堤真一:第1次産業「大事にしていかなくては」 漁業を題材に「力が湧いてくるドラマへ」 「ファーストペンギン!」漁師役

連続ドラマ「ファーストペンギン!」に出演する堤真一さん スタイリスト/中川原寛(CaNN) ヘアメーク/奥山信次(barrel)
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連続ドラマ「ファーストペンギン!」に出演する堤真一さん スタイリスト/中川原寛(CaNN) ヘアメーク/奥山信次(barrel)

 女優の奈緒さん主演で10月5日にスタートする連続ドラマ「ファーストペンギン!」(日本テレビ系、水曜午後10時)。実話を基にしたストーリーで、漁船団「さんし船団丸」を率いる船団長・片岡洋(ひろし)を演じるのが俳優の堤真一さんだ。漁業がテーマの作品に臨む堤さんは、第1次産業について「大事にしていかなくてはいけない」と語る。堤さんに今作への意気込みや見どころを聞いた。

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 ◇「昭和の人間」ガンコで不器用な海の男

 ドラマは、奈緒さん演じる岩崎和佳(のどか)が、経営難に苦しむ漁師たちと出会い、古い常識や慣習を次々に打ち破りながら漁船団を立て直す姿を描く。山口県萩市で20代ながら、既成の漁業の在り方にこだわらず、漁師たちが捕った魚を市場を通さず自ら直接販売する「6次産業化」を実現した坪内知佳さんがモデルだ。

 堤さんは、ドキュメンタリーや報道番組を通じて坪内さんを知っていたといい「結構見入ってしまって、面白かったです。男社会に入っていく女性が壁を壊していく大変さと、今までのやり方を貫く男の意地や葛藤がよく出ていました」と振り返る。

 堤さん扮(ふん)する片岡は、ガンコで不器用な「海の男」。堤さんは片岡について「昭和の人間で、自分の価値観を他人に押し付けてしまう部分がある役どころです。漁業という男社会で生きてきて、少し排他的、保守的なところもあります」と語る。

 奈緒さんはゴールデン・プライム帯(GP帯、午後7~11時)の民放連ドラ初主演となるが、これについてベテランの堤さんは「あまり気を使いすぎないようにしたい」とコメント。

 「今回は男だらけの現場ですが、その中で奈緒さんが自分の居場所を自分で見つけていって、それが作品にも反映されると思います。楽しく、言いたいことが言い合える現場になればいいです」

 ◇漁師たちの苦労も表現できる作品

 漁師役は20代で経験したという堤さん。「漁師さんたちが網を引き揚げるのは大変で、命を落としかねません。改めて危険な仕事だなと思いました」と驚き交じりに話す。

 漁師という仕事の激しさ、厳しさを念頭に、堤さんは続ける。

 「日本において食は重要。漁業や農業といった第1次産業を大事にしていかなくてはいけません。僕らにとっては、スーパーに行けば魚や野菜があるのは当たり前のことですが、それを捕ったり、育てたりすることがいかに大変か。漁師たちの苦労も表現できる作品になればと思います」

 今作に懸ける思いを聞くと、堤さんは「見ている人の力になれる、力が湧いてくるドラマにしたいです。女性が主人公なので女性はもちろん、それこそ漁業や農業に従事している方にも見ていただいて、どういうところを変えていかなくてはならないか、考えるきっかけになればうれしいです」と話している。

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