関水渚:「どうする家康」田鶴の行動原理は瀬名への「強すぎる愛」 “裏切り者”の声も「うれしかった」

NHK大河ドラマ「どうする家康」で田鶴を演じている関水渚さん (C)NHK
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NHK大河ドラマ「どうする家康」で田鶴を演じている関水渚さん (C)NHK

 松本潤さん主演のNHK大河ドラマどうする家康」(総合、日曜午後8時ほか)で田鶴(たづ)を演じている関水渚さん。田鶴は、今川家の重臣・鵜殿長照(うどの・ながてる、野間口徹さん)の妹で、瀬名(有村架純さん)とは幼少からの友人だったが、今川と徳川が敵対関係になり、家康(松本さん)が瀬名の“奪還”に成功すると、2人は離ればなれに。2月5日放送の第5回「瀬名奪還作戦」では、田鶴の行動が「裏切り」ともとらえられたが、関水さんはどう感じたのか? その行動原理について話を聞いた。

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 関水さんによると田鶴を一言で言い表すなら「猪突猛進」。瀬名への愛が強すぎて、「自分が正しいと思う幸せの方向に持っていこうとしていた」と振り返る。

 それは「瀬名の思っている幸せ」とは違っていたといい、「結局、私(田鶴)のせいで良くない方向に進んでしまった」と率直な感想を口にする。

 「良くない方向に進んでしまった」とは、第5回での出来事で、家康は駿府に残る瀬名ら家族を取り戻そうと計画するも、瀬名の母・巴(真矢ミキさん)が田鶴に口を滑らせてしまい、計画を知った長照に待ち伏せされた伊賀の忍びの服部党が壊滅状態に。田鶴は今川氏真(溝端淳平さん)に寛大な処分を求めるも、瀬名らには死罪が言い渡された。

 関水さんは同回を振り返り、「『お前のせいだ』という反響が大きかった」といい、「田鶴は裏切ったつもりはなくて、瀬名たちに嫌な思いをさせるために行動したわけでは一切ないのですが、ドラマとしては田鶴のせいだと思われる展開になってしまった。でも、反響をいただけたことがものすごくうれしくて」と笑う。「興味を持ってもらえないことが一番悲しい。友達からも『渚のせいで大変なことになってるじゃん』みたいな連絡をもらいましたが、でも(反響は)うれしかったです」と繰り返した。

 家康の瀬名奪還計画が失敗に終わったことを、「朗報」として扱った田鶴。関水さんは「田鶴としては『いいご報告だよ』といった感じで、『ありがとう』みたいなことを言ってもらえる状況だと思っていて。台本にはもちろん、その後どうなるかは書いてあったのですが、想像以上に皆さんが『この世の終わり』みたいな顔をしていて、『こんな悲しい顔をさせたかったわけじゃないのに』と混乱してしまいました」とすまなそうに語った。

 3月19日放送の第11回「信玄との密約」では、田鶴と瀬名の友情の行方が描かれる。多少、一方的なところがあるとはいえ、なぜそこまで田鶴は「瀬名のため」を思うようになったのか。

 「瀬名はなんでも受け入れてくれるんです。田鶴は『こう思ったらこう!』とみんなに発表したり、行動する性格で、ドラマで描かれていないところでも、私はこう考えている、こういう悩みがあるんだよね、こう思うんだよねってことを散々、話してきていると思うのですが、瀬名はそれを否定せずに理解を示してくれたんじゃないか、そうやって理解してくれる友達は瀬名だけだったんじゃないかなって思うんです。瀬名がそうやって受け入れてくれたことへの恩返しってわけじゃないけど、瀬名を大事にしたいし、瀬名が不幸になりそうだから『私がなんとかしなくては』となっていった」と田鶴の気持ちを代弁。

 その上で、「そういった気持ちを常に大事に、瀬名がよくない方向に行こうとするのを阻止しなければと本気で思って演じさせていただきました」と使命感をのぞかせた。

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