海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
女優の橋本愛さん主演で放送中の連続ドラマ「家庭教師のトラコ」(日本テレビ系、水曜午後10時)。橋本さん扮(ふん)する謎の家庭教師・根津寅子(通称トラコ)が救う3家庭それぞれの母親役を務めるのが美村里江さん、板谷由夏さん、鈴木保奈美さんだ。鈴木さんは、橋本さんの印象を「ナチュラルに明るく心強い」と話す。3人に撮影現場の様子や今後の見どころを聞いた。
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「家政婦のミタ」「35歳の少女」などの話題作を生み出した脚本家の遊川和彦さんとプロデューサーの大平太さんが再びタッグを組んだホームドラマ。それぞれ問題を抱えた3家庭をトラコが救う物語だ。
美村さんは、6歳の一人娘・知恵(加藤柚凪ちゃん)の将来が不安でならない中村真希、板谷さんは12歳の息子・高志(阿久津慶人さん)と暮らすシングルマザー・下山智代、鈴木さんは一人息子の守(細田佳央太さん)を東大に合格させたい富裕層家庭の後妻・上原里美を演じている。
撮影現場での橋本さんについて、鈴木さんは「(感情の)アップダウンがなくて、いつも朗らか。本当に立派で、しっかりしています」と評価。「朝にスタジオに入ると、(橋本さんの)明るい笑い声がいつも聞こえます。主役が機嫌良くするのはとても大事なこと。ナチュラルに明るくいてくださって、私たちは心強いです」と語る。
美村さんは、橋本さんの演技に触れ「(作中でトラコに)最初厳しくされても、途中で『いいんじゃない?』と言われると、『やった!』という気持ちになります。それは愛ちゃんが持っている雰囲気と引力によるものです」とコメント。板谷さんも「壁がなく、とても楽です。子役の子供たちとも、すぐに仲良くなっていました」と明かす。
◇美村里江「私も遺書を添削してほしい」
ドラマでは“親子愛”が色濃く描かれ、見どころの一つになっている。板谷さんは「阿久津くんが撮影に慣れてきて、やっと彼らしさが分かってきました。(阿久津くんは)シャイだから緊張して、役を通してでないとおしゃべりができなかったのですが、どんどん心を開いてくれている感じがします」と語る。
作中で印象に残った場面を聞くと、美村さんは第5話(8月17日放送)のトラコが智代(板谷さん)の遺書を添削するシーンを挙げる。
「最後だからついかっこつけたり、格式張ったことを書いたりしてしまうところを、本当の素直な気持ちを書かせようとするのは、残された人も良いなと思って憧れました。私も遺書を添削してほしいと思いました(笑い)」
遊川さんの脚本で話題になっている今作。第5話の高志(阿久津さん)が、がんの手術に成功した母・智代の病室を訪れ、「良かったね」と声を掛けるシーンは、遊川さんの実体験が基になっているという。板谷さんは「遊川さんご自身が、お母さんのお見舞いに行って『良かったね』と言った時、お母さんが泣き出したそうです。撮影直前に遊川さんが熱く語ってくださいました」と明かす。
トラコを中心とした今後の展開に注目が集まるが、美村さんは「トラコちゃんの『正しいお金の使い方』が気になります。今はバグが起きた使い方だと思うので、素の状態になった時にどうなるのか。トラコちゃんと福多くん(中村蒼さん)が報われているところも見たいです」と語る。
鈴木さんは、トラコが家庭教師をする「本当の目的」に注目し、「トラコ先生のロジックは1層じゃない。きっと2層、3層くらいある。シンプルな目的ではないと勝手に思っています」と推理していた。
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