なにわ男子・大西流星：「彼女、お借りします」“非モテ”大学生の和也は「愛らしい」　“レンタル彼女”千鶴ら女性キャラの魅力は？

　連続ドラマ「彼女、お借りします」（ABC・テレビ朝日）で主演を務める人気グループ「なにわ男子」の大西流星さん。ドラマは大西さん扮（ふん）する“非モテ”な大学生・木ノ下和也と“レンタル彼女”との恋模様を描いたラブコメディーで、大西さんは優柔不断でモテないダメダメな和也を演じる。大西さんに、役への思いや千鶴ら4人の女性キャラクターの魅力を語ってもらった。

ウナギノボリ

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　◇徐々に和也の印象が変化　「憎めない子」

　ドラマは、マンガ誌「週刊少年マガジン」（講談社）で連載中の宮島礼吏さんの同名マンガが原作。“非モテ人生”まっしぐらの大学生・和也と、美人な“レンタル彼女”との恋模様を描く。完全無欠のレンタル彼女・水原千鶴を桜田ひよりさん、小悪魔系な和也の元カノ・七海麻美を秋田汐梨さん、和也に一方的にアプローチを仕掛けてくる更科瑠夏を工藤美桜さん、極度の人見知りでけなげな美少女・桜沢墨を沢口愛華さんが演じる。

　ドラマの台本を読み、「一人ひとりの個性的なキャラクターが際立っている」と感じたという大西さん。「回によって登場人物は変わってくるんですが、その登場人物同士の会話やコミュニケーションしている姿とか、掛け合いが面白くて。コメディーの部分もたくさん詰まっていて、すごくテンポ感のいいドラマになっていると思います」と声を弾ませる。

　演じる和也は、モテない、冴（さ）えない大学生。大西さんは、原作を読んだ当初は、純粋で女心が分かっていない和也にあまりいい印象は抱いていなかったが、次第に思いが変わっていったという。

　「和也はめちゃくちゃ純粋な子なんですけど、純粋すぎるがゆえに、女心を分かっていない部分があって。女性から見ると『こういう男子、苦手だなあ』とか『嫌やな』と思う部分もたくさんあると思うんですけど……。自分も原作を読んでいて初めはそういう気持ちだったんですけど、和也の言動とか正義感があるところを見るたびに、だんだん女性に不慣れな行動も愛らしく感じてきて。女性に慣れていないというだけじゃなく、正義感があるからバランスが取れている。憎みたくても憎めない子だなあと思いました」と魅力を語る。

　◇4人の女性キャラの魅力は？

　そんな和也と作中で関わるのは、“レンタル彼女”千鶴をはじめとするキュートで個性的な4人の女性キャラクターだ。

　ヒロインの千鶴について、大西さんは「“レンカノ”モードのときは、どの男性でもだまされるんじゃないかというぐらい本当に徹底している。“男の人ファースト”で職務を全うしていて、和也もそんなプロ意識に尊敬する部分があったのかなと思います。逆にその部分を見ているからこそ、オフの部分を見たときの“ドキッと感”はすごいんだな、とメンズとして感じることができました。オフのツンケンした千鶴の良さもあって、そのツンケンさに和也の心はめちゃくちゃ動かされる。和也の気持ちを左右する力を持っていて、本当にプロフェッショナルな人だと思いました」と魅力を語る。

　和也の気持ちを振り回す麻美については、「めちゃくちゃ和也の扱いに慣れている。褒めたり、『寂しいなー』と言ってみたり、そういう気持ちを目線や行動で出してみたり。ぼくの一番のお気に入りは、『かずくん、かずくん』。原作にもあるシーンなんですけど、初めは『ねーねー、かずくん』だったんです。でも『かずくん、かずくん』がお気に入りだったので、それにしましょうという話になって。そこもすごく注目のところです」と語る。

　また、和也に猛アタックする、妹系の瑠夏の魅力は「本当に自分の心にウソがない。思ったらすぐに相手に伝えたくなるし、燃え尽きるまでばーっと気持ちを伝える。本当に素直な子」と大西さん。続けて「和也も、初めて会ったと思うんですよね、自分にこんなにも好意を伝えてくれる女性に。傍から見たらちょっとぶりっこと思われるかもしれないけど、それ以上に気持ちが勝っているから、ぶりっこにも見えない。あざといを通り越したらここまでくるんだな、と。純粋ですてきな子だなと思いました」と印象を明かす。

　撮影では、そんな瑠夏の名前を呼び間違える失敗もあったという。「よく聞くじゃないですか、彼女の前で浮気相手の名前をぽろっと出しちゃった、という。その焦りを本当に実感して。一気に冷や汗をかきました」と苦笑いを浮かべ、「短期間でこんなにも多くの女性の名前を呼ぶことがなかったので……もちろんちゃんと定着しているんですけど、前日が麻美ちゃんとのシーンだったら、もう口が麻美ちゃんになっていて。申し訳ないことしたなと思っていたら、5分後に監督も間違えられていました（笑い）」とエピソードを明かす。

　さらに、極度の人見知りの墨について「本当に不思議な世界観を醸し出している」と表現。「2人のシーンは『自分がなんとかしてあげなきゃ』と、和也の男の部分が出るシーンになっていると思います。『こんなにも純粋な子がいて、頑張ろうとしているんだな』と、墨ちゃんに出会って和也の考え方が変わる。墨ちゃんとの出会いはすごくターニングポイントになると思います」と大西さん。墨役の沢口さんについても「墨の空気感を醸し出すのがめちゃくちゃお上手で、ドラマ初レギュラーと思えないぐらいのはまり度。ワンシーン目から墨ちゃんで、ぼくも和也として『助けてあげないとな』という気持ちになることができました」と振り返る。

　そんな4人のキャラクターの中で、大西さんの一番のお気に入りは……。

　「まじで選べないかもしれないですね。皆さんがミックスした感じの人が一番すてきだと思います」と笑う大西さん。「本当に女性キャストの方がこの『彼女、お借りします』という世界観をより濃く描いてくださっているので、お芝居する中で助けられながら、楽しんで撮影することができました」と充実感をにじませていた。

　ドラマは7月3日からABCで毎週日曜午後11時55分、テレビ朝日で7月2日から毎週土曜深夜2時半に放送される。

　※クレジット（敬称略）

　メーク：長島由香（MARVEE）／衣裳：菊池奈由佳（東京衣裳）