に放送。
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