ゾンビランドサガ:本渡楓、田野アサミ、種田梨沙、衣川里佳が語る楽曲の魅力 何でもあり!? 衝撃の新曲も

「ゾンビランドサガ」に出演する(左から)本渡楓さん、田野アサミさん、種田梨沙さん、衣川里佳さん
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「ゾンビランドサガ」に出演する(左から)本渡楓さん、田野アサミさん、種田梨沙さん、衣川里佳さん

 ゾンビ×佐賀×アイドル×コメディーがテーマのテレビアニメ「ゾンビランドサガ」第2期「ゾンビランドサガ リベンジ」の楽曲を集めたベスト盤「ゾンビランドサガ リベンジ フランシュシュ The Best Revenge」が9月28日に発売される。ゾンビになった少女たちが佐賀を舞台にトップアイドルを目指す姿を描くオリジナルアニメで、アイドルグループ「フランシュシュ」の楽曲を中心に収録。3曲の新曲が収録されることも話題になっている。源さくら役の本渡楓さん、二階堂サキ役の田野アサミさん、水野愛役の種田梨沙さん、ゆうぎり役の衣川里佳さんに「ゾンビランドサガ」の楽曲の魅力、新曲について聞いた。

ウナギノボリ

 ◇衝撃の「冒険ズンドコドン!」 この感じ「ゾンビランドサガ」だな!

 --新曲「冒険ズンドコドン!」は、フランシュシュのラジオ番組「佐賀がサガであるために」で可愛い赤ちゃんや動物を紹介するコーナー「すいとーフランチュチュ!」のテーマ曲という設定です。

 田野さん 新曲で最初にいただいたのがこの曲だったのですが、フランシュシュの楽曲で合っている?とタイトルを見直しました(笑い)。いつも斜め45度くらいの楽曲をいただきますが、もう一周回っている感じで、こういうのもありなのか……と、いい意味で裏切られました。私たちが歌ったらどうなるんだろう?と期待が高まり、挑戦状をたたきつけられているみたいで、やってやるぞ!となりました。出来上がったときには、うちらは何でもできちゃう!と思いました。フランシュシュが歌えば、フランシュシュの楽曲になる。元気が出るし、好きな曲です。

 本渡さん 私たちのLINEグループで「新曲ついにきたよ!」「どんな曲?」「ズンドコ」というやり取りがありました。この感じが「ゾンビランドサガ」だな!となってうれしかったです(笑い)。久しぶりの新曲ですが、安心感があるんですよね。どれだけ挑戦してもなぜか安心するというのが不思議です。

 衣川さん 実家に帰ってきたような安心感がありますよね。この不思議な感覚は「ゾンビランドサガ」でしか味わえない。歌っていて楽しいですし。早くみんなの声を聴きたい!という気持ちもありました。

 種田さん 仮歌の状態とみんなで歌って完成した状態で全然違いますしね。

 --歌詞も不思議です。意味があるようなないような……。

 本渡さん 子供番組風という説明がありました。それを聞くまでは、何だろう!?と思っていたんですけど、しっくりきました。今までいろいろなことに挑戦してきたので、もう何でも受け入れてしまいます(笑い)。

 種田さん 歌のお姉さんが歌っているような感じですよね。

 田野さん 歌詞に意味を求めちゃいけない(笑い)。

 種田さん 歌っていて口が気持ちよければOKみたいな(笑い)。

 本渡さん 歌い方も遊びがあって、「ヨロヨロヨロレイホー」のところは、目が回っているイメージで、その直後の「シュッポシュッポシュポ」は、目が回って倒れたところから立ち直る……というディレクションもあって実は、いろいろなものがたくさん詰まっています。

 衣川さん 細かいこだわりがすごいですよね。聴く度に新しい発見があるはずです。

 田野さん 最後の「わー!」は、子供たちがいて、みんなが子供たちに驚いているんだけど、サキは子供たちを追いかけて、驚かしているように……とお話がありました。みんなそれぞれ違うよね?

