6月29日にスタートしたテレビ東京系の連続ドラマ「量産型リコ -もう1人のプラモ女子の人生組み立て記-」（木曜深夜0時半）で主演を務める与田祐希さん。ドラマは、ちょうど1年前、与田さん主演で放送された「量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-」のシーズン2となる。今回、スタートアップ企業の社長・小向璃子（リコ）を演じている与田さんに、自身の成長について話を聞いた。

あなたにオススメ

「豊臣兄弟！」では池松壮亮が！　大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る

　◇「助けて」っていうのは、すごく勇気がいることだけど…

　「量産型リコ -もう1人のプラモ女子の人生組み立て記-」は、前作と同姓同名の登場人物が、全く異なる役柄、世界観で登場。スタートアップ企業の社長・小向璃子を主人公に、自分は周りとは違うと思ってきた若者たちが、人生のオリジナリティーに葛藤し、プラモデルをきっかけに少しずつ成長する物語だ。

　与田さんが、イベント企画会社で働く、ごく普通の“量産型”の主人公・小向璃子（リコ）に扮（ふん）した前作も「成長」が一つのテーマだったが、与田さんは「コミュニケーション」の部分で自身の成長を感じていると話す。

　「身近な人、メンバー、卒業された先輩、撮影でご一緒するスタッフさんとか、一緒にお仕事をしてく上で、今まで相談とかしていいのかなっていう気持ちが大きくて、自分一人で考えて行動することが多かったのですが。もっと人に聞けばよかったなってことを1年前の『量産型リコ』の現場で感じて。人とのコミュニケーションをより心がけるようになりました」

　与田さんにとって、大きな経験をもたらした前作の撮影。前作の第8話で、所属部署を救おうと、誰にも頼らず一人奔走するも、行き詰ってしまったリコの同僚の中野（藤井夏恋さん）の姿からも学んだこともあった。

　「『助けて』っていうのは、すごく勇気がいることだけど、一回言えることができたら、すごく可能性の幅が広がるかもしれないなって。勉強になりました」

　◇作品に出る意義　「乃木坂の名前を広げられたら」の思い

　普段は人気アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーとして活躍する与田さん。同じ3期生の山下美月さんはNHK連続テレビ小説（朝ドラ）「舞いあがれ！」、久保史緒里さんは大河ドラマ「どうする家康」に出演し、話題となった。与田さんは俳優として「どんな役でも対応できるように頑張りたいなって思ってはいます」と明かす。

　「作品に出ることによって『乃木坂の名前を広げられたら』とは常に頭にあるので、どういう役をやりたいっていうよりかは、どんな役にも全力でいきたいなって」

　今や3期生はグループの“最年長”。後輩を引っ張っていく立場となったが、「自分にできることを率先してやっていきたいなっていう感覚ですかね」と気負いのない与田さん。自身のオリジナリティーについて聞くと「自分で『これが強み』と言い切れるものはないですけど、わりと自然体で活動はできているかな」と笑顔を見せた。

　「『アイドルとして』というよりかは、自分たちが一番の先輩になって、よくも悪くも怖がられるタイプではないので（笑い）、後輩との関わり方とか、いい意味であまり気を使わず話してもらえるような存在になれたらうれしいなって思っています」