オダギリジョー:朝ドラ出演「すごく悩みました」 “ジョー”は当て書き?「役者冥利に尽きる光栄なこと」

NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で大月錠一郎を演じるオダギリジョーさん (C)NHK
1 / 1
NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で大月錠一郎を演じるオダギリジョーさん (C)NHK

 上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で“ジョー”こと大月錠一郎を演じているオダギリジョーさん。朝ドラに出演するのは初で、「正直なことを言うと、朝ドラはあまり見たことがなかったんですよ。自分との距離が遠いものだったので、お引き受けするかどうかすごく悩みました」と明かす。さらに「やっぱり朝ドラって朝の顔でもあり、NHKを代表する作品の一つですもんね。そこに自分が参加していいんだろうかという気がしていました」というオダギリさんが今作について語った。

ウナギノボリ

 「カムカムエヴリバディ」は、朝ドラ史上初の3人のヒロインが織りなす100年のファミリーストーリーで、昭和、平成、令和の時代に、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の3世代親子を描く。上白石さんは祖母の安子役、深津さんは母のるい役、川栄さんは娘のひなた役として、バトンをつなぐ。

 朝ドラ出演について、改めて「僕は夜中の作品のほうがしっくりくるタイプだし(笑い)、今までもインディーズや小さな作品に重きを置いて活動してきたので、朝ドラは自分らしくないかなとだいぶ悩みました」と打ち明けるオダギリさん。「ただ、脚本家の藤本(有紀)さんが自分をイメージして書いてくれた役だと聞くと、役者冥利に尽きる光栄なことだとうれしかったし、求めてくれた以上のものをお返ししたいという気持ちに傾いていきました」とも語る。

 演じる錠一郎(ジョー)は、岡山から大阪に出てきたるいと出会い、その運命を動かしていく人物だ。

 オダギリさんはるい役の深津さんについて、「すごく丁寧な方だと思います。作品に誠意を持っていて、真摯(しんし)に芝居に向き合っている姿が印象的です。台本に関して疑問があれば、深津さんと僕、演出担当やプロデューサーみんなで話し合う時間を持ちながら進めていますし、一つ一つ、適当には進めずに、慎重にものづくりをされる印象です」と話すと、「今までの仕事の選び方も、そういうことなんでしょうね。自分が納得できないものは引き受けないで、ちゃんと本気で向き合える作品だけを選んでいる。それは同業者として、心から信頼できるポイントです」としみじみと感心していた。

 錠一郎役に対しては「深津さんと僕が演じる、るいとジョーはひなたの人生にも関わっていく大切な役なので、丁寧に感情を紡ぐように心がけています」と使命感をのぞかせ、「安子編も素晴らしかったですが、るい編は大阪らしい明るさと、藤本さんの描く人生の機微を細やかに表現できれば良いなと思っています。るいとジョーの物語が後々ひなたに受け継がれ、ひなた編になったときに、また改めてるいとジョーの若かりし日々や大阪での物語が愛おしく感じてもらえたらいいなと思いますし、ひなたを見ているだけで、若き日のるいとジョーを思い出せるような、そういう強い感情を残せる二人が作れたらいいなと思います」と期待していた。

テレビ 最新記事