 衣川さん 私は、子供をなでなでしているように……というディレクションでした。

 種田さん 愛はアイドルモードに入って、格好いいというよりも可愛い感じで、いつもよりアホっぽくても大丈夫……というディレクションでした。

 田野さん とにかく楽しく歌ったよね。ゆうぎりの「ハッ!」という合いの手も好き。衣ちゃんがライブでやっているのが見えてきます。

 衣川さん 「いつもので」と言われ、「いつものですね」と入れました(笑い)。

 --新曲「We are Fran Chou Chou」は情報量が多い楽曲です。

 種田さん アイドルらしい他己紹介曲です。自分が演じているキャラクターとは別のキャラクターのメイン楽曲で歌えたのが面白かったです。

 田野さん おもちゃ箱をひっくり返したみたいな曲です。意外にこういう曲がなかったので、うれしかったです。

 衣川さん ゆうぎりのパートは、歌詞をいただいたら「(スキャット)」と書いていたんです。歌詞がなくて、何を言っているのか分からない仮歌があって、それをまねしました。だから、歌う度に歌詞が違って……。歌詞を書きたくて「何て言っているんですか?」と聞いたら「そんなのいいから」って言われて(笑い)。大変だけど楽しかったです。

 田野さん 「たたきつけてやるエンタメ!」「お前もすでにフランシュシュ!」とか歌詞もすごい。

 本渡さん サキさんが考えてそう。

 種田さんキャラクターが自分たちで考えた歌詞というのがいいですよね。

 本渡さん 足拍子と手拍子も私たちが入れさせていただきました。私はスニーカーで、衣川さんがヒールを履いていましたよね。

 種田さん 私はスニーカーでした。

 田野さん 私は革靴だった。足拍子も自分たちで収録するくらい細かいこだわりがあるんです。

 ◇熱い! 愛の初センター曲「Beginning」

 --新曲「Beginning」は初の愛のセンター曲です。「イカの魂無駄にはしない~小島食品工場株式会社社歌~」もありましたが、あれは愛のセンター曲ではないんですね。

 種田さん 「イカの魂」はバイト先の社歌で、フランシュシュの曲ではないので(笑い)。実はフランシュシュでは初の単独センター曲なんですよね。新曲は、ほかの2曲がぶっ飛んでいますが「Beginning」はひたすら格好いいですね。愛ちゃんは、2000年代に活躍した伝説のアイドルなので、2000年代初期のJポップの雰囲気をより感じました。愛ちゃんが歌詞を手がけているということで、仲間がいて、一人じゃないから高く飛べる!というポジティブな歌詞が、格好いいしエモくて好きです。落ちサビで、静かに歌ったと思ったら、力強くなる……と前進しているようなイメージがありました。立ち向かう強さや絆を意識して歌っています。

 田野さん 「ゾンビランドサガ」の熱いところが込められた曲ですよね。運命なんて知ったことない! それを超えていくんだ!という熱いものを感じました。レコーディングの時は、愛、いってくれ! 支えているから!と気持ちを込めながら歌いました。

 種田さん 「すべてが今ここから始まる」と歌詞にありますが、かつて伝説のアイドルだった愛ちゃんがゼロからスタートし、フランシュシュとして動き出すんだ!と感じて、グッときました。

 衣川さん こんな熱い曲なのに、ゆうぎりは「笑顔で歌ってください」と言われたんです。最初、格好よく歌ったら「そっちじゃない」となって(笑い)。私たちがいるよ、安心して!という気持ちで、笑顔で歌いました。

 本渡さん さくらは、生前は愛ちゃんのファンで、フランシュシュでは仲間になり、さくらとしては、いやいや私なんて……と思っているはずです。生前、愛ちゃんは切磋琢磨(せっさたくま)しながら一人で頑張ってきたところもあったかもしれません。フランシュシュになって、みんながついていくよ!という気持ちを込めて、レコーディングに挑みました。この歌詞を愛ちゃんが書いたというのが、またいいですよね。大好きです。

 ◇“リリィ”田中美海の「リトルパラッポ」に涙

 --新曲以外に印象的な曲は?

