松重豊:「カムカムエヴリバディ」時代劇口調が話題の伴虚無蔵 制作が明かす撮影秘話

NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で伴虚無蔵を演じる松重豊さん (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で伴虚無蔵を演じる松重豊さん (C)NHK

 女優の上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(総合、月~土曜午前8時ほか)。第16週「1983」(2月14~18日)では、大部屋俳優の伴虚無蔵(松重豊さん)が本格登場。虚無蔵は、これまで劇中劇などにたびたび登場していたが、回転焼きを買いに来るなどプライベートな姿が初めて描かれた。“クセ強”なキャラクターが視聴者から注目された虚無蔵の撮影の裏側を制作陣に聞いた。

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 松重さん扮(ふん)する虚無蔵は、時代劇を支えてきた大部屋俳優。殺陣は一流で、斬られ役として一目置かれている。時代劇をこよなく愛するひなたにとって、やがて師匠のような存在になっていく人物だ。

 2月15日放送の第74回では、回転焼き屋「大月」に着物姿でやってきて、1個注文すると、「拙者、伴虚無蔵と申す」とあいさつし、ひなたに「明朝9時、条映太秦映画村の橋へ参れ」「門番には話を通しておく」とプライベートでも時代劇口調で話すなど、強烈なキャラクターを印象づけた。

 同週の演出を担当した橋爪紳一朗さんによると、劇中劇以外での松重さんの最初の撮影は、虚無蔵とひなたが橋で会う場面だった。「劇中映画に出ている虚無蔵さんを何度も見ていたのでそのことは特別意識してなかったのですが、松重さんから『これが初めてのせりふなんですよね?』『確かにそうですね』というところから始まりました」と明かす。

 時代劇の役を引きずっているかのようなキャラクター像は、とてもコミカルだが、「藤本(有紀)さんの台本にも書かれていましたが、台本はあくまで文字情報。松重さんも少し気にされていたようですが、いいあんばいで演じていただきました」と話している。

 100年の物語が進行する中、虚無蔵はなぜ、時代に取り残されたような人物になったのか。謎多き虚無蔵の今後にも注目だ。

 「カムカムエヴリバディ」は、朝ドラ史上初の3人のヒロインが織りなす100年のファミリーストーリーで、昭和、平成、令和の時代に、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の3世代親子を描く。上白石さんは祖母の安子役、深津さんは母のるい役、川栄さんは娘のひなた役として、バトンをつなぐ。

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