鈴鹿央士:「より体と心を見つめようと」 主演ドラマ「スイートモラトリアム」への思い、俳優としての責任感とは

連続ドラマ「スイートモラトリアム」で主演を務める鈴鹿央士さん
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連続ドラマ「スイートモラトリアム」で主演を務める鈴鹿央士さん

 俳優の鈴鹿央士さんが主演を務める連続ドラマスイートモラトリアム」(TBS、火曜深夜0時58分)が5月23日から放送される。恋愛や生き方に不器用な若者たちの切ないラブストーリーで、鈴鹿さんは主人公の柏木心を演じる。今作への思い入れや俳優業について、鈴鹿さんに聞いた。

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 ◇優柔不断な主人公に共感

 ドラマは、TBSの深夜ドラマ枠「ドラマストリーム」の8作目で、マンガアプリ「マンガボックス」で連載された、たまいずみさんの同名マンガが原作。付き合い始めたばかりの彼女・上条小夜(田辺桃子さん)と幸せな学生生活を送っていた心の家にある日、自由奔放な元彼女・大森りんご(小西桜子さん)が転がり込む。心は、成り行きでりんごとの同棲(どうせい)を始めてしまうが……というストーリーだ。

 台本を初めて読んだときの感想は「予想外のことばかり起こる(笑い)」だったそうだ。

 「展開がとにかく面白いです。登場人物の行動も読めなくて『なんで心君はこういうことをしたんだろう』と思うこともありましたが、そこに面白さがあると思いました」

 元彼女のりんごと現在の恋人の小夜、この二人の間で揺れ動く、優柔不断な心。そんな心に共感する部分は「『選択しない』というか、決められないところ」だ。

 「(学校で)将来の夢を書かないといけない時間に、なにも書けなくて。高校生の時までずっとそうだったんです。何かを決めなきゃいけない、というのは結構難しい。『そんな選択を迫られてもな』と今でも思うときがあります」

 奔放で明るいりんごと奥手で真面目な小夜と、は対照的だが、鈴鹿さんならどちらにひかれるだろう。「決められないですね(笑い)。個性的なりんごと見守ってくれている小夜……中間がいればいいのにな、と」と笑う。

 ◇充実感の中で感じる変化

 鈴鹿さんは2019年の映画「蜜蜂と遠雷」で芸能活動を開始し、「ドラゴン桜」(TBS系、2021年)や「六本木クラス」(テレビ朝日系、2022年)など数々の話題作に出演。充実の日々を過ごしている印象だが、鈴鹿さん自身も「ありがたいです」とうなずく。

 「お芝居をしていて『もっと頑張りたいな』とか『今日のお芝居はこうだったな』と思う日々。『次はこうしよう』と考えている時間も楽しいです。そうやって作品作りに関われていることが最近は続いているので、充実していると思います」

 昨年は連続ドラマ「silent」(フジテレビ系)で、ヒロインの青羽紬(川口春奈さん)の恋人の戸川湊斗を演じ、話題を集めた。反響を聞くと「『見たよ』とたくさんの方から言っていただけて……。今でも見てくださっている方がたくさんいらっしゃるのがうれしいですね。(反響は)かなり大きかったですね。いまだに街で『あ、湊斗だ』と声を掛けていただくこともあります(笑い)」。

 俳優業を続ける中で、考え方に変化もあった。「より、体と心を見つめようと思うようになりました」と明かす。

 「以前は体調を崩しても『元気です』と言っていましたが、体調を崩してお仕事ができなくなると、たくさんの人に迷惑と心配をかけてしまうことが分かって。そうならないよう、まず自分が健康でいることがすごく大事だなと思います。そういう責任感が芽生えたという変化はあります。いろいろな人に支えられていて仕事ができているので、そういう責任感は感じます」

 現在23歳だが、すでに先を見据え、体作りにも取り組んでいるという。

 「今はまだちょっと無茶をしても大丈夫な時期なので、いろいろと試していて。服を着た時にちょっと筋肉があった方がよいですし(笑い)。ちょっとずつの変化を楽しんでいます」とほほ笑んだ。

 連続ドラマ「スイートモラトリアム」は、動画配信サービス「Paravi」「U-NEXT」で、地上波放送の1週間前の毎週火曜正午に各話配信中。地上波放送後には、見逃し配信サービス「TVer」「TBS FREE」で、各話1週間配信される。

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