 田野さん いっぱいあって、難しいのですが、「ぶっちゃけてフォーユー」も印象的でした。新メンバーとしてフランシュシュ7号(楪舞々)が入って、新しい風が吹いて、ゾンビの私たちを受け入れてくれたけど、最後は違う道に進む……。ライブも楽しかったです。(7号役の)花澤香菜さんがライブで一緒に歌ってくれたことも印象的でした。

 衣川さん 最近よく聴いているのが「Never ending saga」です。2番の歌詞がすごくいいんです。幸太郎は自分の気持ちを明かさないですし、フランシュシュの前では何を言ってるのか分からないですが、この歌詞には幸太郎の思いが表れていて、泣けてきます。幸太郎の見方が変わり、全部がいとおしく思えるんです。この曲を聴いた後、新鮮な気持ちでアニメを見返すことができました。

 種田さん 「激昂サバイブ」のコンプリート版が入っているのもいいですよね。テレビアニメでは、愛ちゃんがいない中で、純子ちゃんのラップの部分は、本来は愛ちゃんが入るパートだったんです。メインボーカルは変わらないんですけど、7人バージョンになったので、聴いてほしいです。テレビアニメの時と印象が大分変わるかもしれません。

 本渡さん 悩みますね……。「リトルパラッポ」は、ライブのリハで美海ちゃん(リリィ役の田中美海さん)が頑張っている姿を思い出し、涙が出てくるくらい美海ちゃんがすごすぎて泣けます。リリィが確かにそこにいるような……。すごすぎて、尊敬の気持ちしかなくて、なんでしょうね……。美海ちゃんが大好きなんです。

 田野さん ライブでは、うますぎて録音を流しているように聴こえたからね(笑い)。「録音に聴こえるから、ちょっと生感を出した方がいいんじゃない? 息継ぎを入れるとか?」と言っていました。それくらい完璧だったんです。

 ◇みんな真剣 だから面白いし感動する

 --難しい曲が多い?

 種田さん 難しい曲しかないです。

 本渡さん 何が難しくて簡単なのかが分からなくなります。

 衣川さん 難しいほど楽しいんです。

 田野さん 「イカ」も難しいよね?

 種田さん そうなんです。こぶしを入れて歌っています。

 --改めて「ゾンビランドサガ」の楽曲の魅力は?

 種田さん フランシュシュのメンバーは死んでしまって、よみがえり、第二の人生を歩んでいる真っ最中なので、生きる意味について歌っている曲がすごく生きてる人間に刺さるんですね。みんな絶望や挫折を経験しているので、より説得力があります。

 本渡さん さくらは、笑顔を作る余裕がなくて、いい歌を届けることに必死になって歌うことを意識することが多いのですが、それぞれのキャラクターの表情が見えてきて、魂を感じます。どの曲もみんなが真剣に歌っているから、面白くもあり、感動があって。そこが魅力です。

 田野さん 目を閉じても誰が歌ってるかって一発で分かるよね。映像を見なくても、声、歌い方、リズムなどでそれぞれの個性が見えてきます。この一枚に、個性的すぎるメンバーが集まってできた個性的すぎる楽曲が集まっています。フランシュシュにしか出せないものです。

 衣川さん いろいろなジャンルに挑戦していて、やろうと思えば何だってできるんだ!と感じています。個性的な楽曲ばかりですが、全てに意味があるのかもしれない……とも思います。

 田野さん 「意味がある」とは言い切れないんだよね(笑い)。

 --“映画化”も発表されています。

 種田さん 映画については、本当に何も知らないんです。せっかくなので、舞台あいさつをしたいです。(幸太郎役の)宮野(真守)さんを含めてみんなで出たいですね。

 田野さん 4DXで見てみたいよね。よく分からないところで揺れたり(笑い)。

 種田さん 幸太郎がツバを飛ばすと、水が飛んできたり(笑い)。

 本渡さん 「ゾンビランドサガ リベンジ」の最終話に出てきた円盤はなんだろう?

 種田さん 佐賀に宇宙の博物館(佐賀県立宇宙科学館)があるのですが。そこが出てくるのかな?と考察しています。オープニングのロボットが出てきて、宇宙で戦うとか? 何も知らないんですけど。

 衣川さん 前振りをしたけど、何事もなかったかのように、日常が始まるかもしれないですしね(笑い)。


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