テッパチ!:“男だらけ”の青春ドラマ「そろそろ求められているんじゃ」 “シックスパックイケメン”の集結に「推し見つけて楽しんで」 

連続ドラマ「テッパチ!」の出演者(C)フジテレビ
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連続ドラマ「テッパチ!」の出演者(C)フジテレビ

 陸上自衛隊を舞台に、青年たちの成長と熱い思いを描く連続ドラマ「テッパチ!」(フジテレビ系、水曜午後10時)が、7月6日にスタートした。企画・プロデュースの栗原美和子さんは、今作のような男性だらけの青春群像劇について「定番のジャンルの一つなんじゃないか」と捉え、企画の渡辺恒也さんも「そろそろ求められている時期かなと思いました」と語る。「今しかない!」タイミングだったというドラマ化や、キャスティングの裏側、「推しを見つけてほしい」と話す本作の楽しみ方を聞いた。

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 ◇「ずっとやりたかった」を形に 陸上自衛隊の若者が「ニューヒーロー」と合致

 「テッパチ!」は、今年4月に復活した「水10ドラマ」枠の第2作。同枠では「ニューヒーロー」をコンセプトに、男性俳優を主演に迎え、さまざまなタイプのヒーロー像をビビッドに描き出していく。

 「20年くらい前から、陸上自衛隊を舞台にした青春ドラマをやりたいと思っていました」と明かす栗原さん。「災害時など、国民のために一生懸命に動いてくださる懐の大きさや、ハートで動く熱さのようなものを彼らには感じていて。そういった人が集まる場所で働く若者たちの姿を描きたかった」

 そんな中、「ニューヒーロー」をテーマに掲げるドラマ枠が決定し、栗原さんは「もう今しかない!」と今作を提案。渡辺さんもコンセプトに合致すると共感した。

 「この枠では、今までにあまり見たことがないような、新しい面白さをお届けできるものであれば、ジャンルを問わずやっていこうというのがあります。栗原さんからお話をいただき、陸上自衛隊ではどういった人が、どう働いているのか、視聴者の方々にも純粋に興味を持っていただけるんじゃないかと考えました。陸上自衛隊を舞台にした連ドラはこれまでにあまりなかったですし、新鮮に感じていただけると思います」

 ◇「“正反対だけどどちらもかっこいい”にしたい」 町田啓太&佐野勇斗の起用理由 

 陸上自衛隊を描くことから、キャスティングでは身長や体格を重視し、“シックスパックイケメン”をそろえた。主人公の国生宙には町田啓太さんを抜てき。栗原さんは「もともと鍛えていらっしゃるし、背も高いので、まずはそこにピッタリというのが一つ。それから『青天を衝(つ)け』の土方歳三を見て、すごくかっこいいなと。スッキリとしたイケメンの役をやっていらっしゃるイメージですが、フェミニンじゃなく、思いっきり男くさい役もかっこよくなるんじゃないかと思いました」と明かした。

 宙は、生半可な気持ちで陸上自衛隊に入った“やけっパチ”な自衛官候補生という役どころ。栗原さんは、宙について「物事に無頓着であり、破天荒。頭で考えて行動するタイプではない」と説明する。町田さんは役作りについてさまざまな案を考えていたというが、制作陣は「瞬発力で演じてほしい」とリクエスト。渡辺さんは「キャラクターを組み立てていくというよりは、そのシーンごとに感じたものを出していってほしい」と託した。

 そんな宙とバディーを組む馬場良成には、佐野勇斗さんを起用。栗原さんは「次に大ブレークするのは間違いなく佐野さんだと狙いを定めて、今回は『佐野勇斗を大スターに』という思いでオファーをさせていただきました」と語る。

 馬場は宙とは対照的に、意志を持って入隊した自衛官候補生。渡辺さんは「馬場は優等生で学級委員長的な存在でありながらも、誰よりも陸上自衛隊に入りたいという明確な目的意識と熱さがある。その両面をきちんと持ち合わせていないといけないので、それを表現できる方ということで、キャスティングさせていただきました」と告白。「実際に会ってみると、普段の佐野君とも近いところがあって、馬場という役には向いているんじゃないかと思います」と手応えも感じている。

 宙と馬場について、栗原さんは「“正反対なんだけど、どちらもかっこいい”にしたい」といい、視聴者には「私は宙君派、私は馬場君派だと分かれて、盛り上がってくれたらうれしいです」と期待を寄せた。

 ◇そろそろ求められている? “イケメンだらけの青春群像劇”で王道の面白さを

 フジテレビといえば、「WATER BOYS」シリーズや「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」シリーズなど、数々の“イケメンだらけの青春群像劇”を放送してきた。栗原さんは、こうした作品を連ドラにおける「定番のジャンルの一つ」だと捉え、「定期的に視聴者に求められていると思う」と分析する。

 しかしながら、近年はそういった作品があまり見受けられず、「そろそろ求められている時期なんじゃないか」と感じたという渡辺さん。今作では「連ドラでこういうのを見たかったと思ってもらえるような、王道の面白さが詰まった青春群像劇を目指して作っています」と話し、「水10枠として『今までに見たことがない』を意識しながらも、どこか懐かしさもあるような、安心感を持って楽しめるストーリーになっています」と明かした。

 最後に、渡辺さんは「ぜひ自分の推しメンを見つけて、3カ月応援していただけたら」とアピール。「それが連ドラの醍醐味(だいごみ)だと思うので、成長していく様を見届けてもらえたらと思います」と呼びかけた。

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