俳優の小栗旬さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)で、三浦胤義を演じる岸田タツヤさんと藤原秀康を演じる星智也さんが11月27日、島根県の海士町を訪れた。
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海士町は「承久の乱」で敗れた後鳥羽上皇が余生を過ごしたゆかりの地。まず向かったのは上皇の船が到着したと伝わる集落で、上皇一行が宿泊所を探したと伝わる小路、一晩を過ごした三穂神社を見学。岸田さんは「はじめて隠岐を訪れました。船に揺られてここまで来たのですが、当時は船で海を渡るのは相当大変なことだったと感じました。今回ゆかりの地を回ってみて、後鳥羽上皇に対する地域の人の語り方やゆかりの地の大切にされ方を感じ、当時から温かい人たちに囲まれて生きていたのかもしれないと想像するようになりました」と印象を語った。
岸田さんと星さんは続いて、上皇をまつる後鳥羽天皇隠岐山陵と隠岐神社へ。上皇はドラマの中で政治にも文武にも才能を発揮する万能の帝王として描かれている。特に和歌の世界では有名で、隠岐神社境内には上皇の隠岐での代表作と語られる「遠島御百首」の幟旗が参道を彩っていた。
星さんは「それまで京で勢力闘争などをしていたところから、人間らしさを手に入れた場所だったのかもしれないと思いました。もう一度、京に戻りたいという気持ちもあったと思いますが、ここで新しい生き方とか考え方を得たのではないかと思います」、岸田さんは「隠岐に来てからの後鳥羽上皇は、ある意味であきらめの歌を詠んでいますが、それは必ずしもネガティブな気持ちだけではないのかもしれないと感じました。実は隠岐には、ここにいる生き方を受け入れさせる力が、この土地、そして人にはあったのではないかと思うようになりました」と語った。
この日は隠岐開発総合センター島民ホールで「大河ドラマ『鎌倉殿の13人』トークライブ in 隠岐」が開催。トークライブは、岸田さんと星さんに加え、NHK松江放送局のスタジオから三浦義村役の山本耕史さんがリモート出演した。
「私は、後鳥羽上皇が隠岐に行く前に風待ちをした港を訪れましたが、どんな思いでここに滞在されたのか。京で雅に育った方なので、いろいろな思いがあったと想像しながら、この地に立たせていただきました。ここから『鎌倉殿の13人』は最後の山場を迎えます。それぞれの思いを持った男たちが、どのように立ち振る舞うのか。見ごたえのある最後なので、見届けていただけるとうれしいです」と最終盤に向けてのメッセージを送った。
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