朝ドラ:「らんまん」の次は「ブギウギ」 戦後の大スター・笠置シヅ子がモデルの109作目 どんなドラマに?

10月2日スタートのNHK連続テレビ小説「ブギウギ」のメインビジュアル (C)NHK
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10月2日スタートのNHK連続テレビ小説「ブギウギ」のメインビジュアル (C)NHK

 俳優の神木隆之介さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「らんまん」。愛する植物のため、一途(いちず)に情熱的に突き進む主人公・槙野万太郎(神木さん)と、万太郎を支える妻・寿恵子(浜辺美波さん)の物語も、残すところあと4週となった。同作に代わって10月2日からスタートするのが、趣里さん主演の109作目の朝ドラ「ブギウギ」だ。どのようなドラマになるのか、趣里さん演じるヒロイン・花田鈴子がたどる人生と共に紹介したい。

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 ◇「東京ブギウギ」作曲家の孫、“朝ドラ送り”高瀬耕造アナら盤石の布陣

 「ブギウギ」は、「東京ブギウギ」や「買物ブギー」などの名曲を歌った戦後の大スター・笠置シヅ子(1914~85年)が主人公のモデルとなる。激動の時代、ひたむきに歌と踊りに向き合い続けた歌手の波瀾(はらん)万丈の物語だ。原作はなく、登場人物名や団体名などは一部改称し、フィクションとして描く。

 脚本は、2014年公開の映画「百円の恋」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞などを受賞した足立紳さんがメインで担当し、ドラマ「マルモのおきて」(フジテレビ系)の櫻井剛さんも参加する。音楽は、笠置シヅ子の代表曲「東京ブギウギ」の作曲者・服部良一の孫・服部隆之さんが手掛けることも話題だ。

 主題歌を歌うのは、音楽ユニット「EGO-WRAPPIN’」の中納良恵さん、シンガー・ソングライターのさかいゆうさん、そしてヒロイン役の趣里さんの3人。タイトルは「ハッピー☆ブギ」で、作詞作曲した服部さんは「『ハッピー☆ブギ』は、敗戦の悲嘆に沈む日本人の明日への活力になるようにと世に送り出された、笠置シヅ子と服部良一によるブギへの賛歌です。多くの皆様にこの歌を口ずさんでいただけましたらうれしく思います」と語っている。

 そんな盤石の布陣で作られる今作で、もう一つ見逃せないのが、語り(ナレーション)。NHKの高瀬耕造アナウンサーを満を持して起用する。高瀬アナは、朝のニュース番組「NHKニュースおはよう日本」に出演していた際、2017年度前期の「ひよっこ」の頃から番組を離れる2022年まで5年の間、「朝ドラ送り」でおなじみだった。

 長く朝ドラを応援し「ファンとして“越えてはならない一線”を越えるようでドキドキしていますが、毎朝楽しみにしている皆さんと一緒に温かく見守りたいと思います」と話す高瀬アナが、物語にどんな彩りを加えるのか、非常に楽しみだ。

 ◇歌って踊るのが大好きな、天真爛漫な女の子がたどる波瀾万丈の人生

 趣里さん演じる鈴子は、大阪の下町の小さな銭湯の看板娘で、歌って踊るのが大好きな天真爛漫(らんまん)な女の子。小学校を卒業すると「歌と踊りでみんなを笑顔にしたい」と思うようになり、道頓堀に新しくできた歌劇団に入団。必死にけいこにはげみ、メキメキと成長、抜群の歌唱力で頭角を現していく。

 その後、鈴子は上京。そこで、人気作曲家と出会い、大きく運命が変わる。鈴子は、作曲家の指導を受け、“スウィングの女王”と呼ばれ人気歌手になっていくが、戦争が始まると状況は一変。鈴子の歌っていた歌は「敵性音楽」となり、舞台での歌や踊りが厳しく制限される。

 それ以外にもさまざまな不幸が重なり、悩んでいた鈴子の前に、ある青年が現れる。2人は恋に落ち、やがて結婚を誓い合うまでになるが、青年の家族は大反対、結婚はなかなか実現しなかった。やがて戦争が終わり、鈴子は青年の子を身ごもるも……。

 一人で娘を出産した後も舞台で歌い続ける鈴子。そんな中、生まれたのが「東京ブギウギ」だった。戦後の傷ついた日本に、その歌声が響き渡り、鈴子は“ブギの女王”と呼ばれるように。大スター歌手への階段を駆け上がっていく。

 10月2日からNHK総合、月~土曜午前8時ほかで放送される。

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