西岡良仁選手:「巻き返せると信じていたが、流れが悪い日だった」 全豪オープンテニス4回戦を振り返る

WOWOWのインタビューに答える西岡良仁選手
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WOWOWのインタビューに答える西岡良仁選手

 テニスの2023シーズンのグランドスラム初戦「全豪オープンテニス」が1月16日に豪メルボルンで開幕。WOWOWで連日生中継・ライブ配信される同大会の男女シングルス本戦に出場している西岡良仁選手は、男子シングルス4回戦でK.ハチャノフ選手と対戦するも、ストレート負け。四大大会初のベスト8入りとはならなかった。試合後に現在の心境や今後の課題について語った。

ウナギノボリ

 --試合を振り返ってみて、入り方はいかがでしたか?

 自分なりにはいつものツアーの形で入っていましたが、もう少し緊張感があったほうが良かったと思います。ただ、この舞台に立ったのが初めてですし、今回がどれだけ正しいかは、今後自分がこういう舞台に上がっていくことで検証できます。今回はうまくいかなかったけど、ツアーの中でリラックスしているほうが良い部分もあるので、そこはうまい駆け引きや、その日の流れがテニスにはあるので、今後学んでいくところです。入り方としては悪くなかったです。ただ、ハチャノフの方が僕に対して嫌なところを攻めてきたし、ミスが少なかった。中コートと外コートだとサーフェスが大きく違って、中コートの方がかなり(球足が)遅くて、外コートの方が速くなる。もう少し球足が速くなると、僕の方が差していけるボールを打てたけど、遅かったのでどうしても緩いループ状にバックへ打たれたボールに合わせることができなかった。そこが、やられたと思う部分の一つです。

 --0-6、0-6でセットを落とすことはあまりないと思いますが、どんな心境で戦っていましたか?

 もう少し彼がミスをしてくれると思った。イージーミスが結構ある中でビッグショットを持っている選手だったので、もっとミスをしてくれて駆け引きになるかと思っていた。それに、彼はリターンをミスしなかった。ボールが返ってくることが多くてラリーになった中で、彼がうまく逃げるボールを多用してきたのに対して、僕が差しきれなかった。あそこがもう一つの厄介なポイントでしたし、彼はいいサーブを打っていた。ああいう流れになったらどうしようもないと思います。第3セットのプレーが本来のテニスだと思うし、逆にあの流れからよくあの流れに持っていったと思います。

 --やる気を失うかもしれない中、第3セットは盛り返しました。どういう切り替えをしたのですか?

 2セットダウンして1ゲームも取っていない状況でしたが、あの状況でも自分の中では巻き返せると信じていました。第3セットは自分が取ってもおかしくないスコアだったのですが、流れが悪い日でした。勝てると信じて何とかやろうとしたことは、今までとは違うメンタリティでした。ラケットを投げたり、折ったりしたのは他の人の目にはどう映るかわからないですけど、自分の中では何とか色々なものを切り替えようとした結果の一つの行動でした。もちろん良いことではないですけど、何かしらを模索しようともがいた結果です。

 --初めてのシードで迎えた大会で、ランキングだけでいうとシードより上の結果となりました。得たものと今後の課題を教えてください。

 良い組み合わせになったり、相手がけがをしてかわいそうな部分もあったけど、毎回こういうことが起きるとは思っていません。ただ、シードに入っていると、こういう可能性は増えると思います。下位シードでもいいから何とかシードに入ることが、今後グランドスラムを勝ち上がるうえで重要なポイントになってきます。グランドスラムで勝つことがランキングのジャンプアップに必要になってくるということを感じました。

 --国枝慎吾選手が引退しました。西岡選手にとってどのような存在でしたか?

 まさか引退されるとは思っていなくて、正直びっくりしました。今年もたくさんグランドスラムを勝てると思っていました。引退の経緯や理由は聞いていないのでわかりませんけど、すべてを成し遂げた方だと思っています。技術うんぬんではなく、すごい精神力を持っていて頑張れる強さを持っているところが国枝さんのすごさだと思います。そのメンタルは見習いたいところです。

 --最後に添田豪監督となって新体制で迎えるデビスカップに向けての意気込みをお願いします。

 色々なプレッシャーがあると思いますが、そのプレッシャーをしっかり感じながらチームに貢献していきたいです。ベストメンバーで挑むので、ホームとしても負けられないです。(対戦相手の)ポーランドはフルカチュ選手が出場するかどうかが、日本チームの中で議論されていますが、彼が出るかどうかは別にして、全体として3勝を取りきれるようにチームで頑張りたいです。一番手を担う者としてはしっかりと勝ちをもぎ取っていきたいと思います。

 *……WOWOWでは、1月29日まで「全豪オープンテニス」を全日生中継・ライブ配信。WOWOWオンデマンドでは、全コートのライブ配信も実施する。

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