カムカムエヴリバディ:安子が衝撃の独白 るい、5分間の打ち震える場面は「ほぼドキュメンタリー」

NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第109回の一場面 (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第109回の一場面 (C)NHK

 上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第109回が4月5日に放送された。アニー・ヒラカワ(森山良子さん)の正体が、渡米後に行方をくらましていた安子だったことが本人のラジオの独白で明らかになった。

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 アニーはキャスティングディレクターを務めたハリウッド映画「サムライベースボール」の宣伝のため、磯村吟(浜村淳さん)がパーソナリティーを務めるラジオ番組に生出演。「初めて見た映画を覚えてらっしゃいますか?」と聞かれると、日本での思い出がよみがえる。アニーはあふれる感情を抑えることができず、ついに日本語で話し始めた。

 亡き夫・稔(松村北斗さん)とデートで映画館に行った思い出や、戦争ですべてを失ってしまったこと、娘・るい(深津さん)の額に一生ものの傷を負わせてしまったことなどを語ると、ラジオの向こうのるいたちに「るい、るい……。お母さん、あれから何べんも考えたんよ。何でこげえなことになってしもたんじゃろうって。私はただ、るいと2人、当たりめえの暮らしがしたかっただけじゃのに……」と岡山弁で独白する。

 このシーンでは、るいが打ち震えながらラジオを聴いている様子が、5分近くにわたって映し出される。同回の演出を担当した安達もじりさんは「このドラマで、ラジオは人と人をつなぐ瞬間という表現で、聴く人たちを描いてきました。聴いている側のるい、ひなたを中心に表現した方が気持ちが伝わるのでは」と考え、このような表現になったと説明する。

 同シーンは一発撮りだったといい、「実は、台本は1話分ぐらいの長さがありました。ものすごい緊張感があり、震えながら撮っていました」と振り返る。

 事前に森山良子さんのラジオ番組出演の場面を収録し、るいがいる岡山という設定の現場で再生する形で撮影された。深津さんには「もはやこの期に及んで、何も言わなかった」と特に演出は付けなかったという。安達さんは、「ほぼ、ドキュメンタリーを撮っているような感覚でした」と明かした。

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