ソフトベンダーTAKERU:懐かしの“ゲームの自販機”秘話、NHKできょう放送 早過ぎた配信ビジネスの黒歴史とは

TAKERUを体験する神田伯山さん(左)(C)NHK
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TAKERUを体験する神田伯山さん(左)(C)NHK

 ブラザー工業が1980年代に開発した“ゲームの自販機”「ソフトベンダーTAKERU」が、講談師の神田伯山さんのNHKの経済番組「神田伯山のこれがわが社の黒歴史」(総合)の第3弾「ブラザー工業・早すぎた配信ビジネス」として取り上げられ、8月9日午後10時50分から放送される。

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 「神田伯山のこれがわが社の黒歴史」は、企業の手痛い失敗談を伯山さんが講談調で語り起こす異色の経済番組。これまでにゲーム機「ピピンアットマーク」を取り上げた第1回「バンダイ・“世界一売れなかったゲーム機」、PCの音源チップの盛衰を描いた第2回「ヤマハ・半導体の落とし穴」が放送された。第1弾ではガンダムのモビルスーツ、第2弾ではウルトラ怪獣を使ったコマ撮りによる再現VTRも話題を呼んだ。

 「ソフトベンダーTAKERU」は、1980年代に登場したPCソフトの自動販売機。円高で危機に陥ったブラザー工業が生き残りをかけて始めたさまざまな新規プロジェクトの一つとして産声を上げた。ファミコンブーム全盛だった当時、通信事業の自由化を追い風に、電話回線を通じてゲームのデータを全国に届けるシステムで流通革命を起こそうと試みた。しかし画期的なプロジェクトに予想外の事態が次々と降りかかる……。

 今回のコマ撮り再現VTRは、「キン肉マン」のライバル超人たちが数奇な運命に翻弄される人々の姿を演じる。

 ◇神田伯山さんのコメント

 収録が延びに延びて良かったです(笑い)。それだけ盛り上がったということで。きょうはブラザー工業で社長の佐々木(一郎)さんと中谷(幸夫)さんというお二人にお話をうかがったんですけれど、もうお二人ともお話がうまくて。いま我々が生きている人生のヒントみたいなものもいただけた感じで、「いい話を聞いたな」って。(若手社員がどんどん新規事業のアイデアを持ち寄る社風について)聞いたら、やっぱり若手の意見をトライアンドエラーで何でも吸い上げて「それやろう!」って。素晴らしいなと。

 (ブラザー工業が「黒歴史」の取材を受けるにあたって)一応第1弾(バンダイ)、第2弾(ヤマハ)を見たらしいですよ。それを見た上で「黒歴史というとマイナスに取る人もいるけど、これすごく良い番組だ!」って。ブラザーさんからもお墨付きをいただいて(笑い)。でもタイトルは正直、変えた方が良いと思うんですけどね(笑い)。

 今回はコマ撮りのキャラが「キン肉マン」で! うれしいですね。子どもの頃に大好きで、楽しませていただいた。原作者のゆでたまごさんがOKを出して下さって、感激しましたよ、うれしかった。

 今回はロビンマスクが主役で、ウォーズマンとタッグを組むんですが、両方ともすごく良くて!まあ「キン肉マン」ファンの方からすると「声あってないじゃねえか」って怒られそうですけれど、無視してやってます(笑い)。でもミートくんだけ寄せているっていう(笑い)。いっぱいいろんなキャラクター出てくるんで、声を使い分けられないですよ、山寺宏一さんじゃないんで。でも頑張りましたのでぜひ見ていただけたら。

 ブラザー工業の物語と「キン肉マン」のコマ撮り、そして僕の講談。この三位一体で織りなす「黒歴史」、今回もおもしろいので見ていただけたらと思います。

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