上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、雉真(きじま)家の女中の雪衣を演じているのが女優の岡田結実さんだ。第6週「1948」(12月6~10日)から登場し、ときにその言動で、視聴者をザワつかせてきた雪衣だが、同作の制作統括・堀之内礼二郎チーフプロデューサー(CP)は、岡田さんには「豊かな包容力、表現力」があるからこそ、雪衣が「ただの嫌な人」には映っていないと語る。
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12月8日放送の第28回では、安子(上白石さん)の娘、るいに対して「(安子は)女手一つでるいちゃんを育てることを諦めて、雉真の家にお返ししようと決めたんじゃ思います」と告げ、劇中に不穏な空気をもたらした雪衣。だが堀之内CPは、雪衣は「いわゆる“悪い人”とは違う」と説明する。
「雪衣がるいに、『雉真の家にお返ししようと決めたんじゃ思います』と話すシーンがありましたが、るいを傷つけてやろうとか、不安にさせてやろうとか、親子の仲を引き裂いてやろうという意地悪な意図はなくて、聞かれたことに対して、自分なりの考えを伝えただけなのではないかと思います」
堀之内CPは、岡田さんについて「お芝居によっては、ものすごくきついというか、嫌な雪衣さんにもなりえたと思うんです。ですが、いいバランス感覚を発揮して役を演じてくださったおかげで、何か“ひっかかり”があるのだけれども、嫌な人ではない、純粋に勇(村上虹郎さん)に思いを寄せる1人の女性を演じてくださいました」と感謝。雪衣が勇に思いを寄せる姿から「岡田さんは、雪衣の“繊細な部分”を表現できている」と感じたといい、「すごく表現力のある女優さんだと思いました」と絶賛した。
岡田さんはせりふのないシーンでの視線や表情も秀逸で、「目の動きは隠せないというか、演技がしにくかったりします。そのときどきの感情を本当に感じていないと、なかなか目や表情で演技ができないんです」と堀之内CPは解説。
岡田さんだけでなく、本作には「自分の感情を動かすことができる役者さんがそろっている」といい、「岡田さんも現場で芝居をしていく中で、きっと得るものがあったでしょうし、実際岡田さんの演技はどんどんよくなっていった気がします」と振り返った。
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